会話

あっ、この映画俺もみたよ。泣けるよね。

うん。映画館で見て、これは絶対DVD買うって決めてたんだよね。普段買わないのに。

そうなんだ。後で見ようよ。久しぶりに見たくなった。

ん〜。それもいいけど、今他に見たいのあるんだよね。

そうなの。けど、この作品サブスクにないからこれ見たい。お願い。

これ、先週見ちゃったんだよね〜。

好きだったら何回も見れない?減るもんじゃないしさ。

何回も見たいよ。けどさ、この監督の作品は、起承転結とかじゃなくて、日常系じゃん。
ちょっと忘れた頃に見ないと、些細なシーンの繊細な感情が埋もれちゃうじゃん。こういうのは一個一個の感情を隈なく感じ取らないとじゃん。例えば、主人公が過去に付き合ってた彼の着てた服を押し入れに大事に閉まってたのを、取り出して、服の匂いを嗅ぐシーンあるじゃん。その時胸の奥がギュッと締め付けられるんだよね。それって頻繁に見てたら、その胸のギュッとが無くなっちゃいそうじゃん。てか、無くなっちゃうの。

わかんねぇかも。

その感情もわかんないのに、よく私とのセックス気持ちよかったね。

それもわかんないわ(笑)

同じ映画を見て感じたことが違うのに、同じセックスをして同じように気持ち良かったのは奇跡だねって。

それとこれとは全然違うだろ。心で感じるのと、身体が感じるのは違うんだから。

心の向くままに動いたら、身体も喜ぶこともあるけどね。

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