ペコペコ柔術
試合会場であろうとなんであろうと柔術っぽい集まりのときはありとあらゆる人にペコペコしておけ、というのがトライフォース志木の鉄の掟です。全員が全員と知り合いみたいな世界なので。
私は父親が服屋で母親が美容師だったのでとにかく愛想の良さと人当たりの良さは相当なもので、入社面接とかめっちゃ得意で、新卒で入社した電機メーカーではまだ内定ももらってないのに渋谷駅で突然後ろから「よおっ!」と背中をバンとたたいてきたのが三次面接の面接官で超私のことが好きだったらしいし今の会社の転職面接では杉村の電機メーカーにおける不幸なエピソードトークで面接官が笑いころげて騒ぎすぎて人事から怒られたらしいし、とにかくなんとなくいい感じにその場をやり過ごす術にたけている。
そして大学時代、毎日一緒に昼ご飯を食べてた同級生たちから囲まれてどうやったら杉村を怒らすことができるんだ?と聞かれたくらいにはものごしやわらかです。
転職面接ではもあなたの怒ったエピソードを聞かせてくれといわれたので海外調達部門の犯罪者が偉い人や私のパワハラ上司などが雁首揃えているなかで完璧脱税ビジネスをプレゼンし始めたので、一番若手の私が俺は馬鹿だからわかんねえんだけどよう的な感じですみませんそのやりかただと当局の目から見たらあたかも利益操作しているように思われませんかねえと神妙に慎重に説明したところ、その管理職が堂々といやばれません!T司馬さん(その直後にとんでもない粉飾決算がみつかってつぶれた)もやってますんで!と言い放ちそれを聞いた私のパワハラ上司が(#^ω^)ピキピキっとなったのを察し胃がぎりぎりと痛む中で大きな声をだして、バレなきゃいいってことですかァ!と生意気な感じで言い別部署の偉い感じの人がまあまあ杉村君若さゆえに暴走しちゃって的にたしなめてその会議自体を仕切り直しにしてもらいすべてなかったことにして私のパワハラ上司はバンとテーブルをたたいて、杉村ア来い!と吐き捨てるようにタバコ部屋に移動しタバコをスパアアアアアと吐き出しながらあれは怒るべきとこやったな(大阪弁)と目の付け所がシャープな北朝鮮で役職上の人に大声を出すのはヤバいことなんだけどまあまあそれくらいですねーとペロッと面接をやり過ごすためだけのワンエピソード一丁上がり。
なお、試合会場であらゆる人にペコペコすべしという志木のペコペコ柔術方針を知ってるたけちん先生が自分の試合の対戦相手に平身低頭ジャパニーズサラリーマン的土下座営業モードになってたんだけどさすがにそれは違う。今のあなたはファイター。
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