見出し画像

M-1グランプリ2020 個人的総評

お世話様でございます。
12月20日に行われたM-1グランプリ。
毎年楽しみにしてる賞レースですが、今年もまたドラマがありましたね。
自分なりになにがおもしろかったのかを言語化しておきたかったので自己満足で点数等ここに記しておきます。
出番順に1組ずつ分析します。(記してる点数は審査員の点数開示前にちゃんとつけてます!!信じてください😍)
まずは前半5組です。

1.インディアンス(敗者復活枠)
点数:87

まさかの敗者復活枠がトップ。
まさかとは言ってますがここ数年敗者復活枠は人気投票になっており、ネタの出来より知名度で選ばれてるので全く期待してない枠だったので個人的にはトップになって会場温めてくれればなぁと思ってました。(悪く言えば前座的な)

選ばれたのはインディアンス。
陽気で小気味良くボケる漫才なのでトップ・敗者復活枠としては適任だったかなと思います。
点数はトップなので様子見の87点。
会場はそこそこウケてましたが去年同様、ネタの構成が単調で僕は好みではありませんでした。
対象年齢が低めの漫才というか。

具体的に言うとツッコミがやはり弱い。ボケの田渕さんに圧倒されてツッコミが呑まれてるようにみえます。ワードセンスをもうちょっと工夫してほしいかなと...

また、ネタの内容に関して言うとツッコミのキムさんがちょいちょい言い間違いをしてそれを田渕さんが茶化していくという展開なんですけど、田渕さんのあの陽気なキャラがキムさんの細かい言い間違いを指摘してボケるというのが少し無理があるような気がしました。
あの陽気な田渕さんが人の揚げ足を取るネタのスタイルがイマイチハマってないというか。
コンビのバランスを考えると田渕さんはキムさんよりアホでいる必要があると思うんですよね。なので田渕さんきっかけでボケてキムさんがセンスの良いワードを使いつつツッコんで話を広げていったほうがネタとしては違和感なく膨らむ気がしました。

2.東京ホテイソン
点数:92

備中神楽を駆使した特殊なツッコミを使うコンビ。
去年の敗者復活戦ではおそらく瞬間最大風速が一番出てたコンビだと思います。
「アンミカドラゴン新大久保に出現」など面白ワードを備中神楽で言う、まさに音で楽しむ漫才。
2018年のM-1決勝でジャルジャルがやった「国名わけっこ」と同じ類の漫才だと思います。
ツッコミがある意味ツッコミをしないというか。
僕的にはワードチョイスでの爆発力であったり、会場ウケも含め90は固かったです。
そして最後に無音で笑いを取ってる姿もまた斬新で92まで伸びました。
ただ審査員には辛く結果的に最下位でしたね。笑いの数であったり展開の少なさ、そして2番という出番順に恵まれなかったのもかなり影響したのかなと。
あとは上沼さんが仰ってた「ホテイソンの世界観を知るには4分は短かった。」
この言葉に尽きます。

3.ニューヨーク
点数:91

ネタは毎回工夫されてる、KOC準優勝の実力コンビ。
今回は「爆笑エピソード」というネタ。
細かい犯罪のチョイス、(無料で読める漫画サイト等)さすがのセンスだなと思いました。
しかしエピソードトークから広げるのがあまり良くなかったかなと。
結局このエピソードトークって単なる作り話なので現実からかけ離れすぎると「作り話だもんなぁ...」と冷めるんですよね。
2個目のエピソードトークで「犬のうんこ食べた」という小学生みたいなボケをしてしまったことに寄ってエピソードトークのリアリティ、クオリティが一気に落ちてボケの質が下がっていってしまったと思います。
3個目の「マッチングアプリで出会った人妻と2ケツ」ていうパワーワードがあっただけにもったいなかったなぁと感じました。
結果的におもしろいけど爆発力は無く、ホテイソンほど笑うことはなかったので1点下げて91点という評価になりました。

4.見取り図
点数:94

3年連続決勝進出のこのコンビ。
今年は初のコント漫才でしたね。
ドンピシャでした。
特に伏線回収の仕方が進化してました。
いつもだと「マルコ牧師」などよくわからないワードをサラッと撒いて後半に回収する、要は「回収部分」のみで笑いを取る形でした。
しかし今年は「無意識でやってしまいましたっていつ使うねん!」という「伏線部分」で既に笑いを取り、ネタの終盤で謝罪する時に「無意識でやってしまいました」と謝る「回収部分」で拍手笑いを取るという「伏線」「回収」の両方で笑いを掻っ攫ってたのが本当にすごかったです。
ここまでベタ褒めしてるのに94止まりなのはやはり前半で「5秒前」を噛んでしまい、そこで一旦「え?」という空気になってしまったのが尾を引いてしまったなという。
本当にもったいなかったです。
ですが去年とは見違えるくらいの進化をしていてとても驚きました。
着実に進化していて感動ものです。

5.おいでやすこが
点数:96

ピン芸人同士のユニットコンビ。
ここまで個人技がドンピシャでハマるのかというくらいの圧巻の出来。
シンプルに前の組の見取り図より良かったので96をつけました。
シンプルイズベスト。ツッコミが大声で怒ってるのがここまで面白いとは。
近年M-1のレベルがどんどん上がり、ネタにいくつもの工夫が凝らされてる中で原点回帰するような、そんな漫才でした。
また、ユニットで結成2年目なのにここまで「M-1の4分の筋肉」を使えるのかと感動もしました。
基本的にネタの展開としては「ずっと聞いたことありそうなのに全然知らん曲だった」の一本線なんですがツッコミの小田さんがシンプルに破壊力が凄いので単純明快におもしろい。
でもさすがにそれだけじゃ4分は持たないので、ボケに工夫を持たせ「聞いたことあって知りそうだけどカラオケでは盛り上がらん」などの裏切りも入れてきました。
歌と大声の力技だけかなと思わせといてそういう展開の広げ方もしてくるのが上手かった。
さすがはR1ファイナリストのコンビだなと感じます。
文句なしでした。

前半5組はとりあえずこんなもんです。
息切れです。
また書きます。
おやすみなさい。

点数振り返り

インディアンス 87
東京ホテイソン 92
ニューヨーク 91
見取り図 94
おいでやすこが 96

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?