解像度

大学の1年とか2年とかの時期、一か月の食費が2000円だった。どうやって生きていたのか自分でも記憶があいまいなんだけど、大根、大根の皮、大根の葉っぱをそれぞれ別の食材として別の日に食べていた記憶はある。ちなみに実家に送金もしてた。今日をやり過ごすと明日がくるし一週間をやりすごすと一か月が過ぎる。ただそれだけ。米だけは古米より古くて臭い備蓄米があったのであとはお湯に味噌をとかして何とか生きていた記憶もある。すこしずつ調味料を買い足してクックドゥーのパッケージの裏面を読んで材料比率を推測して写真と鉄鍋のジャン(88点)でみた中華料理知識からなんとなくの中華料理をつくれるようになった。中華料理の調理法シリーズのほかに和食シリーズも洋食シリーズもあって手元の最低限の調味料でなんとなく作れるようになって毎日をやり過ごしていた。ついでにいうと動物性たんぱく質が徹底的に不足していておそらく脳の伝達物質的な物が組成されず典型的な鬱状態になっていた。

貧乏の解像度が低い人に貧乏な様子を説明するのって不可能で、想像できないことは説明気ない。

貧乏な家庭の三人兄弟の長男で、真ん中とは4歳差、一番下とは12歳差で、そうするともう特定のジャンルの漫画や映画に対しては無条件で高得点を付けて号泣する癖がある。小説だと流星の絆(78点)とか映画だと誰も知らない(92点)とか、そういったタイプのフィクションについて。

そして、BELOVEの1月号からちはやふる(89点)の続編がでていて、もうめちゃくちゃツボ。これはちょっと客観視できない。すべてすごい。神の領域にあるとてつもない想像力がひとのこころをえぐる。仮面ライダーカブト(93点)なみにピンポイントで特定のひとのこころを刺しにくるやつだ。すごい。ここまですごい世界を普通の人間が消化しきれるんだろうか。大丈夫かな。ハッピーエンドになってくれ。登場人物がひとりのこらずみんなしあわせになってほしい。

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