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BlackBulls Lab #01「退団選手のはなし①」

このメンバーで試合ができるのも残り、、、

シーズン終盤、風物詩のようなこのフレーズが各選手のSNSでみられるようになった。

退団選手ナシ、新加入選手アリでもこの表現使えるやんな??なんて気を紛らしたりしながら、ああ、この時期か、覚悟しなきゃな、と思っていた。

そんな時、ふと、引退するとしたらこの選手かもしれない、と頭をよぎった選手がひとりだけいた。


#飛騨高山ブラックブルズ岐阜
#柴田佑真

今シーズン、試合前やハーフタイムに、ユニフォーム姿のチームメイトがコート上でボール片手に談笑したりしている中、彼女ひとりだけがベンチコートを着てベンチに座っているシーンをよく見かけた。

少し前屈みに座りながら、漠然とコートの方に視線を向ける横顔。

試合に向けて、精神面のケアやコントロールをしていたのかもしれないし、体力温存して試合に臨もうとしていたのかもしれない。

けど、僕にはその様子がどこか物寂しげにみえたし、ベンチから立ち上がるときの表情には、なにか残り限られたものに臨もうとする強い覚悟や意志が感じられて、引退という二文字となにか重なるものがあったのかもしれない。

ベンチコートがチームで一番似合うと思う
袖を通さず肩にかけてるときが好きだった


少し遡って、
2021-22シーズンで、いわゆるベテラン組と言われていた金選手、宮崎選手、和田選手らが一線を退いた。

今シーズン、前半に点が取れない病に苦しんでいたブルズだが、その前のシーズンは後半に点が取れない病に苦しむことが多かった。

そんな時にベテラン勢のチカラは絶大で、特にワンポイントで交代した金選手のステップシュート一閃!!!で、コート上の暗く重たい空気がサッと晴れて、ワンプレーでこんなにも流れって変わるんだと実感させられたのを覚えている。

ベテラン組の退団を知った時に、
果たして若い選手が中心になる次のシーズン、あの嫌な空気、流れ、リズムを変えれられる選手がいるだろうか、あれはベテランだからこそできるプレーなんじゃないか、と不安にかられた。


結果として、そんな不安は杞憂で、
前半戦を終える頃には、柴田選手がそこを担ってくれたんだな、といろんな場面で感じていた。


特に強く感じたのは、11/3のイズミメイプルレッズとのシーズン2戦目。

ほんとは大学同期の三橋選手とのマッチアップ撮りたかったけど、うまく取れなかった 笑


この試合、スタートからブルズは1点が遠く、早々にタイムアウトをとっても流れは変わらず、まさかの試合開始から15分間得点ゼロで、0-6のビハインド。

ブルズファンの多いホーム戦だったこともあり、観ている側にも重い空気がひしひしと伝わる中、やっぱり打開してくれたのは柴田選手だった。

RWから待望の1点目!
会場が安堵につつまれて、空気が少し軽くなった感覚を鮮明に覚えている。

(ちなみにこの後、また20分過ぎまで得点が止まって、ぐぅぅ、、、となるのだけど、2点目も柴田選手が決めて、ブルズは徐々に流れを取り戻していくのです)



今シーズンは、RWを任されながら右の三枚目を守ることの多かった彼女。
RWからゴールを決めたあとは、中央のDFをするために、コートのど真ん中をひとりで戻ってくることになる。

この時の、相手の速攻を気にしながらも、髪の毛を置き去りにして(?)おでこ全開、笑顔いっぱいでハイタッチしながら戻ってくる姿は何回見てもよかったなあ。
(それを期待してたのか、今シーズンはよくゴール裏で観戦した気がする)

イメージ図(?)
一枚目。
二枚目。
三枚目。


あとは、開幕2戦目の北國銀行戦なんかも印象的だったかな。

結果だけみれば、13-37と大敗。

ブルズと同じく昨シーズンまででベテラン3選手が引退したのに、今シーズンも北國は強いなあ、、、と呆気にとられてたけど、

終盤、やっぱり悔しいから少しでも足掻いて藻掻いて爪痕残してやってくれ、と気持ちを入れなおして観戦してたら、

最後の10分弱、最後まで喰らい付いて2得点してくれたのが柴田選手だった。

ただの惨敗ではなく、次につながる負け方というか、試合後の余韻を良い方に変えてくれるプレーだったかなと思う。

それに、
前の試合で離脱した平野選手の分、北國相手にポストプレーで体張って頑張ってたの、ぐっとくるものがあった。

ほんとに、苦しい時ほど、流れが悪い時ほど、活躍してくれる頼りになる選手だと感じた。

頑なに(?)登録ポジションはCBだったけど、
ポストやってる姿がかっこよくて好きだったかも
(ちなみに、イズミ戦も北國線も、
試合後にブルズが選ぶMVPは柴田選手だった)
ゆまあや。


そんなチームの苦しい時を救ってくれる選手が退くのはやっぱり不安がよぎるのだけど、昨シーズンの不安を柴田選手が払拭してくれたように、若い選手たちが成長してこの大役を担ってくれるのだろうと楽しみにしている。



最後に、
僕は当時を知らないのだけれど、彼女のお姉さんもブルズの選手としてプレーされていたようで、シーズン終了報告会ではお姉さんから花束を受け取っていた。

兄弟や姉妹が日本リーグでプレーしてて、というのはよく聞くけど、
姉妹がともに生まれ育った地元で、そこを拠点にするクラブチームに所属して、互いにバトンを繋ぎながら同じチームでプレーしてきたなんていう、超地元感溢れる経歴ってそんなにないんじゃないかと思う。

まぎれもなく、ブルズの歴史に柴田姉妹あり、です。


初noteで、文脈もあったもんじゃないし、書きたいこと書いただけの文章になってしまったけど、伝えたいことは一言で、

お疲れ様でした!

何年か前の柴田選手の誕生日、
ブルズ公式SNSで「手がクリームパン」と
書かれていたのわりとツボでした

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