「わたしが一番わかっているのよ」の呪縛。
当時、好きなドラマでした。
Rさんに会った。
なんでもない場所のカフェで。
何処で何を食べるより誰と一緒かが大切。
『もう子供も手がかからないからね』少しグラデーションが入った髪をかきあげる仕草が変わらない。
「そういえばインスタみましたよ、流石に料理上手だと思いました」
『でしょう?』Rさんがニコっとする。
お互いに両親を見送った。Rさんはわりと立て続けで、気持ちの整理がままならない状況だったから、少し安堵する。
『身内を喪って、思ったのは、自分の気持ちに折り合いはつけられないかもしれないけど、自分のからだを大切に、食べるものだけは気をつけよう…と思ってさ』
「分かります…自分の体は大切。わたしは完全オーガニックにはなれないし、ジャンクも食べるけど、質と量のバランスを忘れないようにしてます。世の中って、白いもの程染まり易いけど、真っ暗じゃない灰色も有りかと。選択の自由は持ち合わせてたいかな」
ジィーっと強い眼差しを、一旦落としてRさんが言う。
『インスタに挙げてるオーガニック料理写真の裏で、ドリトス片手に映画観てたりするのよ、笑。わたしも決めつけたくないし、でもその反面自分に一本の筋は持ち合わせてたいのよね…』
『で?どれがいちばん美味しそうだった?』
「あの、焼いた和牛のステーキ!」
顔を合わせ、ふたりで吹き出す。
ごめんなさい…単純でわかりやすくて。
My whole world is beautiful
#Rさん #何処でより誰と #アリーマイラブ #Mywhole worldisbeautiful #インスタはみるだけ #友情は続くよどこまでも
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