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バイクで事故った話

どうも、ボスニア・ヘルツェゴビナちゃんです。

今回は、交通事故に遭ったときの話を備忘録として書いていきたいと思います。クソ長いので自分でも読み返してません。誤字脱字あると思います。暇なときに読んでください。

まず、交通事故に遭ったのは2021年1月13日の夕方17時半頃でした。アルバイト先に向かおうと家を出てバイクに乗ったところで僕の記憶は途絶えています。そして、気が付いたら病室にいました。後で看護師さんから聞いた話によると、救急車で運ばれている間も起きて受け応えは出来ていたみたいですが、脳を強く打ったからでしょうね、事故に遭ってから病院に到着するまでの記憶は全くありません。最初に覚えている記憶は、両親が心配そうに自分の手を握っている姿です。僕は実家から離れた場所に住んでいて、しばらく両親とは遭っていなかったものですから、両親がここにいるということは何かやらかしてしまったんだなと察して「ごめんね、ごめんね…」と声を振り絞っていました。

で、実際何が起きたのか。一言で言うと、バイクで居眠り運転の車と正面衝突しました。それを聞かされた時、正直自分がやらかした訳ではないとわかって少し安心しました笑。事故ったのは自宅からほんの50メートルほど先の道路で、加害者の方はウトウトしていたためにくの字カーブの道を直進して対向車線に突っ込んできて、僕が運悪くその車と正面衝突したっていう感じらしいです。いやー、運が悪い!笑

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↑目が覚めると、そこは病室だった。

ここからは怪我の話です。まず大きな問題は、頭蓋骨を複数箇所骨折していました。頬骨、鼻、顎、自分でも把握し切れてないんですけど、主に顔面のいろんなところが折れてたみたいです。それに加えて顔面の神経と左目の外転神経(眼球を動かす神経)が麻痺してしまったようで、表情と左目が一時的に動かなくなってしまいました。最初はほぼ寝たきりで生活してたので鏡を見る機会もなく、自分がどんな状態か確認できなかったのですが、母親から話を聞くと、左目は死んだ魚のようになって全く動いていなかったらしいです。恐ろしいですね。ただ、不幸中の幸い、頭以外はこれといって大きな問題はなく、右脚の太ももに10センチくらいの切り傷ができたくらいで大したダメージはなかったようです。後から指の骨が剥離骨折してたのが発覚しましたが、それもそこまで大きな怪我ではないのでまだよかったです。頭を強く打ちましたが、脳にはほぼダメージはなく、脳機能は至って正常でした。これが一番よかった。これだけ怪我したら痛かったでしょう、とよく言われますが、正直あんまり強い痛みを感じることはなかったです。痛み止めが効きやすいんでしょうね。俺の体偉すぎ。痛みはなかったんですけど、脳震とうを起こしてたみたいで入院して2〜3日はずっと気持ち悪くて、検査のために病室から移動するたびに頭が揺れて気持ち悪くなって吐いちゃってました。それはだいぶしんどかった。

ただ、顔面の骨折はやはりいろいろ問題があって大変でした。まず、顎の骨が折れていたので食事が摂れない。入院して意識がしっかりしてから数日は普通に病院食が出てきてたんですけど、顎を動かすと痛くて、ご飯を噛むことが出来ませんでした。だからゼリーやヨーグルトだけ食べて、ほとんど食事には手をつけませんでした。入院して3日後くらいに、病院の先生から手術の提案を受けました。陥没してしまった頬骨を直すのと、顎にプレートを入れて骨を固定する手術です。顎の骨は自然に治せる可能性もあるけど、折れた状態で日常生活を送っていると歯の噛み合わせがどんどんずれてしまう可能性があるので、手術して固定したほうが治りがいいという話でした。で、この手術を受ける上で一つ問題があって、手術中は全身麻酔を使うのですが、その間人工呼吸器で酸素を送り込む必要があるので気道を確保しなくちゃいけないらしいんですけど、口か鼻から管を通すのが普通でも、今回手術で口の中を切るので口からは管を通せないのと、鼻を骨折してるので鼻から管を通すのは危険という主治医の判断で、気管切開をする必要があったんですね。気管切開っていうのは首から喉に穴を開けて直接気管に呼吸器を取り付ける手術です。素人には話を聞くだけで恐ろしいですね。親も一緒に手術の説明を受けていたんですけど、それを聞いて母親がビビり散らかしちゃって、手術しないほうがいいよって言われました笑。まあ、正直自分でも怖かったんですけど、よく治るなら怖くてもしてもらった方がいいだろうということで、1回目の手術を受けることになりました。

で、実際手術をうけた訳ですけど、手術後は想像を絶する辛さでした。痛みはほぼ気にならなかったんですが、とにかく気管切開が意味わからないほどしんどかった。普段当たり前のように口や鼻からしている呼吸が出来ずに喉から呼吸するという状況が理解出来ず、全身麻酔が解けて意識が覚醒した瞬間から地獄のような苦しみでした。しかも呼吸器というのは細い管のようなもので、鼻や口みたいに気道が広くないんですって。ですから少しでも痰がつまるだけですぐ苦しくなって、ナースコールを押して看護師さんに吸引器で痰を吸い出してもらうんですけど、これがまた苦しい。例えるなら喉奥に無理やり掃除機を突っ込まれているような感覚。ゴホゴホと咳き込んで吐くより苦しいんですけど、痰を吸引してもらわないと息がだんだん苦しくなってきてより辛いので30分に1回くらいナースコールを押しては吸引してもらっての繰り返し。このときばかりは心が折れそうで、死んでしまいたいと思うくらいには辛かったです。喉に呼吸器をつけてる間はずっと苦しくてほとんど寝れてなかったんですが、それでも一瞬だけ寝れた瞬間があって、そのときは自分が豆腐になる夢を見ました。白くて四角い部屋に豆腐の自分がポツンと1人でいて、プルプルと震えることしか出来ずに呼吸すら出来ない。そんな悪夢を見ました。目が覚めて、本当に口から呼吸ができない状況が続いていることを思い出した時が1番辛かったですけどね。有難いことに気管切開の呼吸器は2日目の朝に外してもらえました。どうやら辛そうな僕の様子を見兼ねて先生が予定より早く外してくれたみたいです。それでもその2日間は凄く長く感じましたけど。普通はどれくらい付けているものなんでしょうね。出来れば死ぬまでもう二度と気管切開だけはしたくないです。それほどまでに辛かったです。

手術後、もう一つ苦しいことがありました。それは、食事がとれなかったことです。手術で顎を固定したとはいえ、術後すぐに骨がくっつく訳ではないので、しばらくは口を動かすなということで、口に矯正器具をつけて上顎と下顎にゴムをつけて顎間固定をしていたんですね。その間は一切食事はなしで、毎食クソ甘の栄養剤が出てくるのみでした。エンシュアっていうコーヒー味の栄養剤が出てきたんですけど、カロリーを摂取しないといけないということでそれを1日5〜7缶飲んでくれと言われて結構辛かったです。気になる人は飲んでみるといいと思いますが、結構甘ったるいんですよね。おやつに1缶飲むくらいなら全然余裕なんですけど、毎日それだけを何缶も飲むのはなかなかキツかったです。絶食期間は2週間ほど続きましたが、その間ははやく普通のご飯が食べたいと、そのことばかり考えていました。いざ顎間固定が外れて食事が出てきた時は感動して美味い美味いって食べましたけど、最初は顎に負担をかけないように柔らか〜いごはんが出てきて、冷静になったらクソ不味くて2回目から残してましたけどね笑。

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↑これが顎間固定が外れて2週間ぶりの食事。今見たら全然美味しそうじゃないけど当時は超感動した。

で、入院して2週間経った頃に2回目の手術を受けることになりました。顔面神経を修復するための手術です。まずは顔の神経がどれだけ動くか電気を流す検査を受けたのですが、その結果、顔の右側が通常の1割も動かなかったらしくて、このままほっとくと治らないかもしれないとのことでした。骨折した時の骨の破片が傷んだ神経の邪魔をしていて、それを手術で取り除くことで神経が治るようにする、ということらしいです。2回目の手術は気管切開する必要がなかったので、1回目と比べたらかなり楽でしたね。これといって辛いこともなく無事におわりました。ただ、神経というのは長いもので、髪の毛のようにゆっくりと伸びて治っていくものなので、治るのに半年〜1年ほどかかるそうです。事故から2ヶ月ほど経った今でも顔の右側はほぼ動いてくれません。それでも少しは良くなってるそうなんですけど、はやく治ってほしいですね。

で、無事に二度の手術を乗り越え、2月6日に晴れて退院しました。約3週間の入院生活、突然の事故で入院して自分の状況も掴めていませんでしたから、最初はまさかこんなに長く入院するとは思ってなかったので、退院が決まった時はとても喜びました。とはいえ退院したての頃は体力が落ちていたのもあって身体が重く、歩くだけでもかなりしんどかったです。外転神経麻痺で目は見えづらいは、長い顎間固定のせいで開口障害になって口はほとんど開かないは、長い絶食期間で胃が弱って食事をするとすぐお腹が痛くなるわ、、、いろいろありました。でもそれらを乗り越えて、今こうして普通に生活できていることがとても嬉しく思います。まだ障害はいくつか残っていますが、日常生活にそこまで大きな支障を来すようなことはなく、1人でもちゃんと生活できるようになったことが何より嬉しいです。大学の卒業を1年遅らせることになったり、怪我以外でも辛いことはいくつかありますが、体が治ってくれる歓びに比べたらささいな問題です。本音を言うと、今回の事故は100%相手が悪いので、傷が痛んだり、不便な思いをする度に加害者に腹が立ちますが、そういう負の感情も体が治るのと一緒に忘れていけたらなと思います。

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↑退院して初めて見た空。眩しいほどの青空だった。

最後に、バイクに乗ってるライダーたちにメッセージを。事故には本当に気をつけてください。今回の僕の事故のように避けられない事故もありますが、それでも気をつけてください。交通事故は命に関わるんだと、身を持って痛感しました。今回の事故、加害者側は無傷だそうです。警察の人が「そりゃ車だからねぇ」と笑いながら教えてくれました。何わろてんねんとブチギレそうになりましたが、そういうことです。バイクという乗りものは車とぶつかったら一方的に怪我するんです。皆さん、せめてフルフェイスのヘルメットをして、顎紐をしっかり締めましょう。僕はちゃんとフルフェイスをしてましたが、それでもこれだけ怪我しました。これが仮にノーヘルだったりしたら僕の命は無かったでしょう。もう僕がパイクに乗ることは無いでしょうが、バイクってのは乗ってるだけで楽しいものですからね。バイク乗りの皆さんが安全にツーリングできることを願っています。

他にも書きたいこといろいろあった気がするけど、長くなっちゃったし今深夜でクソ眠いからもういいや。またたまにはnote書いて遊びたいね。では。

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