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sumika Live Tour 2024 FLYDAY CIRCUS


4/14(日)に参戦してきました。

個人的にsumikaをみるのは、2014年 Half-Lifeの対バンで福岡graf以来(え、10年前…?)。キャパは150人程度だそう。

その時は友達が好きなバンドってイメージが強く、全面的に出る優しさと心の奥にある熱い想いが一直線に伝わってくる良いバンドだなって思ったのをすごく覚えてる。

その当時書いたレポがあったので一部抜粋。

2014.11.18 sumika ライブMCより


それからライブには行ってないものの、音源はずっと聴いてて、素敵だな、あたたかい気持ちになるなって陰ながら応援してて、今回ご縁があって参戦することに。


以下、ネタバレ含みます。




ライブ当日体調が万全ではなく、予定通りに行かなくて申し訳なかったけど、開演5分前になんとかグッズも買えてひと安心。

ステージ上にはサーカスを連想させるようなステージセット。高揚感があふれた。

開演時刻から少しすぎて暗転。


1.Starting Over

片岡さんの声と音が一気に会場に鳴り響くと同時に、お客さんの歓声と手拍子がぶわあと沸き起こって会場の熱気が上がった。かく言うわたしもそのうちの一人。

2.Lover

ギターを置いた片岡さんが上手下手の端っこまできてくれてすっごく楽しそうな姿が印象的だった。「行けますか!福岡!」って煽ってくれた上で会場のみんなで「ねえ!」って歌えるのすごく楽しかった。


3.チェスターコパーポット

手拍子早くするところをみんなで揃えられたとき「さすがだねぇ」ってにこにこしてたsumikaが最高にかわいかった。盛り上がりすぎてまだ3曲目なのに汗めちゃくちゃかいた。


4.The Flag Song

赤い照明に照らされてるsumikaが印象的だったこの曲。4曲目までで色んな表情を見せてくるこの表現力が本当にすごくて思わず後ずさりしてしまった。とにかくかっこよかった。


MC(片岡さん)

まだ4曲しかやってないのに福岡は本当に暑いね!このツアー始まって少し経つけど、この段階で第一ボタン外したの初めてです(笑)

もうこのまま帰っていいかなって思うくらいの満足感なんだけど…(いやだ!)本当にそれするとどこかに訴えられそうだし、何より僕らもまだまだみんなと一緒にいたいから冗談なんですけどね(笑)

今回のツアーのコンセプトはサーカスです。

2020年にアリーナツアーをしようと思ってたんだけど、中止になってしまって。

その代わりと言ったらなんだけど、サーカス場を貸し切って配信ライブをして、「後悔ないな」「やりきったな」って思ってたんです、そのときは。

今になって思うのは、「あなたがいなくて寂しかった」ってこと。やっぱりライブはあなたがいて、はじめて成立するんだなって心から思ったんです。

だから、今、僕らでサーカスを開いて、あなたと楽しい時間を過ごしたいなって思って、今回のアリーナツアーを始めることにしました。

マリンメッセでライブをするのは初めてなんだけど、実はスピッツさんのライブを観にプライベートで来たことがあって。正夢という曲を演奏してたとき、紙吹雪が舞っていて「ああ、ここでsumikaもライブしたいな」「正夢になったらいいな」って思ってたのね。イベンターさんともずっと「マリンメッセでやろう」って話してたから、今日正夢になって本当にうれしいです。

会場の規模感でバンドの知名度とかを計るのはあまり好きじゃないんだけど、僕個人としてここマリンメッセという会場でずっとやりたかったから、この会場であなたと会えて本当にうれしいです。

まだまだこれからたくさん曲を用意してきたので、盛り上がってもらえるとうれしいです!


5.ふっかつのじゅもん

この上がったボルテージのまま、さらに盛り上がるこの曲をここで持ってくるの、本当にすごい。みんなでかけ声出しながら一緒にライブを作って、楽しんでるのがお互いに伝えられてるのがすごく楽しい。


6.MAGIC

盛り上がったままこの曲へ。
ボーカルは小川さん。普段音源ではあまり聴けないから新鮮だったけど、ホールに鳴り響く声がすごく魅力的だった。
この状況こそがsumikaから魔法をかけてもらってるような気がして心がすごくあたたかい気持ちになった。


7.グライダースライダー

サビまでにパワーを蓄えた上で、サビで爆発させながら手を挙げる楽しさたるや。バンドの演奏の中でしっかりと歌詞が耳に入ってくる声量というか、技術というか、そういう細かいことはわからないけどすごいなあってしみじみ思いながら手を思いっきり上げて飛び跳ねてた。


8.Babel

曲によって色々な面を見せてくるの、魅力があふれてすごい。艶っぽい中に突き放すような冷たさも感じて、その表現力がsumikaというバンドを体現してて感心しっぱなしだった。

ドラムの荒井さんってサックスもできるの…?ホールに響き渡る音がすごく澄みきっていて、勝手に感動してしまった…

個人的にラスサビの「せからしか」は博多弁でもあるので上がったし、デリートする瞬間の片岡さんの表情と手の動きが色っぽくて、この曲を聴くたびに思い出してしまう。


一度暗転したあとのステージには荒井さん、片岡さんとサポートメンバーの2人の4人のみに。


MC(荒井さん)

福岡、すごく熱いよね!?

個人的に福岡はすごく好きなところで。

以前、新譜を出したときにラジオキャンペーンで一人で福岡に来させていただいて、すごく不安だったんだけど観覧に来てくれる方やメッセージをたくさんくれたりとか、それが本当にうれしくって。人のあたたかさを肌で感じてから、僕は福岡が本当に好きになって、これからも福岡贔屓しながら生きていこうと思ってます!笑

さてさて。
ステージ上のメンバーが一気に変わりました。
ここからは新しいsumikaをお届けできたらなと思いまして、前半戦としてこの4人である曲をお届けしようと思ってます。

ただ、そんなに身構えなくて大丈夫です!
気軽に、気楽に観てもらいながら、声を出したくなったら「フゥ〜!」「わ〜!」とか言ってもらえたらうれしいです。


9.New World

ギターイントロが響いた瞬間に湧き上がる歓声。いくつの表情を持っているんだ。ギター、ドラム、ベースそれぞれのソロがあって、すべての音が魅力的に響き渡っていてすごく鳥肌が立った。

曲の途中でドラムとギターが光り始めてすごい盛り上がった。途中で片岡さんがブルースハープを弾いたのはびっくりした。いろいろな面を見せてくれるから、本当にサーカスに来てるような感覚になってひたすら楽しさしかない。


前半戦が終わり、ステージメンバーが変わり、後半戦がはじまる。


MC(小川さん)

前半戦のメンバーにもう一度大きな拍手をお願いします!

(ここから少しお客さんの手拍子で遊ぶ小川さん、かわいい(笑))

後半戦のメンバーを見てもらったら分かる通り、ギターもドラムもベースもいません。音の土台となる楽器がいないんですね。

さて、どう演奏しようかなって考えてたんですが、このメンバーでこのツアー限りのアレンジを考えてきたので聴いてもらえるとうれしいです。


10.Simple

個人的に常々思うけど、キーボードがあると一気に音源が映えるというか、すごく表現がやわらかく感じる。だからこそ、この曲を鍵盤アレンジで聴けてうれしかったし、痺れた。

コーラス隊と小川さんの歌声の相性もすごく良くて心地よい時間だった。もともと好きだったこの曲が、もっと好きになった。


MC(小川さん)

前半戦、後半戦、どうでしたでしょうか。

はじめての試みで緊張してたけど、なかなか良くできたんじゃないかな?

(片岡さんから小川さんに「後半戦のバンド名をつけるとしたら?」という無茶振りが入る)

そうだな… 小川貴之軍団2しか思い浮かばないな…

(三機欲しいとか言ってたけど、この話をやめようという流れになって、二人で「無茶振りしてごめんね」「いやいや面白いこと言えなくてごめんね」って謝り合ってるのがすごくかわいかった)

片岡さんからブルースハープが出てくるとは思ってなかったけど(笑)しかも音はマイナー(笑)

ブルースハープをグッズ化して、ライブ中にお客さんと一緒に演奏し合うのも楽しそうじゃない?「次みんなCマイナーね!」とか言い合うの楽しそうじゃん?(笑)

…さあ、このコーナー最後はsumikaの3人でお届けしようと思います。

11.ゴーストライター

sumikaの3人で演奏する曲として、じっくりと聴かせるこの曲を持ってきたこと、それがすごくうれしかった。3人の良さを全面的に表現してると思うから。鳥肌が立ちっぱなしだったな。


MC(片岡さん)

楽しんでいただけていますでしょうか。

こうしてみんなの前に立って演奏するときに「ありがとう」「楽しいよ」ってみんなに伝えてもらうことがたくさんあるんだけど、それは僕らも同じことを思っていて。

今、こうして感じている想いを既存している言葉に当てはめるとどうしても安っぽく感じてしまってなかなか表現しづらいんだけど…

でも、言葉と心は繋がっていると信じているし、伝えることから逃げちゃだめだなってすごく感じています。

12.言葉と心

そういう想いがあった上で作られた曲なのだと知ってからというものの、心をぐっと鷲掴みされたような感覚で聴いてしまう。

たとえ想っていても伝えることが恥ずかしかったり、煩わしく感じてしまって伝えそびれることは何度もある。でも必死に伝えようとしてくれるその姿は言葉以上の意味を受け取ることができるんだなって、彼らの演奏をみていて心から感じた。


13.Glitter

サビの「Do the dancing With you」で肩を左右に揺らしながら音を楽しむのが最高だった。音楽ってこういうことをいうのかな、なんて考えながら踊ってた。


14.Flower

「まだまだ福岡盛り上がれるか!」って煽りとともに始まったイントロ。上手下手を縦横無尽に駆け巡る片岡さんがとにかくかわいかった。

悔しさとかそういう負の感情をむき出しにしながら手を挙げて、声を出して、そういう楽しみ方はいいのかなって思うけど、それすらも包み込んでくれるような空気を作ってくれるsumikaの音楽に感謝してた。


15.マイリッチサマーブルーイナヅマ
(片岡さん VS 小川さん メドレー)

「少し早いけど、タオルを持ってる方、一緒に夏を始めませんか!」っていう片岡さんの掛け声のもと始まった夏曲。サビがとにかく楽しくてずっと飛び跳ねながらタオル振り回してた。

サビが終わる頃、一気に音も止まり、暗転。
キョロキョロしてると、ダークバージョンの小川さんが出てきて「イナヅマだ〜!!」の一言で一気に変わる音楽と照明。

この対比が最高に楽しくて、そこから曲の奪い合いを二人がやってて、取られるたびに悔しそうな顔・拗ねる顔してるのがすごくかわいくてにやにやしてしまった。

ずっとタオル振り回してて腕パンパンになったけど(笑)

最終的に片岡さんが振り回してたタオルを暴れる小川さんの首にかけて左右に連れて回して仲直りして終着(?)


16.カルチャーショッカー

前曲からの盛り上がりそのまま、手拍子しながらサビで「ダンスをするよ」で踊れる楽しさが最高だった。すごい楽しい。


17.一閃

片岡さんと小川さんの掛け合いがすごく心地よかった。でもさっきまでのMCと歌詞がリンクして、演奏してる姿にグッときてしまって気を抜いたら泣いてしまいそうになり、自分の情緒不安定さにびっくりした。

歌詞にある「メンバー」のときに空を見上げてたのがさらに心に突き刺さった。


MC(片岡さん)

今だけはつらいことは忘れられているだろうか。

人って良いことがたくさんあっても、嫌なことが一つあっただけで全部嫌な記憶に塗り替えられてしまうんだよね。

ライブもそう。
今はすっごく楽しい。でも楽しい思い出って忘れてしまうんだよね。

人間って効率悪いよね。生きていくってしんどいよね。

僕はあなたが過去にどんな失敗をしたり、つらい想いをしてきたかなんて知りません。そして、未来にどんな不安を抱いているのかも知りません。はたまた、これまでどれだけすごいことして、これからどれだけ功績を残すのかなんてのも知りません。

僕が知っているのは今のあなただけです。

あなたが過去、人に笑われたり、理不尽なことに直面したり、陰口を言われるようなことがあったかもしれない。

だけど、今は、今だけはそんな嫌になるような過去や未来、事実からあなたを忘れさせたいって思っています。音楽にはそんな力があると僕は信じています。

僕自身もたくさんの音楽に救われてきて、きっとこれからも救ってもらえるんだと思います。

「たかがいちミュージシャン如きが何言ってるんだよ」って思うかもしれない。だけど、僕は未来のことを考えず、今のあなたと向き合いたい。明日のことは知りません。でも、今日という日に命をかけたいと本気で思っています。命をかける価値がライブにあると思っているから。

僕ができるのは、今のあなたが一瞬でもつらかったこと、理不尽なことを忘れられるように楽しい時間を届けることだけです。

今日、ここに来るという選択をしてくれて本当にありがとう。きっとここにいてくれてるってことはこの世界中に数えきれないほどいるアーティストの中からsumikaを見つけてくれたからだと思います。それはきっと計り知れないような確率の奇跡なんだと思います。出会ってくれて本当にありがとう。


18.「伝言歌」

そんなMCから始まったこの曲、ずっと堪えてたけど涙があふれて仕方なかった。

片岡さんは間奏中もずっと「僕はあなたから消えたい、やめたいって思うすべてのことを忘れさせたいだけ」って必死に伝えてて、その姿にも心はぐさぐさ刺さってしまって涙腺が崩壊した。


MC(片岡さん)

次で最後の曲です。
僕らの想いがつまった曲なので聴いてもらえるとうれしいです。


19.シュガーソルト

この曲の時だけモニターに歌詞が映し出されて、歌詞をじっくり読みつつ、さっきのMCも思い出したり、過去の自分を思い出したり、いろいろ感情が忙しくて泣いてる自分に笑ってしまうよくわからない自分になってしまった。

最後に決めたから伝えていい?」からの片岡さんの表情が本当にやわらかくて、言葉が表情にあふれてて、その姿がしっかりと目に焼きついて離れない。大号泣してしまった。


メンバーが降壇してステージが暗転。

止めどなくあふれる涙拭いたり、一緒に行った人からあまりの泣き姿に笑われたりして忙しく過ごしてるうちにアンコールへ。


En.1 運命

さっきの泣き面から一転、すごい笑顔で飛び跳ねる私。この曲を聴くの、すごい楽しみにしてたんです。すごいキラキラしてて楽しかった。みんなでサビの「フゥ〜!」って飛び跳ねるのも最高に楽しかった。

最後に手拍子(2→3→2→4)するところ、片岡さんがモニターに映って、みんなに次の手拍子の叩く回数を指で教えてくれてたけど、途中で間違えちゃって顔を手で隠しながら笑ってるのがあまりにかわいすぎてこちらまで顔を隠してしまった(?)


En.2 1.2.3..4.5.6

個人的にこの曲をライブハウスで聴いたのがすごい覚えてて、それをこのマリンメッセという規模のお客さんと一緒に聴けてるのがすごく感慨深かった。

本編も十分過ぎるほど盛り上がったのに、アンコールでも出し惜しみないほど盛り上がる曲を持ってくるの、すごいなあ。

「お手を拝借〜!」って掛け声の下、手拍子が揃うのがすごく良かった。


バンドメンバーの紹介をはさみ、次がラストの曲とコールされる。


En3. Phoenix

この曲を最後に持ってきたのはお守りがわりに持っていくんだよとsumikaから伝えられているように感じた。

これからの日々を乗り切るために、この曲を持っている私たちのパレイドはまだまだ止まないのだ、なんてね。


最後の曲が終わって、バンドメンバーとハイタッチして降壇していく。その流れで小川さんも降りようとしてて、片岡さんが「あなたは本当に… 最高のバンドメンバーだな(笑)」って満面の笑みで小川さんの肩を抱いてたのがかわいさのハイライト。

そこからsumikaの3人で上手→下手→中央の順に回りながらお礼を伝えてくれた。

最後の最後に片岡さんが「みんな元気でいてね。長生きしてね」「つらくなったらまた帰っておいでね。帰る場所はここにあるから。あなたがいつでも帰ってこられるようなバンド名のsumikaなんだから」って言ってて、涙目になりながら手を振った。sumikaも元気でいてね。




本編最後のMCであんなに泣くと思わなかった。

すべてを知っているわけではないけど、あのMCからsumika自身のバンド人生の紆余曲折も考えてしまって、何度も止まってしまうんじゃないかと不安になってたことも経て、今こうして目の前でライブしてくれる有り難みを感じたりしたら感極まってしまったのもある。

新しいsumikaをたくさん観れたのもよかったな。バンドって楽器があるからどうしても動けなかったり、バンド人生が長いといろいろと固定されることがあるけど、それを柔軟に変えようとしてるチャレンジ精神がすごいなって。

それはきっと、sumikaだけじゃなくて、ゲストメンバーの力もあってこそだから、バンドの雰囲気がすごい良いんだろうなって伝わってきた。

変化を恐れないって、歳を重ねるとその凄さや重みをすごく実感する。


ここからは個人的なこと。

日々生活していたら多種多様の悩みは尽きないけど、今の私は幸せだなって思えてるからそこは大丈夫だけど、過去に触れられるとすごく泣いてしまった。

ライブを頼りに生きているから、どれだけつらいことがあっても「この日までは頑張る!」って乗り切ってきてたけど、それができなくなったときがあって。

どうしてそんなことを思うんだろう、これまで通りの自分はどこに行ったんだって嫌になったときもあったけど、一旦立ち止まって考え直す時間をもらって、そこから第二の私が始まったとはっきり覚えている。


最近すごく思うのは、もうあんな過去に戻りたくないし、正直思い出したくもないけど、でもそんな過去があったからこそ今の私があるんだなっていうのは実感してるところ。過去に感謝…まではできないけど、理解はできるようになった。

今の幸せを「幸せ」だとしっかりと実感できている私がいて、それは本当に良かった。


「伝言歌」にある、伝えたい 今の私の半分以上が あなたで出来ていたと気付いたから はsumikaや大切な人に対して心から思う言葉だったからこそ、一緒に会場で聴けてよかった。


また帰る日まで、元気でいるよ。
sumikaも元気で、幸せでいてね。


そんなことを考え、春風を浴びながら会場を後にしました。

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