2024年第二四半期
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こういうのを読みたかったと思って実際にこういうのが出てくると安心します。私はこういうのを読みたかった。78点。
私が読み終えたあと、中2の娘が「それ、読みたかったんだよねー貸してー!」と言ってきたことが全てでしょう。2024年第二四半期ベスト候補。89点。
ボノボと若いヒトのシスターフッド。この情景を一人称で描写するのはすごく難しいと思う。登場人物が泣きすぎ。日本語はよかった。77点。
好きな短編漫画トップ30の中に「散歩の日々」があるのでよくできたねじ式パロディだというだけで特大加点。88点
私はもしかしたらものすごくガールズバンドクライを好きかもしれない、好きかもしれない、と思って全話視聴。全話泣いた。特に1話と8話と9話で号泣。90点。
漫画化してほしいです。圧倒的な映像世界があるんだと思う。カバーイラスト83点、本文@@点。先生の描くマンガ作品、とくに『卒業、最後のセーラー服。』と『懐かしい年への手紙』は名作90点でした。
↓参考
蕎麦屋のかつ丼
牛丼屋のカレー
またはバナナワニ園のレッサーパンダ
といわれるように、純文学作家のエッセイも趣深いものではありますが本業とは違うわけで、とくに(作家としての立場を確立してしまったがゆえに)純文学へのあこがれや未練をまったくみせない思う存分思いのままの着の身着のまま畑から収穫したばかり泥の付いた大根のごとくナマの純文学作家の文章は灰汁が強めです。パイナツプリン(85点)のころのエッセイは全く同じテーマでもあらゆる方面への気遣いなどがあって文学っぽいつくりの名作。百姓とゴマの油は絞れば絞るほど出るみたいな現象でしょうか。
あらゆる物理的な書籍を処分するし読み終わったら捨ててしまうのだけど吉本ばなな先生の作品だけは30年間全く捨てられないし本棚の一軍のところにずっと鎮座しているし食費が月額二千円だった貧乏時代でも吉本ばなな先生の新作は買い続けていたのでいまでも対談やグッズ以外先生の新作をすべて読ませてもらっています。ほとんど学術論文に近いです。最新研究を常に観測しておきたい気持ちです。世界情勢が混沌としている世の中で先生のように強烈な相対主義者の説得力は弱まっていると思います。科学的であるかとか論理的であるかとは別に、プーチンになにか言い分があるだろうとかいう人は陰謀論者か邪悪な人だと推定されるからです。がんばってほしいです。73点。
2005年の作品だということ加味して読む必要があります。プロジェクトヘイルメアリー(92点)の完全なネタバレになってしまうので何とも言えないけれど、物語の導入部分(太陽が謎の細かい奴らに食われ始める)と転換部分(ファーストコンタクトもの)がおなじで、古典プロジェクトヘイルメアリー、プロジェクトヘイルメアリーのプロトタイプってかんじでした。いま海底二万里やマイナスゼロを読んで当時のひとと同じように感動するかどうかといわれたら難しいかもしれないのと同じでやっぱりプロジェクトヘイルメアリーのゲームっぽさとかぶっ飛びかたとかは卓越していたと再確認します。風呂敷を大きく広げて最後の一瞬でさっと畳むような技巧も光ります。78点。プロジェクトヘイルメアリー的にやや冗長かつコミカルに結末部分を描くと最後のひと手間のどんでん返し的なスパイスがきいて面白いのかもしれないけれどそれはそれでゲームっぽい作品になりそうで怖いですね。これで一つの宇宙・秩序・完成形なのだと思います。
情景の描写がとても良かった。量子もつれとかパラレルワールドとかドラえもん世代に直撃するギミックの描写もよかった。オチがあっさりしていた。そりゃそうすればものごとは解決できるだろうけど実際にそうやって解決しちゃうのね、的なオチ。敵をだまし討ちしてその能力ごと初恋の女の子に食べさせて能力を奪い、おっこつ先輩の脳みそを取り出して五条先生の死体にくっつけて化け物を作って別の化け物と戦わせるのはいい作戦かもしれないけれど正義の味方がそれをやるわけにはいけないね、え?やるの?みたいなオチ。77点。
四部作のうちの三作目。76点。最終作が楽しみです。いわゆる館ものミステリは大規模で大掛かりでぶっ飛んでいればいるほど好きです。なんなら都庁舎が変形して巨大ロボットになるくらいのことは普通に起こってほしいです。
古典に敬意を払いつつ、いわゆる館ものミステリだと周木葎先生の堂シリーズが好きです。おおむね85点越え。
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