BERSERKの自己紹介

はじめに

ご訪問いただいた皆さま、この記事をご覧になっていただきまして誠にありがとうございます。

この記事は、Twitter(@BERSERK_777)でのみURLを公開してますので、もしそれ以外から訪問された方がいらっしゃった場合には何のことか分からないかもしれません。
そもそも、お前誰やねん!ってなるかもしれませんが、そのへんはスルーしていく方向ですw
宜しければTwitterフォローいただければ幸いです。

じつは私BERSERKは、少し変わった経歴を持っています。
当時は全く意識してませんでしたが、今振り返ってみると、普通の人生ではなかったなぁと思います😅
中でも、プロバカラ師をやっていた時代がかなり特殊で、そこで経験したことが今の人生に少なからず影響しています。

今回は、僕という人物を知ってもらうためにも、まずは自己紹介がてらその時代の話をしていきたいと思います。

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プロバカラ師とは?

世の中には、少なからず「プロバカラ師」と呼ばれる人たちがいます。

職業、というには多少語弊がありますが、バカラの勝利金のみで生計を立てており、かつ、たしかに勝利するロジックやテクニックを持った人をそう呼称します。

よく、サラリーマンをしながら「昼間はサラリーマン、夜はプロのバカラ師をやってます」と自己紹介してる人を見かけますが、正確にはそれはプロではありません。
それはただ、プロという言葉の響きが好きなだけの「趣味でバカラを楽しんでいるサラリーマン」に過ぎません。

勘違いしてる人が多いのですが、勝ってるから「プロ」なのではなく、プロだから「勝つ」のです。

では、本当のプロとはどういうものなのか?どのような技を使うのか?そもそも裏カジノ店とはどういう場所なのか?

ここから先は、僕の経験に基づいた、リアルなプロバカラ師の話をしようと思います。
記事は物語調になると思いますが、当時の僕の心情をできるだけリアルに伝えるためです。
素人の執筆につき、乱文・誤字・脱字等があっても優しくスルーお願いしますw


青年H氏との出会い

僕は22歳で某大学を卒業し、しばらくは普通のサラリーマンをしていました。

学生の頃からとにかく麻雀が大好きで、仕事終わりにフリー麻雀店へ出入りし、そこで勝ったり負けたりを繰り返す日々。何時間やっても何年続けても麻雀だけは飽きません。今でもやってます。

その麻雀愛が爆発し、25歳の時に脱サラ、ついに関西某所にて麻雀店を経営するに至りました。

僕のやっていた店は関西ではかなり有名な繁華街にありました。近くにはクラブ・ラウンジ、風俗店、居酒屋・飲食店等、あらゆる業種が点在し、その中には「裏カジノ」と呼ばれる違法カジノ店も複数軒存在していました。
店に遊びに来ていたお客さんから噂話程度には聞いていたのですが、「バカラ」という単語を初めて耳にしたのもこの頃です。

僕の店には、そういった近隣店舗の店員さんや経営者、金貸しの社長、風俗店の店長等、多種多様なお客さんがいましたが、学生は一人もいませんでした。
たった一人だけ、学生のような若さで、見た目も格好もほんとに普通の青年(以後「H氏」)がいました。麻雀は弱くて、毎日来るわけではありませんが遊びに来る度に3万円程度は負けて帰ります。

でも、彼はいつも「また来ますね♪」と言って笑って帰るのです。H氏は若いのになぜかお金をたくさん持っていて、パッと見、実業家とかには見えず、最初はどこかお金持ちの息子か何かだと思っていました。

ほぼ毎日遊びに来るH氏とは歳が近かったこともあり、僕らはすぐに仲良くなりました。

それから数週間ほど経ったある日、僕はH氏に仕事は何をしているのかと尋ねてみました。
彼は照れ臭そうにしながら、こう答えました。

「僕、仕事やってないんです。バカラで食べてるんですよ」と。

それを聞いた僕は、即座に「こいつバカだな」と思いましたね。よく自分の周りで3日ほど連続してパチンコで大勝ちした奴が、バイトを辞めて自称パチプロを名乗っているのを聞いた時と同じ気持ちですw

どうせすぐに負けて借金まみれになるだろうな、と僕は内心思ってましたが、せっかく知り合ったということもあるし、大して興味は無かったものの「どうやって勝ってるの?」とか「本当に勝てるの?たまたまじゃないの?」などと色々聞いてみました。

彼は一切悪びれず、
「勝てますよ。多分1戦のみの勝率で言うなら90%を超えると思います。場合によっては勝率100%の時もありますよ」と。
まあ見事に、言ってることはまるで詐欺師が人を騙す時に言いそうなセリフです。

笑いたい気持ちとバカにしたい気持ちを抑えながら、僕は
「じゃあ、H氏に同行してH氏が賭けるのと同じところに賭け続ければ僕も100%勝てるってことかな?」
と嫌がらせのような質問をしました。

しかし、H氏は少しも迷うことなく、
「そうですね。勝てると思います。今から一緒に行ってみますか?」
と笑顔で答えました。

これが、麻雀店のお客さんではなく、プロバカラ師としてのH氏との出会いであり、そしてこの出会いから数日後、僕は自分がやっていた麻雀店を人に任せ、バカラプロとして一緒に行動することになるのです。


裏カジノ(バカラ店)とは?

裏カジノという言葉はご存知でしょうか?

日本では法律により賭博行為は禁止されています。
したがって、表立ってカジノを経営することはできず、アングラで賭博の場を提供しているのが裏カジノになります。
僕らは「バカラ屋」と呼んでましたが、実際にはバカラだけではありません。ルーレットやスロット、店によってはポーカーやBJをやっているところもあります。
じつは、全国各地、栄えている飲み屋街には必ずと言っていいほど存在します。
きっと、皆さんの町の近くにも1軒はあるはずです。

自身、裏カジノ(バカラ店)に入るのはこれが初めてでした。
繁華街の中心にある雑居ビルのエレベーターを降りると、目の前には重そうな扉がひとつ。
そして、その入り口を睨むような形で、監視カメラが設置されていました。他には何もなく、お店の看板すら見当たりません。

慣れた手つきで、H氏は入口横にあるモニター付きのインターホンを押しました。

ウィン、カシャ!!

インターホンからは何の返答もなく、入口のオートロックだけが無言で解除され、重い扉が内側から開かれました。

中にはスーツ姿の少し厳つめの男性がいて、その奥にはもうひとつの扉。
つまりここのセキュリティは、二重扉+監視カメラ+オートロック+黒服の四重体制。明らかに「中」にあるものを隠すような物々しい感じです。
これじつは、警察のガサ入れを回避するためなのですが、当時の僕には「勝った客を逃がさないため」にしか思えませんでした。

スーツ姿の男性はH氏の顔を見るなり
「いらっしゃいませ」
と丁寧な口調で軽く会釈しました。H氏は
「今日は知り合いを連れてきましたので紹介します」
と言って、僕を監視カメラにアピールする仕草を取っています。
裏カジノ店は一見(いちげん)は入ることができません。
必ず、誰か常連客の紹介が必要になります。
これも、客になりすました警察官が踏み込むのを回避するためですね。

しばらく監視カメラに舐め回されたのち、インカム(耳に付ける無線)で連絡を受けたスーツ姿の男性が「どうぞ」と野太い声を発しながら2枚目の扉を指しました。
どうやら僕の審査(?)はパスしたようです。イケメンだから当然です。
その扉が開かれる時、僕はかなりドキドキしていました。映画等でよくある、暗がりに裸電球でテーブルを照らしてるような、ヤニ濃い世界を想像していたからです。
中には刺青をした恐いオッサンが、真っ赤っかの顔しながら大きい声を出しているんじゃないかと思ってました。

しかし、中の様子はそんな想像とは全く違いました。

[小規模カジノ]と表現すれば一番適切かと思います。
皆さんが簡単に想像できる、ラスベガス等にあるカジノ。大きな建物の中に数百台のスロットや何十台ものテーブルがあり、蝶ネクタイのディーラーがカードを配ったり、綺麗なお姉さんがドリンクを運んだりしているあのカジノです。
それの小型版がそこにはありました。
中には主婦っぽい人や、僕よりもかなり若い学生風の兄ちゃんもいます。

ソワソワしている僕を横目に、H氏は少し早足になり、一直線に空いていたバカラのテーブルに座りました。席は一番端っこの8番とその隣の7番です。
そして座るなり、すぐに財布から10万円を取り出し、目の前のディーラーに渡します。おそらくチップと両替えをしようということでしょう。
まだよく状況が飲み込めてなかったものの、僕もそれに合わせて財布を取り出しました。

さて、いくら両替えすればいいものか?
僕はバカラなんてやったこともないし、パチンコ的な感覚で、とりあえず3万円ほどを両替えしようとしました。

ところが、H氏はどうしても10万円分両替えしろと言うのです。

その理由はすぐに分かりました。
じつはこのカジノ、10万円分両替えをすると、ボーナスチップとして1万円分多くくれるのです。つまり、スタートから1万円勝ってる状態から始めることができます。
これがどれだけ凄いことか分かりますか?
僕らは二人で来ています。二人とも10万円ずつ両替えしてるので、手持ちのチップは11万円ずつ持っていることになります。ということは、目の前のバカラで互いに逆目に同じ額を賭け続けたら、多少バンカーコミッションは引かれるものの、ほぼ100%勝利することができてしまうわけです。
これをオポジットベットと言います。(ちなみに、ほとんどのカジノではこれを禁止にしてます)

僕は、H氏の「必勝法」のカラクリが分かった気がしました。と同時に、かなり期待していた自分がいたので、こんなカラクリだったのかと、少しガッカリという気持ちもありました。

ですが、ともあれここから本番です。いよいよ勝負開始です!


バカラというゲーム

僕らが着席したタイミングで、バカラはシューターの途中でゲームが中断していました。今から始まるゲームは、おおよそ半分ぐらい消化したところからの続きになります。
ご新規の僕に、ディーラーは優しい口調で「よかったら賭けてください。ゆっくりやりますね」と声をかけてくれました。

まず僕は、H氏が動くのを待っていました。
なぜなら、僕と彼は逆目に張ってオポジットベットしないといけないと思い込んでいたからです。

しかし、H氏は動きません。動かないばかりか、僕に
「好きな方にとりあえずミニマムベット(5000円)で賭けてみてください」
とニコニコしながら言うのです。

僕はワケが分かりませんでしたが、とにかく「勝たせる」と言ったH氏の言葉を信じ、罫線を眺め、とりあえず自分の思うバンカー側にベットしました。

「ノーモアベット」

というディーラーの声と共に、ベットは締め切られました。結局、H氏は何も賭けてません。

何の変哲もなく、ただ普通にゲームが進んでいきます。
ベットオーナー(一番たくさん賭けてる人)にカードが渡され、その人はカードを縦から横から目一杯絞っていました。その時もH氏はただ笑ってそれを眺めているだけです。

結果、バンカーは勝ちました。
僕にはバンカーコミッション5%を引かれた9750円分のチップが返されます。
次はどうすればいいのか?どちらにいくら賭ければいいのか、全く分かりません。そして相変わらずH氏からは何の指示もありません。

小声で「どうしたらいいの?」と聞きましたが、「どっちでも好きな方に賭けてください。僕も適当に賭けます」と相変わらずのニコニコ顔です。
もうニコニコではなくニヤニヤしてるだけに思えてきました。

最初の勝負は勝ちましたが、次からは勝ったり負けたりを繰り返します。H氏も同じで、勝ったり負けたり、ルックしたり、ただ淡々とゲームが進んでいくだけで特に何もなく、このままでは普通にバカラやってるのと同じです。

カットカード(プラスチックで出来たトランプ大のカード。これが出たらこのゲームで終了となり、次のカードシャッフルが始まる)が出てきて、シューターはラスト勝負になり、そして何事もなく普通に終わりました。
結果、僕は1万円ほど勝っていましたが、H氏は2万円ほど減らしています。

(一体どこが必勝法なんだ?普通にバカラやってるだけやん…。ていうか、そもそもコイツ負けとるやん💧)

この時点ではH氏を疑う気持ちしかなく、やはり自称プロとやらの底の浅さを見て、僕は心の中で笑っていました。

次のシューターに入る前に、全てのカードは回収され、新しいカードが用意されてきます。それを目の前で全てあらため、そのまま目の前でディーラーがシャッフルします。
僕ら客側にしてみれば、いわゆる休憩時間というやつでしょうか。僕はただ、カードをシャッフルするディーラーの見事な手捌きを呆然と眺めていました。

そして事件はこのシューターで起こります。

H氏がプロと名乗り、絶対に負けないと豪語し、今日は勝たせてやると言い切った自信。そして、その自信を裏付ける確かな技術。
オポジットベットでサビ(サービス)を抜くなんて、誰でも思い付くようなものではありません。
彼は紛れもなく「プロ」であり、これから起こるその魔法の前に、僕は言葉を失い息を飲み込むことしかできませんでした。


魔法のような現象

手際のよいディーラーがカードシャッフルを終え、カードはひとつの柱状にまとめられました。

「どなたかカットお願いします」

と言って、ディーラーがカットカードをヒラヒラさせながら目の前の8人を見渡します。僕はディーラーから目を逸らすように下を向いてました。
カットは、今後の罫線の行く末を決める重要な作業です。自分がカットしたせいで、みんなが負けてしまうようなグダグダな罫線になったら、少なからず責任を感じてしまいますからね。

皆も同じ気持ちだったのか、誰も立候補する人はいません。ところが、隣に座るH氏は我先にといった感じで手を挙げていました。

ディーラーからH氏にカットカードが手渡されると、彼はテーブルのお客さん達にこう言いました。
「良い罫線が出るようにカットしますね」
彼は慎重に慎重に、後ろからワンデック(カード1組分)ぐらいの場所にカットカードを差し込みました。そこで二分割されたカードの後ろ前を逆にして、シューターBOXにカードをセット。さあ、ここからいよいよゲームが始まります。

さて。新しいシューターになり、新しくゲームがスタートしたにも関わらず、相変わらず自称プロからは何の指示も飛んできません。
ただ適当に賭ける僕と同じように、適当に勝ったり負けたりを繰り返しています。
先ほどのシューターで1万円ほど浮いていた僕ですが、今回は読みがまるで当たらず連戦連敗していました。手持ちのチップもどんどん減っていき、一時12万円あったチップが7万円にまで打ち減らされました。

しかしそこから、たまたまバンカーのツラ(連勝)がやってきて、それに上手く乗れた僕は、なんとか5連勝し10万円チャラのラインにやっと戻したぐらいです。
その時点でバンカーは11目伸びており、テーブルでは客がひとつになってオールバンカーのお祭り騒ぎ。プレイヤーカードをオープンするディーラーに「死ね!」とか「やめとけ!」とか言いながらのてんやわんやになってました。

その時です。

先程までとはまるで違う、かなり険しい表情になったH氏が、初めて僕に、そしてとても小さな声でこう呟きました。

「次、プレイヤーです…」

えっ?となりました。
だって、罫線はまだバンカーツラのドラゴン状態で、テーブルが一丸となってオールバンカーで盛り上がっている。
ここでプレイヤーに賭けるなんて…

しかし、そんなことお構いなしに、H氏はプレイヤー側に手持ちチップの全てをオールインしました。そして、時が止まっていた僕に「(プレイヤーに)賭けないんですか?」と聞いてきます。
正直、ここでプレイヤーに賭けるのはホントに嫌で、でもH氏はオールインしてるし、どうしたらいいんだ?こいつ大丈夫か?と軽いパニック。
H氏は僕にさらに追い討ちをかけるように「勝ちたい分だけ賭けてくださいね」と小声で、かつ相変わらずのニヤケ顔で言ってきます。

かなり悩みましたが、仕方なく、僕は手持ちの10万円から5万円だけプレイヤー側にベットしました。これすら賭けたくない気持ちでしたが、彼を信じてこれでも自分の許す最大限賭けたつもりです。
しかし、それを見て彼はこう言いました。
「えっ、5万だけでいいんですか?じゃあ僕、残り空いてる分(このテーブルはプレイヤーバンカー共に片側合計20万円まで)に賭けてもいいですか?」と。
「いいよ」と僕が言うと、彼は今手持ちのチップをオールインしてる状態なので、さらに財布から5万円を出してそれをチップに両替しようとしたのです。

これを見てさすがに僕も「これはただ事じゃない!」と感じました。

僕はH氏に、やはり自分の手持ち10万円をオールインさせてほしいとお願いしました。なんのことやら分かりませんが、とにかく雰囲気に飲み込まれた感じでしょうか…
いいですよ、と言いながら、H氏は財布から取り出した1万円札5枚をまた財布に戻しました。

そして運命のゲームが始まります。

さっきまでテーブルはオールバンカーのノリだったのに、ここへきて反目に賭けた者が出てきたため、空気は少し重たくなっていました。
それを尻目に見ながら、「ノーモアベット」の声と共に、ディーラーがシューターBOXから1枚ずつカードを取り出してきます。
「プレイヤーカード、バンカーカード、プレイヤーカード、バンカーカード」と言いながら、4枚のカードがテーブルに並びました。
「フェイスカードオープン」の声で、プレイヤーとバンカーの各1枚ずつがオープンされます。
プレイヤーフェイスカード(1枚目)は『2』、バンカーフェイスカードは『6』でした。
そして、それぞれのベットオーナーに1枚ずつカードが渡されます。バカラ名物、絞りの時間です。
普通はプレイヤーからカードを開き、次にバンカーが開くという順番なのですが、この店は時間短縮のためなのか、同時にカードを絞ります。

H氏はカードに触りもしてませんでしたが、バンカー側のおじさんはすごく力が入ってて、カードを斜めから少しずつめくっていきます。そして、フェイスカード6から、自分のカードに足が無い(1.2.3のどれか)ことを告げました。
これは強い!この時点でバンカーは7.8.9のいずれかが確定します。
せめて1。
1であってくれと僕は願いましたw

ですがその願いも虚しく、バンカー側のおじさんは「よっしゃ、縦(2か3)きたぁ!」と言いました。

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これでバンカーはナチュラル8or9が確定です。
ここでH氏、目の前に伏せられたカードをテーブルを滑らすように指1本でスッとディーラーに返し、
「プレイヤーはオープンしてください」
と言いました。
ランドバカラでありがちなのですが、例えば相手が9だった時とかに、わざわざ絞るのもバカバカしいって時によくこれをやります。どうせカードは絞っても絞らなくても変わりませんので、面倒な時はオープンで、はい次!なんです。

えっ、でもこれはつまり、どういうこと??

カードを返されたディーラーは、
「プレイヤーカード、オープンします」と言ってサラッとカードを開きました。
出てきたのはダイヤの『7』でした。
プレイヤーのフェイスカードは、あっ、『2』!?
「プレイヤーナチュラルナイン」
と飄々と結果を告げるディーラー。

この瞬間、さっきまで勝ちを確信していたバンカーおじさんに勝ちの目は無くなりました。ですが、まだタイになる可能性は残っています。
2を引けば負け、3を引けばタイ。2分の1です。50%です。
そのはずなんです。そのはずなんですが、

さすがの僕にもこの結果は読めましたね…

ため息をフゥと吐いたおじさんから出てきたカードは『2』

つまりプレイヤー『9』、バンカー『8』でプレイヤーの勝利。僕らはオールインベットに勝利したのです。


プロの技【シーカーズベット】

オールインが成功した我々二人の前には、それと同額のチップが山のように積まれました。
わずか1ゲームで、約20万円の勝利です。

その勝利で得たチップで、その後、またもやミニマムベットで適当に賭け続け、勝った負けたを繰り返し、そしてそのシューターは終わりを迎えました。

ここでH氏が立ち上がり、
「じゃあ、帰りましょうか」と僕に声をかけます。
それを聞き、まだ何が起きたのか理解してない僕でしたが、全てのチップを抱え席を立ちました。

僕の行っていたバカラ店は全て、パチンコ屋とは違い店内で堂々と換金されます。
1万円チップ20枚と1000円チップ数枚をカウンターの黒服に手渡し、その場で現金と交換してくれました。ちょっと恐れていた、恐いおじさんが出てきてどーのこーのとかいう展開も全くありません。
重い二重扉のロックが開かれ、僕らはそのまま何事もなく退店することができました。
人生初バカラ、10万円以上のプラスです。

店を出た後、近くの居酒屋で飲もうということになり、そのへんの適当な居酒屋に入り、僕は席につくなり一番気になっていたことをすぐに聞きました。
「あれ、勝つって分かってたの?」
ストレートな質問に対し、H氏もストレートに返しました。
「はい。こっちがナイン(9)になるのは分かってました」
これを聞いて余計に分からなくなります。
「え?なんで分かったの?」
と聞くと、
「嘘です。勘ですよw」
と、はぐらかされてしまいます。教えてくれません。

ですが、ハッキリと言えることは、彼は勝つべくして勝ったということです。
バカラで『9』は最強の手ですから、その9が出るタイミングで大金(オールイン)を賭け、そして勝った。こういうことになります。
最初はカードに何か目印のようなものを付けているのでは、とも考えましたが、よくよく考えてみると、カードはシューターが終わる度に全て新品と入れ替えになります。なので物理的にこれはできません。
なにより理解に苦しんだことは、そもそも9のカードが出てくるタイミングを当てたのではなく、2から7を引いて完成する『メイク9』を当てたことです。

さてはカードすり替え?いや、それも無理。
バカラ店のテーブルの上には監視カメラが設置されていて、終始カードの動きを誰かがモニターでチェックしています。
すり替えなんてしたら、それこそ恐いおっちゃんが出てきて、顔の形が変わるぐらいボッコボコにされるでしょう😥
それに、あの時H氏は指1本のみしかカードに触れておらず、しかもそのカードはディーラーにオープンさせてます。

つまりこの現象は、カードのすり替えではなく、目印を付けるわけでもなく、2枚のカードが出てくるタイミングを完璧に知り、そして9を作り、勝った。こういうことになります。
皆さんはこんなことできますか?
多分、Mr.マリックぐらいにしか出来ませんよね?

僕らはこの技の名を「シーカーズベット(通称:シーカー)」と呼んでいました。そして、僕がこのシーカーズベットの正体を知るのはこのあと数ヵ月後になります。
ですが、本当に申し訳ありませんが、このカラクリを教えることはできません。(期待していた方すいません)
バカラにはたくさんの「攻略法」と呼ばれるものが存在しており、カウンティングもその攻略法のひとつだと言えます。
ついでに言っておくと、よく巷に出回っている「ベットコントロール」や「罫線読み」は攻略法ではありません。前者は負けないための工夫ではありますがバカラのハウスエッジを超えるものではないですし、後者に至ってはただのオカルトです。

それに対し、シーカーは紛れもなく「攻略法」です。
イカサマやカードのすり替え等の手品じみたことは何一つすることなく、与えられた条件で、あるゲームのある瞬間にだけ、プレイヤーとバンカーに配られるカードが分かるのです。
しかも、僕は日本中あちこちのバカラ屋を回ったことがありますが、一度もこの技を使ってる人を見掛けたことがありません。
おそらく、日本で僕らの他にこの技を知ってる人はいないと思います。(いたとしても数名)
希少性、確実性、破壊力、その全てを兼ね備えているとんでもない技がこのシーカーです。

この技を簡単に広めてしまうと、バカラ屋荒らしのような人がたくさん出てきて、収集のつかない事態になるかもしれません。なので、そのへんの事情をご理解いただければ幸いです。
仮に今後、何かの拍子に公開することがあったとしても、期間限定、人数超限定で、しかも一般人の好奇心程度では買えないような価格設定にすることでしょう。


話を戻します。
つまり僕らは、このシーカーズベットを使って毎日バカラで勝っていました。
勝てるゲームだけMAXベットし、それ以外のゲームはミニマムベットで適当に賭けて流す。どうせバカラは2分の1ですし、勝ったり負けたりしながら大体チョイ勝ちかチョイ負けになります。そして、MAXベットで得た勝利金をそっくりそのまま持ち帰るというわけです。2シューターもやればチップのタワーが3つは立ちます。

私ことBERSERKは、今でこそオンカジを楽しんでプレイしているだけのただの一般人ですが、もともとはシーカーズベットを使い各地のバカラ屋を荒らすプロでした。
かなりのちにサラリーマン生活をするに当たり、就職活動の履歴書にこんな経歴は書けませんので、プロ時代より前の職歴は後ろに伸ばし、その後の職は前倒しに書くようにして空白の期間を埋めてますw
この時代に僕は、若者には大きすぎるお金を得ました。ですがその反面、人生を狂わすほどの大きな代償を支払うことになります。
それに関しては、またお話しする機会があればということで。


あとがき

今回は、僕がプロバカラ師になった経緯を中心に、どのようなことをして勝っていたかを話しました。
そしてここまでを一区切りとし、この記事を終えたいと思います。

まだまだ話したいことがたくさんありますし、皆さんの知らない世界の話も赤裸々に書いていきたいです。
以下は、予定している「書きたいこと」になります。


【プロバカラ師時代の月間収支について】
→正直、シーカーを使えばいくらでも勝てました。早い話、自分が勝ちたいだけベットすればいいだけですので、いわば僕らが勝ち額をコントロールしています。
ですが、僕らは月間そんなに勝ってません。
その理由を説明したいと思います。


【なぜプロバカラ師をやめたのか?】
→そんなに勝てるならずっとやってればいいのに、なぜ僕はそれを辞めて普通の生活をするようになったのでしょう?
それを話したいと思います。

【実際にいた他のプロ達】
→僕らはシーカーというオリジナルの技を持ったプロ集団でした。毎日バカラ屋に出入りしてると、色んな手法で勝っているプロたちに出会います。
そういった、僕ら以外のプロの手法について語ります。

【警察に捕まらないの?】
→そんなに毎日やってれば、さすがに警察のお世話になることもあるんじゃないか、と思いませんか?
そのへんを話したいと思います。

【交遊関係や自分の背景】
→若くして財をもつと、本当にろくなことになりません。
僕はもともとお調子者な性格をしてましたので、廻りには僕のことを良く思わない人達もたくさんいました。
そのへんの人達の話や、裏カジノ周辺には考えられないような商売をする人もいます。そんな裏話を中心に。

【僕が引退した後のメンバーは?】
僕らは当時、全部で6人のグループでした。
僕が引退するきっかけとなった話と、今現在その時のメンバーはどうしているのかを話したいです。
かなり過激な話になると思います。

このへんを語っていければ、と思っています。

今回はnoteに書きましたが、ひょっとしたら次は違うものに書くかもしれません。
じつは、2020年から新しくカジノブログを立ち上げようと思っており、現在すでにサイト作成中です。
ブログの内容としては、上記のような僕の体験記の他に、Twitterでは語れなかったオンカジで使える手法や勝ち方のコツ、ボーナス現金化のコツ、メンタル管理や資金管理の重要さ、その他皆さんのオンカジライフに役に立つ情報を定期的にアップしていければと思っています。

初心者の方でも勝てるように、元プロが分かりやすく説明をしていく、というコンセプトで考えています。
サイトオープンの際は、ぜひ遊びに来てください♪


それでは、このへんで!

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