持論「よい作品」に共通する要素 ~数千コンテンツを見て感じた、真理みたいなもの~

どうも、わたしはこれまで、それなりにおたくっぽい人生を歩んで来た者で、それなりのコンテンツを接種して来ました。
アニメはざっと5,000話(400~500タイトル)
映画はざっと1,000~1,500だと思います(filmerksつけたものは約1千)
ゲームはだいたい1,200タイトル
 (1時間しかやってないのから、1万時間くらいやってるものまで含め)
漫画はたぶん、数百冊
 (1巻しか読んでないのから、30巻ぐらいまであるの含めて)
小説やハードカバーはたぶん100冊ぐらい。

ざっくり20年ぐらいかけて、接種してきた量です。この経験則を以て、わたしが「よい作品」だと思うものに共通する要素を紹介します。
「よい作品」と出会いたい皆様が、これから紹介する要素(持論)を参考にして頂けたら幸いです。


キャラクターに行動原理があること

この世の全ての物語は「物語主導」と「キャラクター主導」に分けられます

「物語主導」とは、たとえば世界に天変地異が起こって主人公はそれに巻き込まれたり、空から突然女の子が振ってきたりと、主人公が自分で動くのではなく、なにかに動かされる話。
わたしの場合、あまりこちらで惹かれる作品は少ないです。
わたしが「良い」と思うのはもっぱら「キャラクター主導」です。

「キャラクター主導」は、主人公には明確な目的・ゴールがあります。
たとえば復讐とか、魔王討伐とか、結婚とか。
わたしが良いと思っている作品をそれぞれ10個ぐらいあげると

アニメの代表例「コードギアス」「サマータイムレンダ」「カウボーイビバップ」「宇宙よりも遠い場所」「ガンダムビルドファイターズ」「SHIROBAKO」「響けユーフォニアム」「ジョジョ3部スターダストクルセイダース」

映画の代表例「復活の日」「マッドマックス2」「プライベート・ライアン」「アベンジャーズ:エンドゲーム」「ダークナイト」「シュガー・ラッシュ」「ガールズ&パンツァー劇場版」

ゲームの代表例「FF4」「マックス・ペイン」「GTA4」「ダークソウル」「マブラブ」「真剣で私に恋しなさい」「刃鳴散らす」「CoDモダン・ウォーフェア3部作」「ラストオブアス」「デトロイト ビカムヒューマン」「フォール3」

どの作品も、キャラクターが欲望や願いの為に突き進む物語です。
立ちはだかる障害を乗り越えて進んでいく様に、わたしは強く惹かれます

キャラクターにそれぞれ目的が有ると、そのキャラがどう動くかは自ずと決まってくるので、キャラクター同士がぶつかる/協力することが必然的に発生します。そしてその展開には説得力が産まれます。
キャラクターの目的がはっきりしていると、物語が破綻することは少ないです。主人公が突然変な行動を起こしたり「なんでそうなるの?」というのは少ないです。キャラクターの行動や物語の展開に違和感を感じることが少ないので「キャラクター主導」でキャラクターに行動原理がある作品は、よい作品が多い傾向に感じます。

「無職転生」なんかは、どちらかと言えば「物語主導」ですが、主人公は環境になびかれながらも目的を持って動くので見やすいし、いい作品だなと思います。

キャラクターをしっかり殺すこと

よい作品と、ダメな作品を分けるもう1つの持論は、
「キャラクターをもったいぶって殺さない作品はダメ」という事。
言い換えると「キャラクターをしっかり殺す作品はいい」となります。

作者は生み出した子(キャラ)への愛着が絶対あるはずですね。
我が子を失う事が辛くないはずがない。
ビジネス的にも、人気のキャラが生きていた方が儲かるはず。
(だから金の亡者たちは、作品を延命・引き延ばそうとします)

そういう金の亡者に負けて、作品が殺されてしまったものが、
例えばコナンとか、ワンピースとか、ドラゴンボールとかです。
重要なキャラクターは誰も死なない。
話も延々と進まず、ダラダラと何年もやっている。
こんな"停滞"は作品じたいが死んだ=終わったも同然です。

キャラクターが死ぬのは、とても悲しい。
もったいないし、寂しい。

でも、いのち(生命)とは常に死へと向かうことでもある。
いやそうでなければ、それは"いのち"とは言えない。
常に変するものが有機的、変化しないものが無機的、
そこに生命はありません。

死なないものは、生命ではない。
作品全体も、それは同じ。

「炎」は燃焼する過程、それが美しいのであって、
命は常に成長し、死へと向かうからこそ、命という炎が輝く。
そして炎は、最後に消えるその一瞬が最も輝くもの。

作者は、我が子に精一杯生きて、輝いて欲しいという、親の願いがある。
だから作者は、涙を流しながら、我が子を殺なければならないのです

キャラクターが死ぬべき時に死なない作品/やっぱり生きてました
こういうのは、ほんの少し程度ならばいいけど、これをやってしまうと、いのちの重みが薄れ、だから感動も無くなってしまいます。
ドラゴンボールとかはその最悪な例
で誰が死んだって「あとで生き返えらせればいいじゃん」と視聴者は思うだけで誰の死にも感情が動かない、
死への悲しみも無いので生への感動も無い。

では「Re:ゼロから始まる異世界生活」のようなキャラクターが何度も死ぬ”ループもの”はどうかというと、これらの作品は、上記のような停滞を回避する上手い演出がちゃんとあって「セーブポイントが上書きで後に戻れない」とか「何らかのタイムリミットがある」などで、きちんと死ぬことへの緊張感もあり、作品全体が死ぬことを上手く回避できていますね。

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