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大仏さんの目

昔々ある日のこと、奈良の大仏さんの目が奥に落ちてしまったことがありました。これは大変!と、そこへ大工の親子が通りかかりました。


その大工の親子、親の方がロープの先にフックをつけて大仏さんめがけて投げるとちょうど目のところにひっかかり、子の方がそのロープを伝って大仏さんに上り、目を中から押し上げました。


目が元通りになった、めでたしめでたし・・・って、あれっ?それじゃ子供閉じ込められてる?!


それ以来、奈良の大仏さんの体の中では大工の子供が、大仏さんの目が落ちないようにずっと後ろから支えているそうです。夜になると子供が寝てしまうので、目が落ちてしまいます。なので大仏殿は夜間拝観出来ないのです。そして寝ている大工の子供を起こさないよう、奈良はみんな夜が早いのです。


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