2019バロンボ

バロンボというファンジン企画に参加すること3回目。ここに書き残すのは2回目です。バロンドールという誰もが知る栄誉をもじってボーイ(少年)にかけた、主に高校年代のベストイレブンを勝手に選出するコンテストです。生観戦した選手を選ぶというマイルールに則り、神戸U-18の対戦相手や、遠征ついでに観た2種の試合からインパクトを受けた選手から選出してます。

GK
東ジョン/名古屋
経験が若者を伸ばすってこういうことだなと感じさせた選手。レギュラーだった3年生の負傷離脱でチャンスを掴んだラッキーボーイが、春過ぎのリーグ戦から夏のクラ選、Jユースカップファイナルとチームの進撃と歩調をあわせるようにパフォーマンスが向上し、最後は守護神の風格を感じさせるまでになった。バックス陣に助けられたシーンもたくさんあっただろうけど、画になるシュートストップができるのはきちんと準備していたからだと思う。

DF
加藤千理/履正社高
高橋直也/G大阪
新玉瑛流/名古屋
加藤くんはプリンス関西参入戦、一条高との0-0の緊迫した展開で迎えた終盤、決勝点となるヘディング弾のインパクト。相手が勝ってもおかしくない流れだったので、ゼロに抑えたのも光った。高橋くんはガンバらしい攻撃サッカーのなかでセンターバックとして地上戦でも強さを出してて好プレイが印象に残った。新玉くんはボランチでも活躍したが左サイドバックとして。右の石田くんと並んで、名古屋U-18のえげつない攻撃スタイルを後方から具現化させたキーパーソン。セレッソとの試合、終盤、引き分けを狙う守備陣を小気味よくかいくぐってペナルティエリア手前に侵入しぶちこんだミドルが抜群だった。

MF
川崎颯太/京都
西田結平/鳥栖
本間洋平/札幌
柴山昌也/大宮
今シーズンも歯が立たなかったサンガの中心的選手が川崎くん。まさに出てよし引いてよし。ギアチェンジが上手と言えばいいのか、スピードの選択肢がいくつもある機動力に優れたMFでトップチーム昇格も頷ける。西田くんはプリンスリーグ九州の大分U-18戦で観た選手。言わずもがなのタレント揃いでヘビーな鳥栖攻撃陣の手綱をとり、アジリティを活かして適切なバランスを確保しながら2ゴールを奪うというスーパーな活躍っぷりだった。本間くんは派手ではなくサイズはないものの、置かれたエリアで求められるプレイを発揮できる選手。チームの戦術に応じてポジションを変えてチームを牽引する姿が印象的。最後の柴山くんはJユースカップ3回戦、延長の末3-4で敗れた試合から。大宮は10番の高田くんもえげつない存在感だったけど、最後まで同じくらい危険な存在だったのが2年生の彼。スタッカートな奪われないドリブルで何度も起点となり、神戸の守備意識の疲弊を誘った。そして後半終了直前、ラストプレーでの同点ゴール(絶句

FW
鮎川峻/広島 
石井稜真/福岡
小田裕太郎/神戸
フォワードはみんなプレミアウエスト勢です。鮎川くんは2年生のときからモビリティが高くて厄介なプレイヤーだったけど、Jユースカップの鳥栖戦で見せた2ゴール、そのフィニッシュに持ち込むボディコントロールが実に素晴らしいなと。何かの記事で佐藤寿人を目指すべき選手にしてるという本人コメントを読んで納得。石井くんは2年生ながらチームを引っ張るファイターとして信頼されているのがよくわかる素材。懐が深いポストプレイヤーかと思えば縦に抜け出して勝負するのも上手という。そりゃ頼りたくなるのもわかる。裕太郎については、コンディションを取り戻してからのドリブルが安全装置を外したかのような桁違いのスピードで、ああプロになるんだなと確信させてくれた感慨の記憶で選びました。率直な思いとしては“チームへの戦術的貢献”をもうちょっと強いることもありだったと感じるけど、素材の強みを伸ばしてトップチームに送り込むというのもプロが判断した方針なので、彼にはそれが正しかったと証明してほしい。できるから。

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