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さまざまですね2人目出産業界〜誕生予定日まで25日を迎えて〜

やれ木村拓哉だイエローモンキーだって人様のおこないに胸を打ち「人生よ!」と叫んできたものの、本来は生まれ来る子と産む妻のことにも目を向けるべきである。ここ最近になってようやく「2人出産・育児」に関する本などを手繰り寄せて吸い取っている。

1人目が生まれた時はコミックも活字もさまざまな種類の妊娠出産ガイドがあったことで少なからず安心できたところがある。そしていま、2人目の妊娠育児に照準を絞ったそれらは前回の10分の1くらいしか出てない。

一応は経験者なので、ニーズもそんなにないというのはわかる。しかし探してみると手軽につかめる系のムックは主婦友&たまひよからそれぞれ出てはいて、それがどちらも約10年前の出版で更新が止まっているのだよな。昔は出ていた。ネットに移り変わったとも考えられるけど、出生率低下やそこに起因するあれこれを思い出さずにいられない。

10年前のいにしえの本を「すげえ、子育て現場のメンバーでパパが最初からカウントされてない」とかのギャップに驚きながら読んでいく。第1子のとき同様、文末が「まあ人それぞれですからね」で終わるパターンにへいへいと流しながら読み終え、大変さの筆頭はパラレル育児化の中にあるようだと知る。

上の子、いまでも存分に大変なのに新生児加わるんだもの、いやほんとどうなるんだろうねと常々思っていたが、その内訳が本にはいろいろと書かれていた。自分とは違う命が、かたや3時間おきにミルクを欲しがり、かたや7時すぎに起きて保育園でウェイウェイ。ひとりをベビーバスでお湯をかけたあと、もうひとりとゆっくり入浴。こうした並行作業とタイムライン二重化が大人たちをどう躍らせるか、わかればわかるほど口からぴえんがこぼれる。

そして、人ふたりを預かる身としてはそれぞれの心ともやりとりする必要がある。赤ちゃん返りという儀式めいたその現象は、上の子が脆弱な下の子が大切に扱われていることに起因して甘えん坊化したり嫉妬を燃やしたりというもの。大なり小なりほぼ確実に来るらしい。

第1子と普段接している中で、ときどき大人を驚かせるような思慮深さを見せることがある。周りと比べると発語のペースもおおらかな彼。しかし、ハイタッチ会化した保育園のお迎え時間にお気に入りの女の子にだけ優しく近づいて頭を撫でるとか、逆にパパの「ちょーだい」には応えてやらないほうが場が盛り上がることを本能的に理解している。体の名前なんだなんだゲームをやってて、こっちが「頭!口!」と言って彼がその部位を指差すという戯れを続けたら、最終的に股ぐらを指差してニッヤアと笑う彼は「文脈」を早くも捉えていると思う。

そんな理知に満ちた彼が、自分の視聴率低下に気づかないはずはない。なるほど要所はここだ。それぞれの冊子には年齢差でケースバイケースだとしながらも「上の子のお気持ちも大切にね」という教えがしっかりと書かれている。1歳10ヶ月児と0歳児のヒューマンドラマ、全力でラブコメディしていこうじゃないの。

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