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妖怪、味噌なめ ~ 矢田寺 ~

奈良県大和郡山市、矢田寺(矢田山・金剛山寺)は別名あじさい寺とも呼ばれるほど、あじさいの名所です。

さてそんな矢田寺の一角におられるのが「味噌なめ地蔵」。当然味噌を舐めます。昔々、味噌が大好きな男がいて、他人の家に忍び込んでは味噌をなめていましたが、ある日つかまり処刑されてしまいました。するとその後「妖怪味噌なめ」となり、夜な夜な味噌をなめにきたそうです。成仏してもらうために、作ったのがこの地蔵。矢田寺では毎月この地蔵の口の周りの味噌をつけるそうです。

耳を近づけるとしゃべっている声が聞こえてきます。

味噌なめさせてぇ~な、味噌。味噌大好きやねん。
それ白味噌やん、今は赤味噌がええねん。赤味噌な気分やねん。だいたい関西やねんから赤に決まってるやん。
それ蟹味噌やん。味噌違いやん。蟹味噌おいしないやん。見た目グロテスクやん。っていうか殺生あかんやん。


 

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