双極性障害と診断された私(2)

ふらふらになりながらも何とか病院にたどり着き、多分切々とつらさを訴えたんだろうと思います。急に体が凍り付いたこと、父が私に容赦ない言葉を浴びせてきたこと、など色々と。
そうすると先生は私には予想もしなかった病名を呟きました。

鬱病じゃなくて双極性障害かもなぁ…

それは想像もしていなかった病名でした。その時に双極性障害が躁鬱病であるということも知らなかったかもしれません。病名が変わったと言うことに戸惑いを覚えた私はこの後の先生とのやり取りは全く覚えていません。

でも後日思い返してみると、確かに一時期私は躁であったのかもしれない、というエピソードはいくつか思い浮かびました。

一時期ギャンブル依存症に近かったこと
(当時も含めて)風俗にのめり込んでいたこと
女性問題で(しかもまだ付き合いもない)金銭トラブルを起こしたこと

浪費癖が極めて激しかったこと

そして、

会社を何度も双方望んでいなかった形で突然辞めていること

おそらく辞職のエピソードが決定的ではなかったのかと思いますが、私はその頃ですでに3年間、間が空くことはあるにせよ同じ先生に見ていただいてましたので、今までのカルテから総合的に判断してその診断を下されたのだと思います。

(もちろん今まで何度か病院を変えたことがあるのもこの手の病気にはありがちのことで、今の先生にたどり着くまで5,6軒の心療内科に通院していたということはあるのですが)

さて、鬱病(正確にはうつ状態)と双極性障害の大きな違いは、

鬱病は単一性のものであればで、きちんと治療すれば治る病気だと言われている
双極性障害は躁と鬱が繰り返し訪れる。つまり鬱を治療しても何度も鬱症状が発生する

と言うことです。

そしてここが問題で、双極性障害と鬱病の治療法は全く異なるということです。

簡単に言いますと、鬱病の場合は抗うつ剤を飲んで気分を上げてやることによって当然快方に向かいます。
しかし双極性障害の場合は鬱病のように抗うつ剤で気分を上げてやることが、かえって躁状態に陥る危険性があるわけです。

そして躁が終わった後、その反動でまた鬱が訪れる…つまりかえって悪化する危険性を伴うと言うことです。
よって服薬も鬱病と双極性障害では大きく違ってきます。

しかし、ここでさらなる問題があります。躁状態がⅠ型の方に比べて分かりにくいⅡ型の双極性障害の平均診断年数は、発症してから7~8年かかる(平均ですから場合によってはもっと長くなる)という説もあるのです。
なぜなら、躁状態の時は先ほど申し上げたとおり本人すら自覚していないのだから当然通院などしません。気分がいいんですから。
そうすると通院するのは鬱の時ばかりとなるわけです。そうするとお医者さんは躁エピソードに気づにくく、なかなか双極性障害とは診断できないのです。

(こちらのHPに双極性障害の診断の難しさについて詳しく載っています)

つまり双極性障害なのに鬱病の治療を平均7~8年続けてしまう、ということになってしまうわけです。

だから私は、時間はかかったけど双極性障害と言うことが分かっただけでもラッキーなのかもしれません。

次回からは先ほど述べた今までに起きたエピソードを振り返っていきます。
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