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『なんで、私がアメフト部に⁉』WR2年 佐藤晏綸【RECRUIT BLOG vol.6】

おそらく北大に入ったほとんどの人はアメリカンフットボールという競技を知らないだろう。珍しく、私は大学に入る前にアメリカンフットボールに出会うことができた人間である。しかし、その出会いで自分自身も人生は大きく変わることになった。
2017年2月。私が小学6年生の頃である。中学入試で疲れ果てていた私はふとテレビをつけた。そこには、見たことのないボールを投げて、取って、持って走って、さらにはぶつかり、時には蹴り飛ばしている、屈強な体を持った人達が映っていた。第51回スーパーボウル、ペイトリオッツ対ファルコンズ。当時どこにでもいるようなサッカー少年であった私は、この白熱した試合の雰囲気に飲み込まれていた。

2018年8月。私は父の転勤でアメリカの高校に通うことになった。そのとき私はふと思った。1年前に出会った、あの競技の世界に飛び込めるかもしれない。
”I want to play football”
この一言でアメリカンフットボールという世界に飛び込んだ。アメリカンフットボールという競技は私の想像の遥か上をいくものだった。アメリカに来る前は、大柄な漢達がただただ走って、ボールを取って、蹴るだけだと思っていたが、実際は緻密で無数にある作戦をどこで出すかという頭脳のスポーツであった。
さらに、1つのプレーで全てが決まるプレッシャーの中でプレーすることに楽しさ、そして充実感があった。実際に最終年ではリーグ優勝も達成することができ、フットボールを楽しむという目標を達成することができたのではないかと思う。

アメリカンフットボールの世界に飛び込んだ私は人としても大きく成長することができた。当時のヘッドコーチが教えてくれたフレーズで印象に残っているものが1つある。
”Before become great human, become great football player”
訳すと「ひとりの優秀な人間になる前に、ひとりの優秀なフットボールプレーヤーになれ」。普通なら逆である。しかしヘッドコーチは、アメリカンフットボール部に入っているならば、優秀な人間にも、優秀なフットボールプレーヤーにもなれると言ってくれた。
それまで極度の人見知りで、新しいことに何も挑戦しなかった私だったが、アメリカンフットボール部に入ったことで積極性とリーダーシップ力を手に入れることができた。そして、自分自身のアイデンティティーを確立することができた。私のアメリカンフットボールとの出会いはこのような感じだ。

北海道大学アメリカンフットボール部に入部したのも、またフットボールがしたいという欲と全国大会で各地のライバルを倒していきたいという次なる目標があったからである。ほとんどの新入生には一見、参考にならないように見えるだろう。大学生になって、新しいことを始めたい、今までの私から変わりたい、沢山の友達に恵まれたい、そのように考えている新入生は多いだろう。
しかし、ふと思い浮かべて欲しい。全国大会で、試合終了のブザーが鳴り響いて感極まっている自分を。そして、ひとりの人間として成長できた自分を…

最後に。
出会い方は違えど、得られるものに変わりはない。
アメリカンフットボールの世界に入って、このような人生を歩んでいかないか。

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