見出し画像

目指せ【ビッグバンド王】!!さぁ、あなたは何問正解出来るか?奇問難問揃いのビッグバンドクイズ part2

はい、ビッグバンドファンです。ビッグバンドに関するクイズ、第2弾作ってみました。果たしてあなたは何問答えられるか?答えは一番下にまとめて書きます。前回より難しくしてみたつもりですが、さてどうなるか。

前回のものはこちら

問題編

問1 カウント・ベイシー楽団、現在のリーダーは次のうち誰か?
1. Scotty Barnhart
2. Bill Hughes
3. Grover Mitchell
4. Dennis Marckrel

問2 ブルックリンで活動している作編曲家Franky Rousseauが作ったビッグバンドの曲は次のうちどれか?
1. Google Generation
2. Apple Generation
3. Facebook Generation
4. Amazon Generation

問3 松田聖子さんが2017年にリリースしたジャズアルバム「Seiko Jazz」、このアルバムに参加したビッグバンドは次のうちどれか
1. Gordon Goodwin Big Phat Band
2. Vanguard Jazz Orchestra
3. Manhattan Jazz Orchestra
4. The Lincoln Center Jazz Orchestra

問4 森山良子さんが2003年にリリースしたジャズアルバム「The Jazz Singer」、このアルバムに参加したビッグバンドは次のうちどれか
1. Gordon Goodwin Big Phat Band
2. Vanguard Jazz Orchestra
3. Manhattan Jazz Orchestra
4. The Lincoln Center Jazz Orchestra

問5 東京ディズニーシーのビッグバンドビート、2016年以降のセットリストに含まれない曲は次のうちどれか
1. Bye Bye Blackbird
2. In the Mood
3. Four Brothers
4. All of Me 

問6 音声を聞いて正しい曲を次から選択せよ

1. Wind Machine
2. Magic Frea
3. Basie Straight Ahead
4. The Heat's On 

問7 次の写真の人物の名前を答えよ

画像1

1. Billy Strayhorn
2. Jimmie Lunceford
3. Tommy Dorsey
4. Lionel Hampton 

問8 1976年4月にスイング・ジャーナルが創刊30周年記念の増刊号の中で評論家22人によるビッグバンドの人気投票を行っている。1位はデューク・エリントン、2位はカウント・ベイシー、では3位は誰だったか?
1. Don Ellis
2. Toshiko Akiyoshi
3. Woody Herman
4. Fletcher Henderson

問9 Charlie Haden率いるビッグバンドが1969年にリリースしたアルバム「Liberation Music Orchestra」、ここでピアノを担当していたのは次のうち誰か?
1. Hank Jones
2. Carla Bley
3. Joe Zawinul
4. Robert Lamm

問10 The Clayton-Hamilton Jazz Orchestraは3人がリーダーのビッグバンドだが、以下の中でリーダーでないのは誰か?
1. John Hamilton
2. John Clayton
3. Jeff Hamilton
4. Jeff Clayton

解答編

問1 カウント・ベイシー楽団、現在のリーダーは次のうち誰か?
正解:1

カウント・ベイシー御大が亡くなられた後も活動が続いているベイシー楽団ですが、ディレクターは時代時代で変わっており、2013年からは正解のScotty Barnhartが務めています。プレイヤーとしては1993年よりカウント・ベイシー楽団に参加していたようで、楽器はトランペットになります。

なお、その前というといずれも選択肢のアーティストがディレクターを務めていて、1995年-2003年がGrover Mitchell、2003年-2010年がBill Hughes、2010年-2013年がDennis Marckrelという流れになっています。

問2 ブルックリンで活動している作編曲家Franky Rousseauが作ったビッグバンドの曲は次のうちどれか?
正解:3

こちらは第43回山野ビッグバンドジャズコンテスト(2012年度)に慶応大学ライトミュージックソサエティーが演奏していました。YouTubeにはその後2014年に作曲者本人であるFranky Rousseauを招いて行われたライブの模様が公開されています。

本人のサイトでも以下のように紹介されており、自身の楽曲が日本で取り上げられたこともキャリアの一つに入っているようです。

he has worked extensively with large jazz ensembles across North America, Europe, and Japan. He has conducted the Reykjavík Big Band, the Conservatorium von Amsterdam Concert Band, the Tokyo-based Keio Light Music Society, l’Orchestre National de Jazz de Montréal, and the Munich-based Jazzrausch Big Band

ちなみに最後に紹介されているミュンヘンのJazzrausch Big Bandはかなりカッコいいです。最先端技術とビッグバンドを見事に融合させたステージが魅力のバンドですが、そのレベルが現在活動しているビッグバンドの中でも頭一つ抜けている感じがします。以下はついこの間2021年3月27日に公開されたばかり、Digital Album Release Showと題したイベントの配信アーカイブになります。

サウンドもさることながら、アレンジ、エンジニアリング、演出、ビジュアル等、ステージング全体のレベル感が図抜けています。今後こうしたビッグバンドが増えてくるとビッグバンドの表現の幅というのがまた広がっていき、オーセンティック且つアーティスティックな方向でビッグバンドがますます進化していく、そんな期待を持たせるバンドのように思えます。

クイズに戻ると、正解以外の選択肢は調べていませんが、多分書いていないはずです。GAFAに紐づけて作りました。

問3 松田聖子さんが2017年にリリースしたジャズアルバム「Seiko Jazz」、参加したビッグバンドは次のうちどれか
正解:3

この企画自体ご存じなかった方もいらっしゃるかもしれませんので紹介しますと、1990年代米国を拠点に活動していた際、Quincy Jones等の大物ミュージシャンはじめジャズのレジェンド達とも交流があったそうで、そうしたレジェンド達の演奏に触れるにしたがってジャズに魅了されていったそうです。その後、2011年にロサンゼルスで行われたQuincy Jonesの60周年公演に出演、その頃から「いつかジャズを歌ってみたい」と思い始めたそうで、ジャズアルバム制作を視野に活動を始めます。2012年にはジャズグループ「フォープレイ」の作品にゲストボーカルとして参加するなど経験を積み、2017年に晴れてアルバムリリースになったとのことです。アレンジャーにはDavid Mathewsも加わり、David Mathewsが加わるとなれば当然、ということで正解のManhattan Jazz Orchestraもアルバムに参加したようです。ちなみにレーベルは名門Verve、全米リリースもされ、米ハイレゾ最大手配信会社のジャズ部門で第2位、ベストセラー部門で第4位に、日本国内でも第59回レコード大賞企画賞を受賞ということで、2019年には「Seiko Jazz2」もリリースされています。

問4 森山良子さんが2003年にリリースしたジャズアルバム「The Jazz Singer」、参加したビッグバンドは次のうちどれか
正解:2

森山直太朗のお母さん、涙そうそう、と幾つか思い浮かぶものがあっても、ジャズ・トランペッター森山久さんの娘、というのを思い浮かべる人は少ないと思いますが、実はお父様の影響でジャズには小さい頃からどっぷり浸かっていたという森山良子さん。しかしながらジャズ・アルバムは恐らくこの作品のみとなります。島健さんや納浩一さんも参加しており、2曲目の「Moonlight in Vermont」にはマイケル・ブレッカーも参加、そして6曲目の「My Favorite Things」と7曲目の「Seven Steps to Heaven」には正解のVanguard Jazz Orchestraがかなりガッツリ演奏しています。森山さんも普段よりキーを下げて歌っていて、あまり聞けないようなどっしり重心の低い歌声が印象的です。更にアップ・テンポの「S'wonderful」では達者なスキャットも披露するという、聞いていて飽きないアルバムになっています。

問5 東京ディズニーシーのビッグバンドビート、2016年以降のセットリストに含まれない曲は次のうちどれか
正解:2

こちらはwikiのページを参考にしました。2016年にセットリストが変わっており、その際にどうやら正解のIn the Moodが外れたようです。

ビッグバンドビートは東京ディズニーシーの「アメリカンウォーターフロント」内にある劇場で楽しむことが出来る人気のショーになります。抽選もしくは並ぶことになりますが、抽選がなかなかうまく当たらないケースもあり、こんな抽選確率を高める攻略法を指南しているブログもある程です。

う~~~~~~~~~~~~~ん、そんなにビッグバンド聞きたかったら、ディズニーじゃなくても沢山聞けるんだけどなぁ・・・って、いかんいかん、ディズニーで聞くから楽しいんだよね、こういうのは。

というわけで、実はこのビッグバンドビートのサントラなんかも出ているようです。

コロナ禍でずっと公演中止が続いていましたが、最近公演内容を一部変更はしているものの再開したそうで、待ちわびていた方も多かったみたいですね。

最強のビッグバンドドラマーはミッキーですな。これは誰も敵いません。

問6 音声を聞いて正しい曲を次から選択せよ
正解:4

このイントロで始まるのはThe Heat's onしかありません。

あまりに聞きすぎて踏切の音と区別がつかなくなる人が1年に1人は必ずいる(いない?)と言われるほど印象的なイントロです。

残りの選択肢も正解のThe Heat's Onと同じSammy Nesticoさんの作品になります。3.のMagic Freaを除けば全てピアノイントロから始まりますが、Wind MachineとBasie Straight Aheadの2曲はアドリブソロになります。

問7 次の写真の人物の名前を答えよ
正解:1

Duke Ellingtonに「自分の両腕」とまで言わしめた方ですが、プレイヤーとして表舞台に立つことがあまりなかった為(wikiを見てもJohnny Hodgesが一時期エリントン楽団を離れて活動している時に一緒にやっているぐらいしか出ていない)、映像等で目にする機会も少ないと思われますが正解はBilly Strayhornさんでした。ただ一応ピアノの前にいるというのがヒントで、残りの選択肢の方々はピアニストではない(Jimmie Luncefordはアルトサックス、Tommy Dorseyはトロンボーン、Lionel Hamptonはヴィブラフォン)為、消去法で選ぶことも出来ると思います。一応残りの方々の貴重な映像を掲載しておきます。

問8 1976年4月にスイング・ジャーナルが創刊30周年記念の増刊号の中で評論家22人によるビッグバンドの人気投票を行っている。1位はデューク・エリントン、2位はカウント・ベイシー、では3位は誰だったか?
正解:3

これは柴田浩一さんのまとめられた「ビッグバンド大辞典」に掲載されていた内容をもってきています。

まず1位のデューク・エリントンはほぼ全員が投票している状態で不動、2位のカウント・ベイシーに関しては評論家によってはDizzy Gillespie、Fletcher Henderson、Toshiko Akiyoshiを推すものもありましたが概ね動かず、なので3位以降が割と評論家によって分かれた結果になっています。2位ではないものの3位でFletcher Hendersonを推すものも割とありましたが、そこをかき分けて入ってきたのが正解のWoody Hermanでした。投票が76年だったというのが肝で、この頃のWoody Hermanは73年にスーパーボールのハーフタイムショーで演奏、76年にはバンド結成40周年の記念コンサートをカーネギーホールで行うなどYoung Thundering Herdsで大当たりしている頃ですので、他のアーティストよりも勢いがあったかなと思います。

問9 Charlie Haden率いるビッグバンドが1969年にリリースしたアルバム「Liberation Music Orchestra」、ここでピアノを担当していたのは次のうち誰か?
正解:2

ジャケットにもばっちし「ARRANGEMENT BY CARLA BREY」と出ています。というわけで、正解はCarla Breyでした。

しかしまぁ、Carla Breyの才能をメンバーとして活かすなんて、Charlie Hadenも凄いですなぁ。

ちなみに残りの選択肢ですが、1.のHank JonesはトランぺッターThad JonesとドラマーのElvin Jonesのお兄さんであり、弟が結成したThad Jones & Mel Lewis Jazz Orchestraにもピアニストとして参加しています。3.のJoe ZawinulはWeather Reportで大活躍、4.のRobert Lammはブラスロックバンド「Chicago」の結成以来のキーボーディストとして活躍されている方になります。

問10 The Clayton-Hamilton Jazz Orchestraは3人がリーダーのビッグバンドだが、以下の中でリーダーではないのは誰か?
正解:1

というわけで、3人がリーダーという珍しいパターンのビッグバンド(私が知る限りはこのバンド以外に聞いたことはないです)で、残りの選択肢がリーダーとなります。黒人ベーシストのJohn ClaytonとアルトサックスのJeff Claytonが兄弟で、そこに白人ドラマーのJeff Hamiltonの組み合わせとなります。ややこしいですが、1.は組合せの中で架空に作った名前であり、Clayton-Hamilton Jazz Orchestraのリーダーにはクレジットされていません。ベースとドラムがリーダーにいるせいか、リズムワークにとてもユニークさがあるビッグバンドのように思います。2016年の映像ですが、3人とも健在です。

Blue Note Tokyoにも来日公演をしています。

いかがでしたでしょうか?前回より難易度は上がったかなと思いますが、正解不正解気にせず、ビッグバンドだけをネタにしてもこれだけ色々あるんだなぁ、ということを知って頂き興味持ってもらえればと思います。以上、ビッグバンドファンでした~、バイバイ~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?