見出し画像

沖縄本島のはじまり

はるか昔のこと。神さまたちの住む天上の城に、アマミクという神がいた。ある日のこと、アマミクは天上で一番位の高い大神さまに呼ばれた。大神さまはアマミクに「この天上の城の真下に、私たちが住める神聖な場所を見つけたんだが、まだ島にもなっていない。そこから降りていって、島を作れるものかどうか見てきてくれ。」と命じた。

画像1

さっそく天上の城を降りて、様子を見にいった。大神さまのいうその場所は、珊瑚礁がとても綺麗な青く広がる海の真ん中にあった。そこは、海からわずかに岩が盛り上がっただけの細い瀬で、まだ島になっていなかった。神さまですら住めるような場所ではなかった。アマミクは、大神さまに報告をした。「大神さまのおっしゃるとおり、あそこは素晴らしい場所でした。島を作ります。土と石と草と樹木をください。」大神さまは大変喜んでアマミクに必要なだけの土と石と草と樹木を与えた。アマミクはさっそく島づくりに取りかかった。

画像2

まずはじめに、一番北の端にある国頭から島づくりをはじめた。瀬のうえに石を敷いてその上に土をもって樹木や草を植えて、森や山を作っていった。辺戸の安須森(あすむい)をつくり、次に今帰仁のカナヒヤブを作り終えると、一休みすると今度はずっと南に下って行った。そして知念森、斎場御嶽、薮薩の浦原を作り玉城アマツヅ、久高コバウ森、首里森、真玉森を作った。あとはあちこちに数えきれないほどの山や谷、森や林を作った。こうして、南北に細長い沖縄本島の島が出来上がったとさ。

本島のはじまり2のコピー

国の頭とかいて「国頭」は沖縄本島でも神聖な場所とされていて、新しい物事を始める時は国頭の御嶽を訪れることもしばしば。南部から車で約3時間、亜熱帯の大自然に癒され気分が落ち着きます。是非遊びに行ってみてください。

それでは、また。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?