【競馬】馬場が明暗分けたスプリンターズS【振り返り】
秋のG1初戦だというのに予想を出さなかった。というのも、短距離はどうも苦手なところがある。ゲートで決まるところもあるし、馬の力関係や駆引きというより、展開の利が大きいと思う。まぁ、個人的なやつね。
想定より降らなかった雨
もう少し重くなると踏んでいたが、結局はほぼ降ることなく軽い状態がキープされてしまった。これにより、芝レースは前残りが強かった。スプリンターズSも前残りが懸念されるなか、ハナが超ハイペースで飛ばした。
ここに貼り付く形になっていれば、前は総崩れだったんだろうけど、番手以下はやや離れてしまった。先頭の超ハイペースラップに比べ、番手以下はハイペース程度だったんだよね。これが大きかった。ギリギリ差しきれない絶妙な展開となってしまったね。
ナムラクレアからすると、ペースと馬場の合わせ業で、また少し展開が向ききらなかった。トウシンマカオもしかり。今回のような結果を見ると、改めてG1を取ることが難しく、力関係だけで無し得るものではないんだなと感じる。今回は特にね。
ノリさんが作ったレース
今回のスプリンターズSは、これに尽きると思う。他所ペースが早くても前が残る馬場。そこで香港の逃げ自慢の自由にさせては、日本の馬の面子がたたない。ある意味、ビクターザウィナーを潰すための策だったように思う。ピューロマジックとしてもハナを取らないと勝ち目が無いとの読みだっただろうし、必然と言えば必然だったのか。
ただ、さすがはモレイラ。引くところはあっさり引いたね。これがまたルガルに利を与えたところだと思う。ビクターザウィナーが下がることで、番手以下もハナから少し離れてしまった。前残りの馬場も相まって、ここの離れ方が絶妙。その分最後に残ることに繋がったと分析している。
後ろはそもそも…
日曜日は芝が前に味方をする展開ばかりで、そもそも後ろの馬にはチャンスが無かった。ペースが流れ、普通なら差し展開となるスプリンターズSでも辛うじて残ってしまうほど、馬場の影響は大きかったと思う。差し込んできた馬たちは力負けではなく、本当に運がなかったというだけだと思う。むしろ、望んでいたほど重くならなかった馬場で、さらには大外から急襲してきたナムラクレアは一番強い競馬が出来ていたと思う。
馬場と展開利>力関係
何度も書いているが、今回はまさにこれに尽きる。春の中山もそうだったが、芝のコンディション維持が進みすぎているのかもね。半端なことじゃへたらない。阪神改修による各コースの長期利用をカバーするためにっていう部分もあるだろうし、本当にそういった、レース以外の部分に根差すような所もルガルに味方をした。
勝ったルガルは強いの弱いの?
番手以下からだったとはいえ、あれだけのハイペースを残しきるには力がいる。当然だと思うけど、ルガルは強かった。しかも、今回は怪我明け初戦。陣営の努力も半端じゃなかっただろう。今回の勝利で、馬も得るものがあっただろうし、1200のスプリントなら怖い存在となった。ナムラクレアやトウシンマカオ、人気を裏切る形となったサトノレーヴも、悲観する内容では無かったと思う。
舞台が変われば…
ただ、高松宮記念となった時には要注意としたい。理由は高松宮記念の時にも書くだろうけど、中京1200は距離以上のタフさが求められる。加えて、春先は雨が多く、純粋なスプリント力とは違う適性が求められるからだ。春のスプリントは実質1400。そこに向けて動くのか、海外へ動くのか。これからの陣営の舵取りに注目だ。
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