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サマンサタバサで恥かいた

(1763字)
こんばんは。ベストフレンドという4人組漫才師のボケを担当しているけーしゅーです。
note毎日投稿60日目の今日火曜日は、
池袋のSamantha Thavasaに行った時に、
大恥をかいた話を書いていきたいと思います。

肩にかけられて、あまり派手じゃなくて、
パソコンが入る、ベージュか黒のバッグ。
まずは地元のカフェでたくさん検索をして、
何個かいいのがあったらメモをとろう。
ココシャネルだの、マイケルコースだの、
ぼくでも何回かは聞いたことがあるブランド名が
たくさん引っかかり、セリーヌの値段を見て
意識が飛びそうになっていた矢先、シンプルに
好みのデザインで、なんとかぼくも手が出せる
バッグを見つけた。
メモを見返しても、これが一番良い。
どうやらそのバックのブランド名は、Samantha Thavathaと言うらしい。
「なんか聞いたことあるぞ。他のも可愛いし、
 ここでいんじゃねーか。
 よし、さまんさたばさに行ってみよう!」

そういった具合で、ぼくは池袋に向かった。
池袋のデパートの中は、男が一人で入っては
いけないというルールなどないはずだが、
これでもかって言うぐらい、女性しかいない。
ぼくにとっては、ここでは全員敵だ。
ぼくが良いと思ったものは、全部否定されそうだ。
何の寄り道もせず目的地に向かって、早く買って、
帰るんだ。
デパートの喧騒を早足で駆け抜ける。

やっとSamanthaと書いてある、看板を見つけた。
「すいません、ホームページでこのバックを
 見つけて、可愛いと思ったのですが、
 このお店にありますでしょうか?」
ここは、世界で一番ぼくをカタコトにさせる
場所みたいだ。
店員はそんなぼくをなだめるように
「あーー、すいません。ここは、
 Samanthaティアラと言って、ジュエリーを
 置いてるお店なので、バックは取り扱ってない
 んですよ。すいません。」
と笑いながら言った。
Samanthaの下の名前は、全てタバサじゃないの?
ぼくは仰天し、赤面して店を出た。

もうこの空間から抜け出したいと思い、
さらに足を早めて、今度は池袋のパルコに向かう。
見つけた。
今度こそ大きくSamanthaと書いてあるし、
店の前の一番目立つ棚に、バッグがすでに
置かれている。
間違いない、ここだ。
「すいません、さっき間違えて、
 Samanthaティアラの方に行ってしまったの
 ですが、やっと見つけて安心しました。
 ホームページでこのバックを
 見つけて、可愛いと思ったのですが、
 このお店にありますでしょうか?」
店員は、ぼくの話を聞いて一度笑い、
ぼくのスマホを見つめて、再び笑った。
嫌な予感がする。
「すいません。あの、ここはSamanthaベガ
 でして、このバッグは置いてないんですよね。」
左ケツの頬から汗をかいた。
ティアラの次は、ベガだと!?
何じゃ、ほな次は、Samanthaデネブかい?
Samanthaって何人兄弟なの?
だってバッグ置いてるんじゃないの?ベガも。
じゃあ、あるよね?普通。
ベガとタバサは何が違うの?
「タバサは上の階です。」
ぼくは、赤面の向こう側を初めて体験した。
エスカレーターを上がった。

店を目の前にすると、もうぼくは開口一番お店の 人にこう聞いた。
「すいません、ここはタバサですか?」
すると、お店の人は、
「はい、Samanthaタバサですけど、?」
きっと初めてされた質問なのだろう。
「このバックが欲しいです!」
「ありますよ!可愛いですよね。少々お待ち下さ
 い。他の色とか似たようなのもあって…」
「いえ、もうこれを買います。」
「他の見ませんか?」
「もう、結構見たので。」
「か、かしこまりました。」

買い物を終えて、買ったバッグを紙袋に
入れてもらう。
ピンクのでっかい紙袋には、皮肉のように
しっかりと大きく''Samanthaタバサ''と書かれている。
エスカレーターを降りると、Samanthaベガの
店員さんに、笑われながら、「買えたんですね。」
と言われた。
さっきのわずかな会話のラリーで、この人は
馬鹿にしてもいいと思われたのだろう。

ぼくは、長いため息をついた後、
Googleマップを使って、Samanthaティアラの
前だけは通らないように、
慎重に速やかに帰った。

#ベストフレンド #Samantha#タバサはきっと二男#
ベガは三男#ティアラは長女


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