足りないパーツ

2020年9月26日に祇園花月で

『兵動大樹に足りないパーツ』と言うライブをします。

前半は、最近のエピソードトーク。

後半は、僕に足りないパーツを持っているゲストを招いてのトーク。

このライブのパーツとは、僕にない考え方や、物の見方や、行動力などなどの事。

人間て、人との出会いでバージョンアップする事が多いと思う。

自分が持ってないパーツを見たり聞いたりして、刺激をもらう

『へえーー』

ってなる瞬間が最高に楽しい。


ここで自分には無いパーツを目撃したエピソードを1つ。

15年前にマカオに行った。

メンバーは僕、僕の友達、後輩、吉本の社員。

みんなで下町みたいな所を散歩していた。

暑い日やったので、喉が渇いて、なんか飲みましょうと路地裏にあった一軒の店に入った。

お世辞でも、綺麗とか、よくある普通の店とも言えないような…

ローカルなお店としておきましょう。

ちょっと僕は苦手なお店。

顔に似合わず神経質なんです。

僕は、缶の飲み物やったら大丈夫かな?と思い、缶のコーラを頼んだ。

その時、1人の吉本社員が

「腹減ったわー。なんか食うていいっすか?」と言い出した。

(えっ、このローカルの店でなんか食べるの?ええけど、なかなかの衛生面やで)

メニュー見ながら

「何書いてるか、よう分からんわ!これ定食っぽいなー!これちょうだい!ディス、ディス!」

(えっ!よう分からんもん注文するんや)

10分後。

茶碗に黄色くなったご飯が山盛り出てきた。

僕は、おばぁと暮らしてたんですが、その時よく炊飯ジャーに置きっぱなしにして黄色くなったご飯をおばぁによく出されてたんで、今もトラウマで食べれないんです。

すぐにおかずが出てきたんやけど、なんの魚?って、種類が分からん魚が、焼いた感じもするし、蒸した感じもする、調理方法不明な状態で出てきた。

「いただきます!!」

(なんの料理か分からんのに躊躇せんと食べるんや!!!!)

そのよく分からん魚の頭をガブリっとかぶりついて黄色いご飯をかきこむ姿を見てた。

思わず

「どない?」

と聞くと

「飯はちょっとだけ臭いますけど…」

(においあるご飯を、ここまでかきこめるなんて!!俺は無理やわ〜)

「でも、美味いですよ!ん?なんやこれ?固っ!」

口から小さい何かを出して凝視して

「カチカチの米かーい」

(俺やったら、もう失神してるわ)

と言い、出したカチカチの米を、また口に運び入れた。

(食うんかい!)

「おばちゃん!水くれる?ウォーター、ウォーター!プリーズ!」

(えっ?えっ?嘘やろ?)

運ばれて来たのは、水がたっぷり入った透明のピッチャー。

遠目で見ても、なんか黒いカスみたいなん浮いてない?と思った。

そのピッチャーの水をコップに入れて、飲もうとした瞬間に

これまた思わず

「ちょっと待って!コーラにしとき!」

と叫んだ。

え?って顔しながら、コーラを注文して飲んでました。

思わず、その社員に

「海外で、よう分からん定食食べて、生水まで飲みかけるって凄くない?」

と言うと

「その方が楽しくないっすか?」

これ、僕には1%もなかったパーツです。

衝撃やったわ。

このパーツあったら、どこ行っても楽しいんやろうなぁーと思った。

なんか神経質になってる自分より、より楽しもうとしてるパーツが欲しいと思った。

それから、多少冒険するようになりましたよ。

パーツ頂きました!

ただ、黄色い、においあるご飯は、まだよう食べませんが…

あれから15年。

何度かやらせてもらった、このライブで、たくさんのゲストに頂いたパーツ、今まで出会った人のパーツで、今の僕が出来ています。

今回も、ちょっとでもバージョンアップした兵動大樹になれるんちゃうかと楽しみでしゃーないわ。

新生兵動大樹をお楽しみに!














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