2008年に中途採用でGoogleに入った時の話
はじめに
日本でやってる祭りを見ていたら、見た人がビビりそうな話を書いている人がいたので、少しでも心理的なバーを下げるべく自分の話を書いてみました。効果は保証できません。
略歴
電子情報工学修士
> アクセンチュア (1年半)
> 医療系スタートアップ (日本5年、アメリカ1年)
> Google Japan >US >スイス
入社のきっかけ
前職の医療系スタートアップでアメリカに移住して10ヶ月の時に、会社都合で突然日本に帰ることになりました。生活にも慣れてきて楽しい時期だったので、もっと長くアメリカいたいと思いながらも、ビザが会社に紐付いていてアメリカで転職もできない状況でした。そこで次にアメリカに来るならもっと安定したステータスが得られる米国企業で思い、滞在中に知り合った Google 社員の方達に相談して応募する事にしました。
それまでの活動
子供の頃から趣味でプログラミングをしていて、学生時代は受託開発で、旅行代理店の予約システム、チャットサイト、カレンダーサイトなどを作ってました。
大学卒業当時の2001年は日本のシステム開発の会社に魅力を感じず、金融、海外ジョブに憧れてアクセンチュアに就職したものの、金融不況で政府系の開発プロジェクトに配属され、Lotus Notesで事務処理システムを開発していました。
Notesで作ったシステムでいくら頑張ってもパフォーマンスが出ない不満を抱えていた時に、大学時代の友人に「うちの会社に来たらアセンブラでCPUの限界まで使い切る開発ができるよ」と言われて興味を持ち、会社訪問した時に社長に「これからウチはIPOするよ、アメリカ進出するよ」と言われて医療系スタートアップに転職しました。
医療系スタートアップでは思いっきり開発もできたし、給料も景気良く上がっていったものの、IPOもアメリカ進出もなかなか実現せず、入社5年目になってアメリカ支社の立ち上げでアメリカに移住する事になりました。
応募と入社面接
紹介してもらった Google 社員の方に、アルゴリズムとデータ構造のおさらいをしておいた方が良いとアドバイスをもらって、その通りにしました。レジュメについても提出前に見てもらって、ここを直した方が良いよ、とアドバイスをもらいました。アメリカ的には有る事無い事書いて自分を誇張する風潮ですが、それをやると面接官を刺激して「それじゃ、いっちょ試してやるか」という感じになるのだとか。
面接は5~6人のエンジニアから受けたのですが、合う人とは楽しく話が出来て良い回答が出来たと思いましたが、合わない人の質問にはうまく答えられず、面接が終わった後は正直ダメだったと思いました。
面接は全て日本語でしたが、英語のテストとして、今までやってきた仕事を英語で説明して下さいというのがありました。入社時の英語力は大したことなかったと思いますが、前職で米国オフィスにいて、英語を話すことの抵抗は少なかったので、問題なく説明ができました。
給与交渉の話
前職のスタートアップの給料が比較的良かったので、年収は2~3割減って1000万くらいでスタートしました。リクルーターの方にはすぐに上がるから心配しなくて良いと説明を受けて、特に交渉もせずそのままオファーを受けましたが、東京では年収はあまり変わらず、米国オフィスに移籍してから上がって行きました。アメリカでは交渉しないと給与があがらない、他社からのオファーをもらって交渉すべきとかいう話も聞きますが、自分的には交渉しなくても十分もらえているし、その方がマネジメント層と良い関係が築けていると思ってます。
会社について
自分が応募する事になるまでの印象では、Google はすでに大企業で今さら行ってもスタートアップのような成長していく面白味がないというもので、応募した時もアメリカの永住権が取れたら辞めようかな、くらいに思っていました。実際はプロダクト次第で、新しいプロダクトならユーザは急速に伸びていくし、ダメならなくなっていく。そして様々なプロダクトがあるので、一つのプロダクトを知り尽くして退屈してしまっても、社内を見回せば他にいくらでも面白いプロダクトがあるので、飽きることはなさそうです。
会社の魅力の一つに、柔軟な労働環境というのもあります。家族、子供が居てという人は、子供の送り迎えや家族の病気に対応する機会が多いと思いますが、その点は会社のサポートも十分で、家族の病気で病欠が取れたり、在宅勤務ができたり、週4日、4.5日勤務などの勤務体系も制度化されています。また、世界中のいろいろな場所にエンジニアリングオフィスがあって、ヨーロッパに住んでみたい!という事で別の国のオフィスに転籍することも比較的容易です。
さいごに
会社とそこに応募する人は相性だと思うので、受ける前から自分でダメと思わない方が良いです。応募はタダだし面接も1日で終わるので、興味があったらこちらから応募してみたら良いと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?