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コスパ最強は本当か?カインズのPBビール(テイスト)飲料

ホームセンターのカインズ(CAINZ)の!
PB(プライベートブランド)ビールテイスト飲料が安くて美味い!
モンドセレクション金賞で質も良い!
───との話を聞きました。

ほんとぉ?

ブランド名は「黄金(こがね)」
しかもノンアル、ハイアル、黒、白など10種類近くバリエーションがあり、
お値段は驚きの約90円!安い!ジッサイ=ヤスイ!

こりゃあ、試してみるしかないでしょ!


■黄金 こがね(度数5%)

フランス産ファインアロマホップを100%使用でスッキリした味わいが特徴。

公式ページより

1番基本となるタイプでピルスナータイプ系だと思われる銘柄。
味は……スッキリ……。
うん────スッキリ────かな?

モルトが弱いのを良く言うとスッキリかな。
飲み口と飲み心地の軽さが強くモルトに存在感が無いので「軽い」。
ビールを飲みなれてる人からすると「薄い」と感じやすいだろうなぁ。

ホップのアロマはそこそこ。
飲みやすさはあるのでBBQや焼肉、油物の受けにしやすいかも。
雑に飲めるってのはそれはそれで特徴だし。

PBビールが出始めた20年前のアメリカンラガーっぽいビールテイストな発泡酒を思い出すお味。

ここまでそれなりという感じで書いてきたけど気になるのはスピリッツ臭。尖ったアルコールの香り、大●五郎等の甲種焼酎のような風味。
その他リキュール系ビールテイスト飲料ではおなじみの風味だけれど、これがやや強い。レベルとしては中くらい。


■黄金 豊潤(度数6%)

ゆったりと楽しめる味わい深いコクのある黄金です。長期熟成によりアルコールを6%まで引き上げ、芳醇感とコク、苦味のある味わいを実現しました。工程改良によりアルコール特有の臭みを抑えています。低温濾過製法によりシャープなキレとコクを与え、後味もまろやかな余韻を残します。

公式ページより

モルト感が大分アップしてコクも増してる。
こちらの方が一般的なビール(ピルスナー/ラガー)っぽさはある。
謳い文句の通り、スピリッツ臭さはノーマル黄金より改善されてる。


■黄金 STRONG(度数8%)

しっかりとした飲みごたえのアルコール8%が新登場!
フランス産ファインアロマホップ100%使用、ベルギー産ファインモルト使用でいままでの芳醇な香りとコクに、しっかりとした飲みごたえがプラス。

公式ページより

………甘いな?
原料的には今までと変わってないはずだが、だいぶと甘さが目立つ。アルコールの尖り具合は…ベースの濃さと甘さで緩和されてやや弱くなっている。と言っても、ノーマル黄金と比べての話なので強いことは強い。
そういう意味では、ベルギーの高アルコールビールで荒々しい銘柄とか、日本の地ビール黎明期に時々見かけたアルコールが尖ったハイアルタイプとか、そんなビールの雰囲気にも似ている。
これは1本で満足できるタイプのビールかな。

■黄金 BLACK(度数5%)

ブラックならではのコクを楽しめる。ドイツ産ファインホップ使用。香高く大人が楽しめる焙煎された香りとまろやかな口当たり。

公式ページより

今までとは変わりホップがドイツ産。そういう意味ではドイツのシュバルツスタイル(黒ビールの一種)指向なのかなと。
ロースト感かなり強めで、やや焦げた風味。酸味も強め。
アルコールと合体した醤油風味も有り。尖ったアルコール臭は今までで一番軽い。

個人的にはシリーズの中で1番好みで、買い置きしといても良いかなとまで思った。夏場に2本くらいストックしておきたい。
ただ、黒ビールは好き嫌いが強いし、黒ビール好きでも醤油系の風味を許容できるかで好み分かれる所。

■黄金 WHITE(度数5%)

ホワイトビールの本場ベルギーの醸造技術を活かした本格的な味わいが楽しめるホワイトタイプの新ジャンルビールです!原料の要となるモルト・ホップはヨーロッパ産100%使用。オレンジオイルとコリアンダーの香りが奏でるフルーティなテイストと爽やかな口当たりは、ビールの苦みが苦手な方でも飲みやすい味わいとなっています。

公式ページ

個人的に1番期待してるやーつ!
これまでの黄金シリーズと原料が多少変わり、コリアンダーとオレンジの香料が入っている。ベルジャンホワイト意識ですわね

味わいとしては───なるほど。
なるほど?────気持ちは分かる
でも小麦麦芽は使ってないかな?
大麦で作ったヴァイツェンとか、小麦を使ってないベルジャンホワイト系ピルスナー/ラガーにコリアンダー系柑橘を足した感じの少しくすんだ柑橘のフレーバー。
何がしたいかはわかる味なので嫌いじゃない。


■「コスパ最強」なのか?

以上、今回は5銘柄を飲んでみた。
他にも糖質50%オフタイプとノンアルがある模様。

さてそれで。本題の「コスパ最強」かどうか。

うーん。人による。

しょうもない結論ですが……怒らないで聞いて欲しい。

コストパフォーマンスは費用対効果のことだから、「低価格だからコスパが良い」訳ではない。価格に対する満足度が高いか低いかっすね。

価格についてはかなり安い……ことは安いんけど、イオンのバーリアルシリーズが1缶約85円(税込み)とかいう驚異の価格を叩きだしてきている。ひぇっ。イオンのPBは化け物か!?しかもバーリアルってキリンビールが作ってて品質はけっこう確か。

そしてバーリアルは350ml。カインズの黄金は実は330ml

その他の企業の安価なPBビールテイストも概ね90円~120円あたりなので、値段的な優位は(このグループの中では)それほどない。

安価PBビールテイストカテゴリの中での味勝負となると、全体として漂う強めのスピリッツ臭をどう捉えるか。

味に求めるものは人によって違うことを踏まえて
この味が好きな人にはコスパ最強になりえると思う。
好み次第で美味しいって言える範囲の味だし、特に黒や白、ストロングタイプがあるのは強い。

飲めれば良い、酔えれば良い、なんか適当なビール味がついていれば良い人にもコスパ最強部類だと思う。はい。

てなわけで、つまり「人による」ってことですね。はい。
私は黒が気に入ったので、カインズで買い物したついでに2本買っていこう~って立ち位置となりました。

ビール業界の主役として輝くビールでは無いけど、飲みたい欲求を埋めて支えて消費欲に答えてくれる銘柄も有難いよね。

まる。