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ヘッドハンター名鑑vol.19(その2)

※掲載内容(プロフィール等を含む)は公開当時のものです。

今回は、株式会社ビズリーチ主催「JAPAN HEADHUNTER AWARDS 2021(以下:アワード)」にて商社部門のMVPを受賞されたキャリア インキュベーション株式会社の阿部哲也氏による寄稿文を掲載いたします。

阿部氏は、現在ご活躍されている商社業界のほかにインターネット部門をはじめ、コンサルティング部門でも受賞歴があり、そのご活躍は多岐にわたります。
活躍する現役ヘッドハンターによる「業界の展望」と「今後活躍する人材層」についての寄稿をぜひご覧ください。

【阿部哲也氏 プロフィール】
新卒で株式会社リクルートに入社。その後は求人メディアの企業の立ち上げ期に参画、大手学校法人、出版社勤務を経て、2000年にキャリア インキュベーション株式会社の創業に参画。商社業界の専任担当として総合商社への転職を支援。強みは的確なアドバイスと情報提供で、ある商社では数年にわたり全内定者のシェア4割という実績を持つ。

阿部哲也氏による寄稿文

1. 総合商社の業界展望

例えば、ある商社は約1,800社の連結事業会社(ビジネスの現場)を持つ、巨大な企業グループです。
商社本体の役割は以前のトレーディングと事業投資から事業経営(一社一社の価値を自立的に高める経営支援)に軸足が変わり、全産業をグローバルに俯瞰して直接アクセスできる総合力と、最適な事業ポートフォリオの構築力(育成と集中、統廃合)が強く求められています。
さらに近年は地政学リスク(米中の覇権争い)、DXへの取り組み(第四次産業革命)、環境問題(脱炭素、新エネルギー)と早急に取り組むべき大きな課題があり、求められる人材像にも変化が表れているように思います。

2. 商社で今後活躍すると思われる人物像

ある商社が目指す企業像は「分野を超えて活躍できる経営力の高い人材を継続的に輩出する組織」であり、経営力の高い人材を「高い倫理観」「構想力」「実行力」の3つで表現しています。
これまでも各商社の社内では早期育成、実力主義と適材適所の徹底等を進めてきましたが、同時に経営人材候補として外部から積極的に中途採用をするようになりました。
具体的にはコロナ禍の影響下でも各商社の中途採用人数は増えており、2020年度は対前年比で中途採用人数を2倍とした商社がいくつかありましたし、以前のような新卒だけの組織からこの10年間で多様性という意味で大きく変わった印象があります。

特にここ数年の内定実績や現在オープンしている求人要件から読み解くと、前述の通り「経営人材」「DX系」「新エネルギー系」の採用意欲は旺盛です。
内定者の出身企業としては投資銀行、M&Aアドバイザリー、公認会計士、弁護士、戦略コンサル、DXコンサルやIT企業、エネルギー企業、自動車モビリティやスマートシティー、官僚、他商社が挙げられます。
また商社では早期育成の人事改革が進んでいることから、内定者の年齢は20代後半~30代前半の若手層が中心です。
入社後は前職で磨いたビジネスセンス(稼ぐ力、専門性、課題解決力、リーダーシップ等)を発揮して、皆さん新しい環境でも活躍しています。

なお、商社の中途採用は選考スケジュールが年間で決まっており、希望する求人がない時期もあることや、競争倍率の高いテストの受験やエントリーシート作成のため、ある程度の準備期間が必要です。
もし商社への転職に興味があれば、まずは一度ご相談いただければ幸いです。

次回のヘッドハンター名鑑は、2021年8月4日(水)公開予定です。


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