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挑むからこそ

2022年のプレミアウエストも残り3節と延期分と大詰めに差し掛かっている。サガン鳥栖U-18との首位攻防戦を明日に控えて、感じていることを少し残しておきたい。

もし勝てばぶっちぎりの独走状態だった鳥栖から首位を奪うことになる。12戦負けなしという快進撃がなければできなかっただろうけど、ここにきての鳥栖の失速も大きい。夏までの堅守が失われて失点数が22と並ぶまでに崩れていることが象徴的。ただ、彼らは勢いだけのチームではないから、結末がどうなるかは本当にわからない。

現3年生は鳥栖との因縁に事欠かない。U-15(中3)の冬の大会、高円宮杯全国大会の準決勝で対戦し、勝機はあったものの先手を打たれ続けて1-3と悔しい敗戦を喫した相手が九州のタレントを集めて意気軒昂な鳥栖U-15だった。ちなみに鳥栖の決勝ゴールとなった2点目のスコアラーは、東福岡高からの加入内定が発表された浦十藏くんである。

U-18から加入し、トップ昇格が内定した安達秀都にも、U-15時代に所属していたソレッソ熊本のチームメートの坂井駿也くんが鳥栖に加入するという因縁がある。坂井は年代別代表の常連で、ポジションやタスクも近い。友でもありどうしても比較されてしまう大きな壁でもある。

今季からプレミアウエストに昇格してきた鳥栖との初対戦、4月23日のホームゲーム。破竹の勢いで進撃する鳥栖を、神戸の選手たちは明らかにリスペクトしすぎていた。結果は0-3。attitudeを変えられないならば、10回やったところで1度も勝ち目は出ないだろうと思わせるような重たい差を感じた。

転機は2敗1分のグループリーグ敗退で終了した夏のクラブユースだと思っている。手厚いスタッフのサポートと下級生の底上げも相まってトレーニングの強度が飛躍的に向上したように感じる。平日に行う紅白戦の内容もシリアスで、見どころが多い。高卒プロとして昇格する3名以外にも注目してほしい素材が何人もいる。そんなチームになってきてるわけで、後期の好成績は全く不思議じゃないのである。

ゲームの勝敗はやってみないとわからない。だからダイスを転がして、挑むしかない。それでも、彼らにはこういう燃えるシチュエーションで90分を過ごせることを感謝して、それぞれの因縁を清算すべく勇敢に獰猛に戦ってほしいと思っている。

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