アイアン ヘッド

❡ 英語版 抜粋 〕1884年生まれ、推定本名・ルーベン エイヴァリ バレイジの黒人歌手。JAロウマクスが音源採集した1933年当時は米国テキサス州シュガー ランド市の州立中央刑務所に収監されていた。収監名はジェイムズ ベイカで、アイアン ヘッドは通称。1933年7月時点で年齢49歳、軽犯罪者で窃盗以上の暴力行為は犯さなかったが、再犯者のため99年の刑を宣告され、6回目の刑期中、収監期間は累計30年に及んでいた。最終的には1944年にテキサス州ハンツヴィル市の刑務所で59年の生涯を終えた。

 JAロウマクスは民俗歌謡に対する深い知識からアイアン ヘッドのことを「黒人のホメロス」と呼び、「アイアン ヘッドは歌に生き、その感情を本能的に感じていた」と評した。人格的にも他の囚人に対し或る程度の責任感と統制力を持つ信頼できる人物で、フィールドワーク後もロウマクス家と親交を持った。JAロウマクスと関係が悪化した後もAロウマクスとは通信があり、晩年には 「犯罪は報われない。私は今、まっとうな道を歩んでおり、引き返すつもりはない」と連絡した。

1933年12月録音

  • Black Betty

  • Shorty George

  • That's Alright Honey

  • Pick A Bale O' Cotton

1934年録音

  • St James Hospital

  • Little John Henry

  • The Grey Goose

その他(アンサンブル参加)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?