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クリエイターが陥りがちなノウハウ収集病

皆さんお気づきの通り、「良質なノウハウ」はもはや無料でゴロゴロ転がっています。レコーディングのテクニック、楽器の演奏法、作曲のやり方、カメラの使い方など。大半がYouTubeで見れます。

他にもTwitterやInstagramで、惜しげもなくノウハウを解説しているアカウントがありますよね。しかもアマチュアだけでなく、一流のプロだって普通に公開している。


ただし、そこには危険なトラップがあります。全て解説されているせいで、「完璧になってから」始めようとしちゃうんですね。

どういうことかというと、例えば「良い音にするにはこのレコーディング機材を買わなきゃ」とか「良い映像を作るにはこの編集ソフトを買わなきゃ」とか。

つまり、「準備万端」にしてから始めようとしちゃう。もしくは、「完璧になるまでは公開しない」という選択肢を取っちゃう。

ノウハウが山ほど公開されている結果、自分とプロとの差(機材/環境/知識)が明らか。したがって、「自分はまだ完璧じゃない」「まだ知らないことがある」と感じて、ひたすらYouTubeの動画を見てしまう。ノウハウを集めてしまう。これがトラップ。ノウハウ収集病。ノウハウコレクター。

また、これは有料のノウハウにも当てはまる話。「良いモノを作るにはまだ知識やモノが足りてない」と、教材を買ったりプラグインを買ったりドラム音源を買ったり。


もちろん発信している側は、トラップにしたつもりはないでしょう。僕だって無料のYouTubeや有料教材から情報を得てきた人間なので、その価値の否定はしません。

ただ現代はもう発信者側が飽和しているので、"ノウハウの洪水"状態。僕らの消化スピードをはるかに超えており、どれだけYouTubeを見ても、関連動画を見終えることは不可能。それはプラグインなども同じで、どれだけ買っても、次から次へと新製品が出てきます。

そもそも「ノウハウを集めている時間」=「何も生み出していない時間」ですから、ここに時間をかければかけるほど、あなたの制作は止まっていることになります。


しかし、じゃあ「ノウハウ収集をやめる」と決めたところで、実際問題、悩みが出てくるのが現実。「このエフェクトどうやって作るんだ?」とか「この編集ってどうやるの?」とか。真面目にやっていればいるほど、壁に直面する。

"ノウハウ収集断ち"は、かなり難しい。

ではノウハウ収集病に陥らない方法(ノウハウ集めを最小限で抑える)は何かというと、

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