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画像をコモンズにアップするだけで満足していませんか? WikipediaでSEO向上計画

このような煽りタイトルをつけておいて難ですが、初めに断っておくと、この記事は、Wikimedia Commonsに美術品の画像をアップする活動をしている私のような変人が、コモンズにアップするだけではGoogle検索に載ってこないのでそこで満足しているのは拙いのでは?という疑問点について、その解決を模索する内容となっています。つまり、この記事の読者として想定される日本人はほぼいません。1億数千万の人口で、10人もいれば良い方でしょう。

さて、Wikimedia Commons(以下コモンズ)に画像ファイルをアップロードすることで、いままでネット上で鑑賞することが叶わなかった作品を見ることができるようになるというは、とても意義のあることだと信じております。しかし、そうはいってもGoogle検索をした時に画像が上位に挙がってこなければ人目に触れず、あまり意味がありません。これまではアップすること自体が目的化しており、そうした流通に載せるという発想をそういえばあまりしてこなかったという反省があります。

どうすればコモンズにアップした画像に人々がたどり着きやすい環境をつくれるでしょうか。ようするにSEO対策をどのように行えばよいかという点になります。

ウィキペディアの姉妹プロジェクトであるコモンズの存在はあまり知られておらず、それに比例してか、Google検索でウィキペディアの記事が上位に出てくるのに比べて、コモンズのほうは優先順位としてはかなり低いようで、あまり出てきません。

なので、画像をウィキペディアの記事中で使用し、ウィキペディアのドメインと画像ファイルが紐づくことでSEO対策になり、検索にひっかかりやすくなるのではないかと予想し、実験を行ってみました。

また合わせて、コモンズの画像ファイル名を日本語に設定することで、さらに検索に引っかかりやすくなるかどうか、検証してみました。

実験に使ったのは、橋本雅邦の代表作《龍虎図屏風》になります。この作品にした理由は特にありません。

私が編集する前は、↓のように作品名も漢字が間違っているし、制昨年も所蔵者も書いてない不適切な表記でした。ファイル名もローマ字表記です。

キャプションがおかしい
ファイル名はローマ字表記

Google画像検索をしてもこれらの画像は上位に出てきませんでした(キャプション取り忘れました)。

以上のような有様だったので、↓のように日本語ファイル名で画像をアップロードしたものを、ウィキペディアの記事で使ってみることにします。当然、キャプションもちゃんとした表記に修正します。

画像を日本語ファイル名にしてアップロード
ウィキペディアの記事の中で画像を使用し、キャプションを修正

下準備は以上になります。

約2週間後、Google画像検索をすると、かなり上位に表示されるようになりました。

ちゃんと日本語ファイル名で補足されているので、ローマ字表記よりもSEO対策になることが証明されました。

なお、通常の検索ページ一覧でも、11番目に画像ファイルのページがヒットしています。ヒットしたページは、ウィキペディアのほうで生成されるコモンズへのリダイレクトページ?です。やはり、ドメインがコモンズであるよりも、ウィキペディアであることが重要という結果が得られました。

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