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明治神宮の新嘗祭(にいなめさい)

明治天皇の歌からうまれた舞

いそのかみ 古きためしをたづねつつ 新しき世のこともさだめむ

これは、明治天皇が詠まれた歌です。
”この國で遙か古の昔より行はれてきた樣々な試みを尋ねながら、新しいこの明治の御代を定めて行くことにする”


この歌詞に戴き、宮内庁楽部の楽長により作曲作舞され、以来、11月3日の明治神宮の秋の大祭において奉奏されているのが「代々木の舞」です。
「代々木の舞」は、明治維新百年( 昭和四十三年 )にあたり、明治神宮が作った神楽舞だそうです。

代々木の名前の由来は代々あったモミの木という説があるようで、明治神宮の参道に柵で囲われた木があります。これが2代目の代々木?

「代々木」の由来は諸説あるが、明治神宮の御苑東門の近くにモミの大木が代々あったことからとされている[5]。大木は高さ54メートル、幹の周囲は11メートルと推定され、江戸時代から旅人の目印として有名な大木だったが、明治中期に枯れ、1945年5月の空襲で米軍機が樹上に墜落し焼失した(Wikipediaより引用)

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本殿の神様に奉納される代々木の舞

そして明治神宮では、11月23日の10時から行われる新嘗祭の際にも「代々木の舞」が奉納されます。

11月23日は勤労感謝の日ですが、「勤労感謝の日」というもの自体、戦前にあった祝日「新嘗祭」(秋の収穫を祝い翌年の豊穣を祈念する祭日)が戦後に形を変えたものです。

さて、昨夜の雨はすっかりやみ、陽がさす天気のもと、10:25頃に4人の舞姫が登場しました。両耳で結い上げた髪の上に天冠をいただき、蘆(あし)に千鳥の模様の小忌衣(おみごろも)を着けています。

そして、雅楽と御製(ぎょせい:天皇や皇族が手ずから書いたり作ったりした文章)の言葉に合わせて舞い始め、御製が終わると片膝立ちとなり、静かに右肩の小忌衣(おみごろも)を脱ぎます。また雅楽と御製に合わせて舞い始めます。その姿は、鮮やかな萌葱色(もえぎいろ:萌え出る葱(ねぎ)の芽のような緑色)の袖が現れ、舞をいっそう華やかに彩ります。 終わると立ち上がり、20分ほどの舞を終え、静かに去っていきました。

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うちのベランダでとれた稲も奉納

明治神宮 新嘗祭 - 東京都渋谷区 - 11月23日

明治神宮の新嘗祭においては、野菜で出来た宝船が本殿の外にJA東京スマイル葛飾支部(写真)のものがあり、門をくぐり右側にも10基前後、奉納展示されていました。野菜宝船は東京近郊の農業祭等でも作られますが、このように多くが集まるのは珍しいことだとか。

自分もベランダで実った稲の一部を手にもって写真をパチリ。また勝手ながら奉納というか報告だけさせていただきました(^^♪

野菜の宝船は、江戸時代に農産物商らが正月の初荷に野菜で宝船作り納入していた記録があります。市場整備が進んだ現在では、初荷のご祝儀として生産者が宝船を作り出荷することが行われています。j

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いそのかみ 古きためしをたづねつつ 新しき世のこともさだめむ」は、明治の世に時代が移り変わるのをみて、明治天皇が詠まれた歌ですが、現在の日本もまたデジタル化が進み、世の中が様変わりし、世界の勢力地図も書き換わってきています。

ついに日本国憲法の改正もなされそうな勢いがあります。こんなときだからこそ、温故知新。

古き伝統を守りつつ、明治の先人がなされたように新たな「維新」していかないといけないと思います。



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