うちの嫁さま【第13話】セイウンスカイ
凧あげしたいとういう嫁さま。
嫁さまがしたいと言い出すと
お子さまの意見も
オレさまの意見も意味を持たないのである。
とにかく凧あげをしなければならない。
それが便太郎家のルール。
近所の公園にやってきた。
めちゃくちゃ強風のこの日。
いつもはいっぱいあがっている凧も
この日は2，3個しか見当たらない。
風強すぎない？
やめておいた方がいいんじゃない？
風が強い方が高く上がるの知らないの？
青雲～♪
それは～♪
と言ってるまに大空高く舞い上がる凧
キャー！！！
あまりの強風でタコ糸をコントロールできない嫁さま。
これは大物だ！！！
と言わんばかりにぐるぐる糸が持っていかれる。
100mの糸が無くなりリールごと大空へ飛び立った！！！
あーあー…
どこかへ飛んで行ってしまった。
もう今日は風強いし帰ろうか？
オレさまとお子さまは帰宅モード。
まだ遊び足りない探して来いよ！
と嫁さま。
仕方が無いので3人で捜索。
だいぶ離れたところで凧発見！！！
あー
あんな高い所とれないね。
もう帰るか？
あきらめモードのオレさまとお子さま。
絶対取ります！！！
うちの嫁さまはあきらめない女なのである。
騒ぎを見ていた見知らぬおっさんも参戦し、
わざわざ木に登ってくれた。
そんな親切なおっさんに向かって、
もっと上まで登れないの？
行けるだろ？
と指示を出す嫁さま。
結局、おっさんにも見放された凧。
もういいだろ？
帰ろう…
それでもあきらめない嫁さま。
お前たち黙ってろよ。
向こういってろ！
ブレーキの壊れたダンプカーモード突入！！！
どっかから長～い木の棒を拾ってきた。
まさに執念。
必死にいろいろやってる。
1時間経過…
さらに1時間経過…
おおおお！！！
ようやくしっぽを捕まえることに成功。
すげー
さすがうちの嫁さま！！！
さらにさらに1時間経過…
ここからが胸突き八丁。
凧はまったくびくともせず。
とうとう嫁さまのHPが尽きたのでした。
もう無理！！！
こうして凧あげ3分。
凧とり3時間の死闘は幕を閉じたのであった。
めでたしめでたし
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