ほかいびとの歌(弐)

 青々と 光る山川 抱え持つ
 此の地を祝ふ 歌がふみよと

 青々と える草木の 息吹受け
 生きる人らの 道は明るし

 種ひとつ 出ずれば伸びる 地の上に
 雲の上にと 実り豊かに

 奥山に けもの静かに 眠る地の
 草木の音は 今日も静かに

 古くより 山と人とが 創る地よ
 ももちよろずの 魂光る地よ


 此の地を寿ほかふ身は 葦の如く
 その魂は 想ふ刻に 繋がり 送り
 幸う心の深きに 世はこたうる

 百千萬と繋がる此の世は
 流れる川の命の如し

 此の地在りて 此の身在りと
 その逆もまた然り
 わかつことを覚ゆるな
 はじめより共に在り


 此処に言を以て 此の町を祝ふ

 ひとふたみ よいつむななや ここのたり
 ももちよろずと いまとひろがる

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