会社経営15年目に入って、という話

どうも、Bikeyです。
TwitterアカウントをBikeyという名前に変えてから、会う方に「ビッキーさん」と呼ばれることも多くなり、Twitter経由で人との繋がりが増えてきたなと感じるこの頃…
あと、Twitterアカウントで呼ばれるなら、どうせなら適当につけずに「ブラッドピット」にでもしておけば良かったなと後悔しています。
※ビラッドピットに似過ぎていると評判です(本当です嘘じゃないです)

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このnoteは何を売るわけでもなく、僕自身を宣伝したいわけでもなく、会社を起してから15期目に入ったので、ただただ自分の考えを文字に起こしてみようというもの。

僕はこれまでこの会社の節目の時に、その時に書いているブログなどで考えていることを書くようにしてきました。
文字にしてアウトプットすることで、なんとなく頭の整理になるかな、という考えから続けてます。
今はもうブログなどは書いてないので今回はこのnoteで。

会社が15期目になった

とりあえず会社が15期目に突入しました。
24歳の時にひとりで会社をつくり、もう38歳です。
まさに若気の至りとは言ったもので、本当に何もない状態につくった会社。
知人に借りたプレハブの2階を事務所にして「俺ならやれる」と意気揚々でした。
あまりにリスキーな起業なので今残っていることは奇跡だと思う。笑

この記事では数少ない成功事例を書いて自慢するのではなく、これまで星の数ほどしてきた失敗から学んだことを書いておこうと思う。
きっとその方が誰かの役に立てるから。
ま、俺ほどの失敗をする奴なんてそうそういないから参考になるかも分からんけどね。

とはいえ15年の失敗を振り返るのは長すぎやし失敗の数も多すぎて、全部書いている中に16期目になるくらいの量なので、これからの自分の戒めにもなる出来事をいくつかピックアップして書こうと思う。
全部の失敗書き出したら15期目が終わってしまうほどあるから。笑

急激な成長には必ずトラブルがある

8年以上前、ダラダラと過ごしていた大阪時代があり、結婚をきっかけに滋賀に。
これまでのように自分だけ生活できれば良し、ではなく、一家の主人としてしっかりと会社を経営しよう。と
真面目に仕事に取り組むようになり、BtoBを増やして売上をどんどん増やしていきました。
調子に乗って滋賀ではそこそこデカめのビルの最上階を事務所にして、どんどんいくで〜!と気合は十分でした。
急激な売上の上昇で完全に舞い上がっていて、必要のない従業員を多く雇い、しかも全く教育が届いていないという。。。

イメージはこんな感じ。

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人数が多くても教育がなっていなかったら土台として成り立たずに、その上に売上を乗せても安定しない。
売上を安定させるには、人数を重要にするのではなく教育をしっかりすることで土台として成り立つ。

土台がゆるゆるの会社の状態、その上に売上だけ乗せると、、、
そりゃ崩壊します。
従業員同士のトラブル、そして社外でのトラブル対応…
当時は「なんでこんなアホばっかやねん…」と思っていましたが、そうしたのは結果、僕自身。

3年ほどが経過しストレスの限界で「もう無理、ゼロからやり直そう」と決意して、会社の方向性を一気に変えることに。
自分自身が限界で、毎晩ウイスキーをガブ飲みしないと寝れないほど。
当時30名を超える従業員(バイト含)がいましたが、人員整理をして、むやみに増やし過ぎた取引先も他社へ譲渡して整理。
そして事務所を引っ越し従業員は最低限の人数という現在の状態になりました。
けど、結果的に売上は当時とほぼ変わらないまでに戻してきました。

売上が伸びてきた時、このままGOGO!と行きたい気持ちを抑えながら、しっかりと会社の地盤(人材教育)を固めなければいけないと痛感しました。
いや、正直にいうと「このままじゃヤバい」というのは途中から気づいたんですけど、見て見ぬふりをしてた、というのが本音です。
個人的には取引先の対応よりも、従業員の対応を優先してしっかり時間をかけて教育が必要だったと思っています。

裏切られるのには慣れていたつもりが

創業直後から従業員に金を持ち逃げされたりなど散々人に裏切られてきているので、もう裏切られるのには慣れてる、と思ってました。
サラリーマン時代の上司で尊敬する人が起業し応援をしていたのですが、うまくいっておらず、最終的に出資を依頼されました。
共通の知り合いには散々止められたのですが、応援したい気持ちと、この人は仁義を通すだろうと思い、出資をしてオーナーになりました。
結果、4ヶ月後から連絡が取れなくなり、、、

また、いろいろと悩んでいた時にアフィリエイトを教え個人アフィリエイターとして成長した人物がいました。
アフィリだけでの生活が厳しくなり相談に来たので、雇うことにしました。
結果、トラブルだけ残して去っていきました。
恩義せがましいのですが、そいつにはとにかく良くしてやっていたつもりでしたので、裏切りはないと思って慢心していました。

どんな関係性があるにしても『人は裏切る』
きっと裏切る人からすれば、都合の良い言い訳を準備しているんでしょうけど。
裏切りは結構ダメージ大きいんで、不用意に人を信用しないように。

トラブル時にあがくか、ジッとするか

あなたはトラブルがあった時、どうにかしようとあがきますか?
それともジッとして時が過ぎるのを待ちますか?

これには2つ引用される話があります。
ひとつは、ミルクに落ちたネズミが諦めずにあがいてたらミルクがチーズになって助かった話。
もうひとつは溺れた時にジッとしていれば浮いて助かるものの、あがいたせいで沈んで溺れる話。

個人的にはトラブル時には確実にあがくようにしています。
とにかくどうにかしようと頭をフル回転させて行動します。
これはこれまでそうしてきたおかげで生き残って来たという経験があるからです。
「何もしない」「時を待つ」という人は、ただ逃げているだけだと思っています。
あがくのは大変ですしめちゃくちゃ苦しいです。
けど、そこから逃げたら絶対にダメ。

なんでもそうですが、トラブルがあった時、そのトラブルから目を背けずに面と向かって大変な対応をするべきです。
しかもできるだけ早く。
これは理屈ではないんですが、経験上そうするべきだと確信しています。

M&Aはおすすめ

これは失敗、というよりも我慢強く続ければ良かった、という話なんですが、5、6年前にシステム開発を受託する事業を始めようと考えたんです。
システム開発はこれからもなくなることはないし、自社でシステム開発できるようになったらつくりたいものをつくれるようになるな、と。
そこでエンジニアの採用に力を入れたんですが、なかなか求めている人材がいなくて苦悩していました。
そんな時に「あ、採用できないならシステム会社買えば良いんや!」と思い、ファンド経由で売ってくれるシステム会社を探してたんです。
言うても何億とかのディールじゃないんで、全然案件なくて。
何件か交渉まで行ったんですが結局買えず。

そんな時に、なぜか飲食事業の売却提案があって。笑
とりあえずM&Aの経験値をあげるために買ったんですね。
元々赤字だった飲食事業を買収して事業損益見て、改善してみたら初月から黒字化できて。
楽勝やん!って思ったんですけど、どれだけ売上上げても月の経常利益は30〜40万円。
え…全然儲からへんやん。って思ってしまったんです。
これは間違った考えで、飲食店ならこれくらい経常利益でたら十分なんです。
けど、もうウェブ業界に長くいるせいでその辺の感覚が分からなくなって。
結果、入っていた百貨店が閉鎖するってタイミングで、移転の話もあったんですが、そのまま閉店してしまいました。

あの時、移転をして続けていたらなぁと思う時があります。
買収した店舗にいた従業員はみんな残ってくれて、しかもみんな良いスタッフばかりで。
あと、飲食事業を買収したので、システム会社の買収にかける時間が減っちゃって結局システム会社も買えてないですし。
飲食事業続けるか、システム会社の買収にもっと注力するべきでした。

落ちる時のスピードは半端ない

自慢じゃないですが、これまで何度も「ヤバイ、金がない!」ってことに陥ってます。笑
トラブルがある時って不思議なもので、いろいろと重なってトラブルんですよね。
で、それが売上に関するトラブルだった場合…

まぁ見事に凄いスピードで落ちるんです。
吐き気しますよ、マジで。
そんなこんなもあって、固定費はできるだけ低くするべきだと学んだんですけど。

経営や商売をしている人ならわかってくれると思うんですけど「なんか違和感あるな」と感じるときってないですか?
その直感、絶対信じてください。
なんか違和感あるな…と思って放置したら、気がついたらズルっと滑って、ビックリするくらい凄いスピードで落ちるんで。
パニクっている最中にも落ち続けますからね。

とにかく落ちても大丈夫なように固定費を可能な限り下げまくって、北の達人の木下社長の本に書かれているように「無収入寿命」をしっかり把握しておきましょう。
金のない時ほどトラブりやすいです。(経験談)

徹底的に外注する

「ゼロから」と思ってから従業員と話をして、結果今は2人しか従業員はいません。
仕事はどうしているかというと『外注』です。
とにかく徹底して外注しています。

元々税金や社会保険などはプロに任せた方が安心ということで税理士や社会保険労務士と契約をして外注しています。
そこで「もしかして外注できないことなんてないんじゃないか?」と思うようになり、どんどん外注を増やしていったという感じです。

到底、僕と従業員2名ではできない仕事量。
それをこんな感じでやってます。

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従業員にも外注をつけて、従業員は取りまとめを行う仕事を。
そして僕も直接やり取りをする外注パートナーさんを何人がつけていました。
ディレクションは僕が行い、それぞれのパートに分けて指示をするって感じです。
しかも最近では僕に直結している外注パートナーさんも増えてきたので、ずっとうちの仕事をしてくれているC君というパートナーとDさんというパートナーに外注の取りまとめをお願いするようになりました。
外注パートナーさんに外注パートナーさんの取りまとめをしてもらっている、という感じです。

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お金の流れも各個人ではなくC君Dさんに仕事に対しての費用(アウトソーシング費用)を渡して、C君Dさんはそれぞれ自分の取り分の中から外注パートナーに依頼をする、という流れです。

そして人数が増えて重要だったのが『作業の見える化』です。
現在は良くも悪くも過程はガン無視してやってます。
結果のみ。
発注した作業は納期を決めていますが、可能な限り早く納品してもらうようにし、誰がいつ何を納品したのか全員が把握できるようにしました。
それによって、今まで納品が遅かった人の納品速度が爆上がりしました。笑
またC君Dさんは独自の判断で外注パートナーを増やしたり減らしたりされています。
これは報告の必要はないんですが、律儀に報告してくれています。
過程をガン無視の超結果主義は賛否両論あると思いますが、個人的には導入して良かったと思ってます。
かなり精神的にも楽になりました。

また例えばシステム的なことが必要になったりデザインが必要になった時はスポットで外注するようにしています。
とは言っても最近は何度か発注したことのあるエンジニアさんやデザイナーさんに「これ、やってくれない?」と連絡する感じでわざわざ探すこともしていません。
探す時は「クラウドワークス」や「ココナラ」で探せば一瞬で見つかります。

外注化することのメリットを挙げると
・雇用リスクなし
・雇用する場所必要なし
・社会保険なし(バカ高い)
・固定費にならない(売上変動)
・成果に対しての報酬なのでリスクなし
・仕事なくなればサヨナラできる
・プロ意識がある人もいる(ほとんどいないけど)

デメリットもあり、途中で連絡がなくなる、などもありますが、そういう時は他を探せば良いだけです。
報酬は絶対に後払いにしましょう。
報酬先払い希望の人は高確率で飛びます。笑

この方法なら売上が上がっても臨機応変に対応できるのでうちのような零細企業には本当におすすめ。

これから人を雇うなら

今はこの外注化が非常にうまくいっているので、雇用リスクを負ってまで従業員を増やすつもりはないですが、もし雇うとなってもこの結果主義を行い、数値化するようにしますね。
あと、この従業員は最低限この仕事さえしていれば給料×2倍の売上をあげることができると確信してから雇います。
雇うことのリスク、固定費の上昇、社会保険バカ高過ぎ問題があるので、滅多なことがない限り外注を使い倒すと思いますが。

アフィリは売上の1/2以下に抑える

これは僕がお会いしたアフィリエイターさんなら僕がいつもこれを言っているなと思うはず。笑
アフィリエイトは非常に良くできたビジネスモデルだと思っています。
初期費用ほぼなしで、高利益のビジネスです。
ただ、外的要因によって売上が大きく左右されます。
特にSEOアフィの人はアプデがある度に生きた心地がしないはず。笑
他にも、案件がなくなるリスク、広告が出せないリスク(アカバンなど)など、どうしても外的要因に左右されやすいです。

これまで何度も痛い思いをさせられているので、僕の会社ではアフィリ報酬(利益)は全体の売上の1/2以下に絶対に抑える、というルールを設けています。
実は前までは1/3にしていたんですが、どうしても売上が上がりやすいアフィリエイトなのでひとまず1/2以下、というルールに変えました。
アフィリ以外の売上は直契約や請負の仕事などです。
直契約も契約終了リスクはあるものの、アフィリと比較すれば安定していますし、請負の仕事も比較的安定しています。
基準は「固定費」です。
固定費(従業員給与、家賃など)以上をアフィリ以外で稼ぐようにしています。
そうすることでアフィリ報酬(利益)がどれだけ増減しても、最低限の利益は守れるようになります。
ちなみに僕はリスティングやアドネでのアフィリを中心にしているので、アフィリ報酬ではなく報酬から広告費を引いた金額を売上として、その金額が会社全体の売上の1/2以下にするようにしています。

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あと、重要なのが大きなクライアントがいる場合、そのクライアントの売上比率は必然的に高くなります。
そうなると、そのクライアントとの契約終了で売上に大きな影響が出るので1社に依存しないように最低3社は同売上くらいのクライアントを持っておくようにした方が良いです。

とにかく『依存』しない

ここまで書いて「依存しないこと」が重要なのだと気づきました。
こうやって書いているとハッキリ見えてきますね。(やっぱりアウトプット大事)

従業員、取引先など全てに対して依存をすると「弱く」なります。
依存すれば相手の立場が優勢になるので危険です。
うちで活躍してくれている外注パートナーさんの中にで仲の良い人が何人かいますが、うちの会社だけの仕事を請けている人も少なくなく、そういう人には「危険やで」というようにしています。
毎月仕事を発注する約束はないわけですから、なにかきっかけがあれば取引停止になります。
そうなるとその人は売上ゼロになって死活問題になります。
そうならないようにしないとダメ。

アフィリエイターは別の仕事もしよう

アフィリエイターの人の多くがアフィリだけしている人が多いように思います。
これ、マジでオススメしないです。
僕はアフィリエイト をかれこれ10年以上やっているわけですけど、これまでアフィリ1本でやっていて、今残っている人はゼロです。(マジです)
アフィリの経験を活かしてなにかしら別の事業をしている人は残っています。

とはいえ、アフィリは利益率も高く爆発したらすごいお金を運んでくれる凄いビジネスモデルです。
アフィリと比較すると他の事業が薄利に思うし、労力がかかり過ぎると感じるでしょう。
けど、『アフィリは別格』だと思うようにしましょう。
アフィリがあまりに利益率が高くて当たればデカすぎるんです。

アフィリエイトで月100万くらい稼げるようになっているのであれば、売る知識、ライティング、アドアフィやっている人であれば広告運用のスキルがあります。
それをアフィリエイトではなく、軸をズラして他の事業でも活かしましょう。
ハッキリ言って、アフィリエイターの能力は非常に高いのに、もったいないと思います。
実績とか、できることをまとめたポートフォリオを作ってネットにアップして、ちょっと営業すればバカスカ仕事来ますよ。
絶対にやるべきです。

15期目を迎えて、これからの話

まだまだ失敗から学んだことなんてたくさんありますが、とりあえず今日はこのへんにしておこうと思います。
またお会いする機会があれば「こんなことがって…」と相談してくれたら、一通り失敗してきてるので相談の乗れると思います。笑

15年目って書くとめちゃくちゃ長いですね。笑
Twitter経由でお会いする機会があって会う人はほとんどが年下の方ばかりです。笑
15年なんて24歳で起業しただけで珍しく思われましたけど、今では学生起業も普通ですよね。
15年前はまだガラケーだったなぁ。笑
ガラケーサイトつくってたのが懐かしいです。(超かんたんだった)

15期目を迎えて、これからの話をすると、とにかく「自社サービスが欲しい」です。
かれこれ10年近く試行錯誤をしているんですけど、能力低すぎてうまくいってません

自社サービスの必要性を痛いほど感じていて、アフィリエイトは結局販売代理店なので他社商品です。
もちろん、他社商品だからこそリスクが低く乗り換えも簡単にできるというメリットもあります。
そして直契約しているクライアントも、受託の仕事も、結局はクライアントの仕事があることが前提の仕事。
「うちの会社の代表するサービスはこれです!」
っていうのは創業から15年、ほとんどないんですよね。(過去にはあったけど)

自社商品(サービス)がないと、これから生き残れないと思います。
ずっと他社商品を販売したりすることも可能なんですが、経営的に「しんどい」んですよね。
ずっと残る商品やサービスなんてほとんどないわけですから、自社商品があれば安泰、というわけではありませんが。。。

そんなこんなで思ったよりも長く書いちゃったので、帰ってパパ活しないとダメなんで一旦終わります。
多分、誤字脱字多いと思うんですけど、読み直すのも面倒なんで許してください。

とにかく、
会社も15年目になり、より成長するように精進します。
現状に満足することなく、努力を惜しまず、求めているものが手に入るまで我武者羅に生きます。
これからもお願いします。

いつもあなたの心に Bikey

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