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[ep.4]自分に「また会いましょう」をタグ付けしてみる

【メインテーマ】
100km歩こうよ大会 in 摩周・屈斜路 2019の実行委員がリアルに100kmを歩くことを決意し、実行したらどうなるのか?

●Loop termination of 川湯、硫黄山、つつじ

私とあいぼん氏は、引き続き「つつじヶ原自然探勝路」を歩いています。未舗装路区間が終わり、舗装路に切り替わりました。スタートから1時間程度しか経っていないのに目まぐるしく自然の景色が変わっていくのは、淡い夢の中を漂っているかのような変な感覚を受けます。

舗装路とは言っても、少し進むだけで土瀝青(アスファルト)の両脇に苔を携えた路面になります。前方は少し開けたような雰囲気も感じられます。

1時間強で、道道52号に戻ってきました。川湯温泉の中心街です。

スタート前に集合写真を撮った温度計は、19.7℃を表示していました。スタート直前は18.4℃でしたので、+1.3℃の気温上昇ですね。

●川湯温泉街を出る時点でのペース配分を振り返る

ここから第1CPまでの距離は、Googleマップの計算では約7.6km程度ということでした。

私は逐一、現在地を基準として「次のCPまたは目標地点まで何kmくらいあるのか、または通過点から現在地まで何km歩いたのか」を、手持ちのスマートフォンを用いてチェックしていました。理由は、歩いているペースが時速何km程度なのかを把握したかったのです。

次のCPまで7.6km、スタートから第1CP「砂湯」までが15.0kmなので、7.4kmを歩いたことがわかりました。7:00に出発して8:10くらいでここまで着いたので、計算上では「距離7.4km ÷ 時間 1.17h(70分) ≒ 時速 約6.3km/h」で歩けていることがわかります。決して悪いペースではありません。少し余裕も出てくるのではないかと期待すら覚えました。

●「また会いましょう」という言葉を通じて「リタイアする決断の意味」を咀嚼

川湯温泉街が終わる辺りで、「また会いましょう 阿寒摩周国立公園 川湯温泉」という看板が出てきます。

何の気もなく撮った写真ですが、この時に看板の言葉で身が引き締まる思いがしたのも事実です。実行委員としてこの先のコースを歩き続けて視察し、必ず完歩して川湯温泉に戻る使命があります。

個人理由のリタイアは全く想像していませんでしたが、タイムアップの回避だけは依然として懸念事項の一つでした。そのためにも「どこから/どこまで/どのくらいの距離を/どのくらいの時間で」歩いたのかといった情報は欠かすことが出来ないのです。

私個人の意見としては、体力面、精神面、時間面の途中棄権については、決して悪いことではなく、むしろ英断・勇退という、滅多に無い経験が出来るので、それも一つのゴールの形と思っています。例えば、「途中で怪我をしてしまって歩けば歩くほど悪化し、後遺症が残ってしまった」というような取り組み方があってはなりません。

ただし、本大会への参加に対しての甘えや妥協があってはならないという前提です。出来得る限りのあらゆる方法や考え方、そして情熱を以ってしても解決できない時に下す決断こそ、「最高のリタイアのあり方」だと思うのです。

リタイアのことや時間制限の考え方などは、今後も引き続き掘り下げて考えて行きたいと思ってます。

●屈斜路湖畔を望みながら、まもなく砂湯へ

この辺りから、数名の方に追い抜かれます。砂湯まで7kmという青看板も出てきます。

私とあいぼんさんは、先を越された徒歩参加者の方との間にある程度距離が離れた時を見計らって、少し小走りをして追いついていたりしていました。お互いに「たまに小走りすると、気分転換になっていいですね!」と、それを何度か繰り返していました。

●私の未体験エリア「仁伏温泉」から、屈斜路湖畔へ

砂湯に行く途中には、仁伏(にぶし)温泉という温泉地があります。私は一度も訪れたことがない場所で、機会があれば立ち寄ってみたいものです。日帰り温泉もできるようです。

緩やかな勾配と、ゆったりとした左カーブを歩いていきます。

程なくして、屈斜路湖の湖畔も見えます。水が澄んでいて、微風で水面が少しだけ揺れています。

写真左上「最高速度40km/h」の看板が出てきたら、第1CP砂湯まではもう少しです。

北海道あるあるなのか全国的なものなのかどうかわかりませんが、速度規制標識がなくスイスイと車やバイクを走らせているのに、いきなり最高速度が40km/hに変わるようなところは本当に要注意です。高確率で警察が速度超過検挙を実施しています。安全運転は大事ですね。

さあ、いよいよ砂湯の看板も見えてきました。たくさんの観光客の話し声も聞こえてきます。

まだタイムチェッカーの姿は見えません。砂湯に到着した時の様子は、まだ次回に報告いたします。

[ep.5]砂湯を後にして羆出没を知り、未舗装路に進入する につづく