フォロワー水増し野郎

フォロワー水増し野郎

最近の記事

不思議な遊郭街。

あの遊郭街が俺を呼んでいる。 2019年の夏頃である。フォロワーが運転するレンタカーで、京都北部へ連れて行ってもらった。京都といえば、和風で華やかな南部と、寂れて人口も少ない北部に分かれた南北問題が顕著である。当然、京都北部は幾つもの田舎を踏破してきたフォロワーさえもビビるほどの寂れ具合だった。(その反面、新鮮さもあった) しかし、ある地域を通りがかったとき、ふと地域に似合わず華やかな建築の遊郭街に出た。一面に赤くて格式のありそうな建物が連なる、飛田新地のような風景が広が

    • 消えてしまった風景

       「あり得た風景」、「その時にしか見えない景色」のようなものが、必ず時代の空気に存在している。例えば、2000年代は、どこか日本の中で、永久に完結していけるような、妙な楽観的なムードがあったし、私個人で言うと、白いカーテンがなびく様を見ながら、畳の上からそれを眺めるような牧歌的な風景が、少年時代にはあった。私しかあり得ないかもしれないが、2000年代と言えば、白いカーテンと畳である。時代の空気とは、そんなものだろう。  俺の大学時代。狂ったように、BARや居酒屋を回っていた時

      • 【陰キャが忘れ去られる話】思い出、故郷から離れるということ

         つい先日、前職の同期と飲んだ。大阪配属になった2人だったので、ちょうど場所も近いし、飲もうということになったのだ。天満の居酒屋で落ち合った私たちは、しばしの懐かしさに浸った。前職は研修が1ヶ月というところを、コロナの影響で7日間しか無かったわけなのだから、普通に考えれば同期との絆など芽生えそうにもないのだが、私たちはむしろコロナ禍という過酷な障壁があってなお、より強固に結びつきを強めていた。大阪の同期2人とは、2020年の年末に飲んだきりだったから、およそ1年と半年ぶりにな

        • 【8つの奇妙な内定】苦しみ辛かった中途での就職活動

            4月から新しい会社に入った。前職を退職したのが、去年の10月末であるから、およそ半年間、無職のまま転職活動をしていたことになる。段々と減っていく貯金額を見ながら、先の見えない転職活動をしていくのはなかなかキツイものがあった。特に、前職はパワハラを受けてほぼ追い出される形で辞めたものだから、前職で受けた仕打ちを度々思い出しては、転職活動で起こる様々な負の出来事に遭遇するので、「だから俺はこうなった」「このままどこも受からないのじゃないのか」など、自分の人生に意味づけをしてし

        不思議な遊郭街。

          陰謀論で不気味に感じること

           ずっと以前のことである。どのような経緯であったか、俺は秋葉原通り魔事件の動画をみていた。秋葉原通り魔事件とは、2007年に東京の秋葉原で起きた無差別殺傷事件である。犯人の加藤智大はまずトラックで数人を跳ね飛ばしながら歩行者天国に突っ込んだあと、ナイフを手にして次々と通行人を刺していった。7人が死亡、10人が重軽傷の大事件である。当時の俺はまだ小学生であったが、テレビのニュースを通して世の中が騒然となっていたことは覚えている。あの頃はまだ実感が無かったが、翌年にはリーマンショ

          陰謀論で不気味に感じること

          夜の大濠公園は静かだ…

          夜の大濠公園は静かだ…

          足湯にて

           足湯に入っている。場所は警固公園横の警固神社だ。この神社では無料のサービスとして、足湯を午後4時まで開放しているのだ。土日ともなると、時には定員いっぱいまで足湯は埋まってしまうが、あいにく(?)今日は平日である。真っ昼間から神社後ろから覗く近代的なビルの景色を見ながら、足湯を独占するのは中々の心地だった。こんな時間の使い方も出来るので、無職というのも悪くはない。  ところで、無職になってからというもの、案の定社会人ではしっかり正しく刻んでいた生活リズムとやらも乱れ、気持ち

          内定取り消しにあった件について

           先日、内定取り消しにあった。簡単に経緯について話していこうと思う。  内定を貰った。食品の卸売会社である。年々業績を伸ばしていて、面接時の採用担当の方の人柄も、概ね好印象だった。完全週休二日制ではないのがやや気になったが、それでも風通しの良さそうな社風と、採用担当の方の素直な人柄にほだされたのか、私は入社の決意を固く決めていた。  そこで、先々週辺りに内定承諾の連絡を入れることにした。内定承諾の旨を説明し、入社日を言い渡すと、採用担当の方から入社までの持ち物の説明が入る。転

          内定取り消しにあった件について

          コミュ障からみた世界

           10月末日に無職になった。理由は上司からパワハラまがいの行為を受けたからなのだが、事の発端は私の度重なる遅刻・仕事のミスである。最初、他人に説明するときには、この部分をあえて伏せてしまっていたのだが、最近になってようやく冷静に自分を見つめなおすことが出来るようになった。私も見栄を張りたくなる関係が出来たということなのだろうか。それは喜ばしいことだが、26にもなって子供じみた見栄の感情から逃れられない自分に嫌気が差す。そうだ。お前は遅刻をしたのだ。社会人としては失格なのだ。だ

          コミュ障からみた世界

          福岡で一番好きな団地

          福岡で一番好きな団地

          今日も会社の先輩からサイボウズ経由で精神攻撃を受けた

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          コメントにスキするって表現…何かエッチだ…

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          日本海が怖くなったきっかけの話

             大学院の2年目の時、福井県の敦賀に行ったことがある。母のくれた青春18きっぷが1枚余っていたので、せっかくだからと、日帰りで旅行を思い立ったのだ。行き先が敦賀だったのは、当時自宅のあった京都から日帰りでギリギリ旅行可能な距離が敦賀だったのと、何となく「敦賀」(つるが)という雅(みやび)な響きに惹かれたからである。そんなわけで、京都から1時間ほど電車に揺られ、敦賀駅に着いた。  敦賀といえば原発の街である。福井県の沿岸は、俗に「原発銀座」と呼ばれるほど原子力発電所の数

          日本海が怖くなったきっかけの話

          世論とは巨大なメンヘラである

           メンヘラ。実に曖昧な言葉だ。崩壊した家庭環境で育った人はメンヘラだし、甘やかされて育った人もメンヘラだ。というか、誰にでも当てはまりそうだ。勿論かく言う私もメンヘラを自称している。私はいじめられている過去に未だに悩まされているし、その上自傷癖(拳を自分の顔に叩きつけるというもの。なので鼻の骨が曲がっている。)もある。まごうことなきメンヘラだ。  昔、大学1年生の頃にフォロワーとオフ会をしたことがある。その時、私を会に招いてくれた男がこう聞いてきたものだ。 「あなたは精神科に

          世論とは巨大なメンヘラである

          職場で怒られてばかりなので飲みに来た

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          ヤクザと祖父の死①

           「君はヤクザについて詳しいんだね。それは面白い。今度講義してもらいましょう。」  教授の言葉を耳にしたとき、当初はジョークかと思って笑って聞き流したのだが、回を重ねるたびに「で?いつやるの?」とキラキラした眼でせっつかれるので、どうやらやらざるを得ないと覚悟を決めた。良い勉強の機会だと思うしかない。  大学院に入ると、それまでの牧歌的な学生生活とは一変する。大学院も暇なのだから楽だろう、と感じる方もいるだろうが、とんでもないことである。大学院生ほどアイデンティティが不安定

          ヤクザと祖父の死①