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ヘッドハンター名鑑vol.10

※掲載内容(プロフィール等を含む)は取材当時のものです。

今回は、前回公開したKANAEアソシエイツ株式会社の阪部哲也氏へのインタビューの後編です。
後編では阪部氏が株式会社ビズリーチで講演された内容も含めて、仕事に対する信念や求職者とのエピソードを中心にご紹介いたします。
ぜひ、後編も最後までご覧ください。
※前編をご覧になっていない方はこちら▼

インタビュー【後編】

Q. 若手ヘッドハンターが活躍できるようになるためには、どのようなスタンスで仕事をすることが大切だと思いますか。

恥をたくさんかくことだと思っています。これは以前ビズリーチで講演した際に話した内容でもあるのですが、「負けっぷり」が大切で、クライアントから厳しい言葉をいただいたときに「申し訳ございません」と潔く謝罪できることだと思うんです。人間ってそういったときにまず言い訳の言葉が頭をよぎりますよね。私はそうではなく、厳しい言葉をいただいたときに何が足りなかったのか、そもそもクライアントのことを理解できていたのかを考えることを優先していました。ですから、言い訳の言葉ではなく、まずは自然に「申し訳ございません」という言葉が出ていましたね。「負けっぷり」は相手の心の深いところにしっかり届きます。KANAEアソシエイツのクレドはそういう時の教訓から学んだことを言語化したものです。
※ここで以前株式会社ビズリーチで講演された内容をご紹介します。

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Q. 仕事をするうえで大切にしていることは何でしょうか。

私が社内でよく言っている言葉なのですが「仕事をするうえで何を得るのかではなく、何を与えるかに集中すること」を大切にしています。自分自身の自己重要感を手に入れるのに忙しい人、自分自身を癒やすのに時間を費やす人は多いと思うんです。ヘッドハンターたるもの、それではいけません。
ヘッドハンターの仕事は、まさに自分自身が何を得るのかではなくて、相手に何を与えられるかが大切だと思っています。たとえば勇気、元気、ビジネス上の相手が抱えている成果を改善するためのヒントやベストプラクティスなどが挙げられます。ヘッドハンターは仕事を通じてあらゆる成功者(優秀な方)にお会いできて、最新の情報や知識、能力はもちろんのこと人生の教訓まで、直接学べる環境にいるんですよね。成功していく人の共通項を、これから成功者になっていくであろう求職者に対して伝えることができるのです。その方が今、一番必要としているキャリアに関するメッセージを伝えられると考えています。求職者の利益のためだけを考えてお伝えするようにしています。
ここでは細かく話しませんが、伝え方(コミュニケーションの取り方)やそのタイミングにも気をつけています。その方にとってはどのような伝え方をするのがよいのか、キャリアカウンセリングを通じて見えてきた求職者の特徴をもとに、受け入れてもらいやすい、納得感がある伝え方を心がけています。

Q. 企業や求職者に関するエピソードをお聞かせください。

大手金融機関から、今後大幅に人事制度を改定し、グローバル視点の人事制度を導入したいというご相談を受けました。その際の依頼内容の一つが、「同じ金融業界に在籍する人材ではなく、むしろ金融業界以外から、人事制度改革のために忖度をしない、改革の推進力がある方を採用したい」ということでした。そこで私は、他業界から改革推進力のありそうなグローバル人事経験のある候補者を探し出し、無事にご紹介するまでに至りました。しかしながらその方がとても優秀だったため、国内外問わずさまざまなところからお声がかかっている状況で、どのようにしたら入社を決意していただけるか、クライアントである企業とその方との間で奮闘しました。その後無事に入社され、大変活躍されているそうです。そういった声はとてもうれしいですし、その方の画期的な取り組みが、一金融機関にとどまらず、金融業界内の人事制度改革にインパクトを与えるのではないかと考えるととても楽しみでもあります。ご紹介からご入社までで終わりではなく、その後のご活躍や世の中に与えるインパクトを見られることは、関わった者としてとてもうれしいですね。
そして私自身がもともと金融業界出身ということもあり、はやり古巣の金融業界への思い入れやこれからも貢献していきたいという気持ちが大きいです。

Q. 最後に若手のヘッドハンターにメッセージをお願いします。

この記事を読まれる若手のヘッドハンターで、仕事がマンネリ化しているなと思っている方がいるのであれば、そういった方に向けて言葉を贈りたいと思います。
求職者が成功の扉を開くためにはわれわれの役割が重要であること、また、われわれがいるからこそ求人案件の依頼者である企業は事業運営に集中できることを胸に置いてほしいです。
企業の経営にインパクトを与えるポジションの採用に関われるようになること、そしてそういったポジションに就く方にヘッドハンターとして選ばれることは難しいですが、そういうヘッドハンターになれたらかっこいいですよね。

次回は、2020年12月18日(金)公開予定です。


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