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あほーい!

色々と身構えて聴いたんだけれど、だいぶしっかりしててなんだか毒気が抜けてしまった。

掛け合いはテンポよく進むし、演技に不自然なところはあまり無く、BGMやSEも効果的に使われていて、プロ(文字通りの意味)のボイスドラマ、というのが率直な感想。楽曲もビートまりお・IOSYSなだけあって質が担保されている。

ストーリーに関しては主人公が異世界転生的な文脈で幻想郷に迷い込んで何やかんやあって戻るというもの。単体で判断すれば全然な内容なのだけれど、作品の性格を考えれば「ストーリーの質」みたいなものは重要じゃなくて、掛け合いで各キャラの魅力を出すという点にフォーカスされている。
内容面はきちんと東方二次創作の域に収めてきていて、オリキャラ主人公の東方ボイスドラマ作品という範疇の理解も十分可能。(そもそも東方二次創作なんだけれど)

演技についても、大多数の演者がかなり共通認識に近い演技をしているように感じた。
もともと東方をある程度知っていたのかもしれないし、あるいは東方声当てというデリケートなジャンルで火傷しないために下調べしたのかもしれないけれど、いずれにせよ全く知らない人が適当にやったという感じでは無い。

まとめ。
宝鐘マリン・ホロライブ(とビートまりお・IOSYS)ファングッズの東方二次創作作品で、しっかりしてるボーカル&ボイスドラマ。とはいえファングッズなので、ファンじゃなければわざわざ踏み込んでも実りは多分無い。


以下取り留めもなく

・宝鐘マリン(cv.宝鐘マリン)
ペラペラ流暢に喋ってる。おしゃべりでお金もらってるだけある

・因幡てゐ(cv.兎田ぺこら)
異様にてゐっぽい。というか、声の質は違えどM-1の*ゆっきん*にだいぶ話し方を寄せてる気がする。全く意識してないなら奇跡に近いのでは

・鈴仙・優曇華院・イナバ(cv.さくらみこ)
聞いたこと無いタイプの鈴仙(婉曲表現)。この人は東方興味無い感じかな……と思い少し検索してみたら普通に知っているらしく、申し訳ない気持ちになった

・アリス・マーガトロイド(cv.紫咲シオン)
・霧雨魔理沙(cv.白上フブキ)
・パチュリー・ノーレッジ(cv.潤羽るしあ)
三魔女全員共通認識に従ってる。喋り方がやや特殊だからこれは流石に造詣が無いと出せない演技。特に魔理沙は上手い。もるにゃうさん、何で今まで東方ボイスドラマ出ていらっしゃらなかったんですか

・チルノ(cv.夏色まつり)
声が低くてやや違和感があるのに演技はちゃんとチルノという不思議な感じ。ミスキャスト感あると思ってたけれど、目に入った一般ホロライブファンのツイート的には、これはナイスキャストらしい

・レミリア・スカーレット(cv.湊あくあ)
どういうレミリアをやりたいかは凄くよく分かるのに声質がどうも合ってない気がする。例えば大妖精みたいなキャラクターの方が合いそう

・西行寺幽々子(cv.白銀ノエル)
・八雲紫(cv.不知火フレア)
・八雲藍(cv.白上フブキ)
全員違和感が無い。ここに限らず、Vが声優をやるという色物的なキャスティングからは想像ができないほど自然


目に入る範囲ではV×東方には東方(及び東方声当て)側からは否定的な意見も少なくなくて、怖いもの見たさのような気持ち混じりで鑑賞したけれど、そのドキドキは裏切られた感じ。一見はっちゃけてそうなのにつくり自体は固い。

ボイドラ feat. V が続くのかは分からないけれど、今後も注目したいと思いました まる

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