はじめてアンソロ作った話


つくった!


人生初アンソロ主催ワーイ! ひとまず無事にかたちになったことがめでたい! OW知らないフォロワーもゲンマシ知らないフォロワーも、とりあえず私がよろこんでるなあって思って貰えたらうれしいです。


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3年前からゲンマシアンソロの話してる……


OWの発売が2016年5月なので、ゲーム稼働してからもうすぐ4年経つのかな?(2020年4月現在)

3年間やりたいな〜やりたいな〜と温め続けていたアンソロ企画、ようやく今年実現できました。
正直いえば、そのうち誰かが主催やるかな? と思っていたふしはあります。

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まさか2年後に自分が主催やってるとは思っていない私のすがた。


海外では人気がある作品だしCPなので、海外でアンソロ作られていた形跡があるのですが、聞くところによるとページ数でいえば今回のアンソロが一番分厚かったようで、うれしいです。厚ければいいというものでもないですが(でも厚いとうれしいな)


わざわざnoteにまとめなくてもよくない!?って思うんですが、コロナでイベントがなくなってしまったので、こだわりとかコンセプトとかを聞いてくれるひとが目の前にいないんです。ので、書きます。

書くからにはそれなりに有益な情報もあった方がいいと思うので、印刷所のこととかも書いてみます。



アンソロ主催するにあたって


そもそも私の同人歴がOWからなので、3年くらいしかないんですよね。歴戦の猛者たちから見たら、ぺーぺーもぺーぺー。とにかく経験不足です

ひと集めをする前に『“アンソロ 主催”』とかでめちゃくちゃ検索しました。

ヒットするのはだいたい怖い話……アンソロがきっかけで友情破壊したとか、グダって話が流れたとか、とにかく闇の部分が多くてはじまる前からビビりまくってました。


検索しまくった先人のアドバイスをまとめると

公募はするな
締切は守られないものと思え
連絡は密に取れ

といった感じだったので、そこらへんは最優先にしよう! という意気込みだけはしました(ちゃんとできていたかは謎)。


加えて私が字書きということもあり、漫画原稿に関しては門外漢なので、漫画/イラストは原稿作成の経験がある方に声をかけることにしました。




とにかく何もかもわからん!


 何人集めればいいのか、ページ数はどれくらいあれば足りるのか、テーマは決めなくちゃいけないのか、どういう内容までは許容していいのか、原稿の形式は、相場は……と、とにかく何もわからないし、検索しても小規模ジャンルだと参考になるデータがないんですよね。

個人的に気になったのは印刷費はどれくらいかかるのかどれくらい需要があるのかって部分ですが、そこは答えが簡単にわかるところではないので、ひとまずやってみるしかないって感じでした



ひとあつめ


公募はするな。
という先人の意思をうけついで、相互フォロワーさんのなかから声をかけることにしました。

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その際「ちゃんとしてる人」を装うために、こんな感じにこざかしくアンケートを作ってました。

私は本当にちゃんとしてない人間なので(すごくテキトー)ちゃんとしてるフリでもしなきゃ信用して貰えないのではないか、という不安があったのですが、そもそも相互フォロワーは私がちゃんとしてないことをみんな知っているのでは?という事にはアンケートを取ったあとに気づきました。


希望ページ数のアンケートはのちのちとても役に立ったので、アンケート自体は無駄にはなりませんでした。とても有用。グレイト。


お声かけた方の8割から良いお返事をいただけたので、そのまま原稿をお願いすることに。

最終的に11人でのアンソロ制作になったのですが、これがアンソロとして多いのか少ないのかはいまだによくわかってません。

でもジャンル規模で見たら多いんじゃないかな!?とは思います。(※個人の体感です。効果には個人差があります)



テーマについて


アンソロなんて自由にやればいいんだ。
ということはわかっているのですが、はじめてのことだととにかく自信がなくて、基礎をなぞりたくなってしまうんですよね。

CPアンソロなら別にテーマがなくてもいいかな、と思ったのですがなにかけばいいかわからないってこともありえそうだったので、緩めなテーマを設定することにしました。


今回設定したテーマは『春』


ざっくりながらも、コンセプトとしては申し分ないかな!? ということで決まり。
春にしたのは単純に、春に頒布する本だったからです。

イベントが春だったおかげで明るめな、アンソロ向きなテーマになりましたが、これが冬だったらどうするつもりだったんですかね。春でよかった



ここは良い点なのか悪い点なのかわかりかねる部分ですが、基本的に参加者さんにはテーマ内で自由に原稿をかいていただくことにしていたので、装丁とか本全体の雰囲気とかは原稿が上がってくるまで主催の私でも想像できなかったです。

こういうの、主催がある程度コントロールしておくべきなんでしょうかね?

私はその人がかきたいものが、一番良いものだと思っているので、もはや「かきたいならテーマに沿ってなくてもいいなあ〜」くらいの気持ちでいたのですが、それがかえって参加者さんに迷いを生んでしまったというか
これでいいんですか!?みたいな確認がちょこちょこありました。

もちろん、なんでもいいと言うわけではないので、その都度めちゃくちゃ考えて自分なりにお返ししたのですが、その対応があっていたのかどうかは未だにわかりません。どうするのが一番いいんでしょうね。ここは課題。



とりあえず、印刷はオフセット印刷がいいと言うことだけは考えていたので、印刷所を探す作業へ

せっかく本を作るなら、憧れのノベルティも作りたいなあ〜なんて、夢は膨らむばかり。
この段階ではまさかグッズを作りまくることになるとは思っていないのであった。




印刷所のはなし


本題です。
ためしに部数アンケートをとりました。

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めっちゃ投票してくれるやん……


とまあ、このような結果だったので当初の予定より50部くらい増やす必要が出てきました。

アンケートを鵜呑みにするつもりはないのですがケチるくらいならそもそもアンソロをつくるなという気持ちもあったので、この時点で予算のこととかは考えないことにしました。

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ちなみに当初の予算は4万円でした。そんな予算で大丈夫か?


私のお財布事情に合わせて早割を余儀なくされたので、表紙や口絵、グッズを担当してくださった方の締め切りがめっちゃ短くなりました。本当にすみません。


そもそもアンソロやりたいな! やろ! から実際本を出すまでに5ヶ月しか猶予がなかったので、すべてが急ぎ足だったように思えます。

他のアンソロ企画見てると告知1年前とかにしてるのもあるので、半年以内に全部が終わるのは早いほう……なのではないでしょうか。



予算を捨てた私は、とりあえずカバーと口絵を作ることにしました。予算は捨てているので、値段は覚えていません。すがすがしいですね。


とはいえ、底値を調べるのは趣味なので出来るだけ安いところにお願いしました。
だいたいのものは最安か、それに近い値段のところだと思います。



カバー/口絵

前提条件として、本文印刷をお願いする印刷所と提携している会社から選ぶ必要がありました。


今回、本文印刷は

株式会社BRO'S さん
https://www.bros-comic.co.jp

にお願いしたのでここと提携しているところのなかで、一番お財布に優しかったのが


関西美術印刷株式会社 さん
https://www.kanbi.co.jp/comic/

でした。

ブロスさんは少部数+ページ数(多)の本を印刷するなら、最安値じゃないかなあと思います。
ページ数が少ないなら他にも選択肢があると思いますが、文庫や再録本を作るならここは候補から外れない気はします。安い。

カラー口絵を絶対入れたいという強い意志があったので、オフセ口絵をオンデマ本文に挟み込んでくれる印刷所、ということで即決。

欲を言えば口絵の前に遊び紙も入れたかったのですが、仕様の都合で叶わず。そこは無念です。お願いしたら行けたのかな……



ノベルティ

ノベルティにつよい憧れがありました。(やりたい)

本来は大ジャンルで3桁、4桁印刷できるようなところが、価格崩壊を防ぐためにつくるオマケって感覚だと思うので、マイナージャンル小ロットだとなかなかつくるのが難しい部分ではあるのですが、予算を捨てているので問題ありませんでした。


変わった印刷したい、という気持ちがあったのでしおりとかポストカードの紙製品でいろいろ加工することにしました。

いただいたイラスト案をみながら、この作風ならこうかな? みたいに自由に考えさせていただけて、この作業はめちゃめちゃたのしかったです。


一生加工だけ考えていたい!


印刷所を分けようかな、と思っていたのですが全体的に値段がお安い、

プリンパ
https://www.prinpa.net

ここに全部お願いしました。


ポストカード

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上:モダンクラフト200kg/モノクロ印刷
下:マシュマロ225kg/ネオンカラーピンク印刷

テーマが春なので、桜の花と木の幹っぽい色味でつくりました。


しおり

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大判ポストカードサイズに、切り取りのミシン線を3本入れてしおりにできるようにしました。

マットポスト220kg/カラー印刷/ゴールド印刷/ミシン線加工


しおりに関してはアンソロの中でいちばん手がかかってます。
本当はもっとサラッとつくるつもりだったのですが、上がってきたイラスト(右下の月のもの)がすごく好きで、このイラストを生かした加工がやりたくてかなり無茶しました!


こだわり、伝わってればうれしいのです。


月のイラストに箔押しをすることも考えたのですが、ゴールドインクで加工することにしました。箔押しよりは控えめですが、落ち着いた感じが線画とマッチして気に入ってます。

しおり って決まった規格とかはないらしいのですが、平均的に幅44mm〜大きくても55mm以内のものが多くて、本当はその規格で作りたいなあと思っていたのですが、
1枚に加えられるミシン線の上限が3本までだったので、幅58mmというクソでかしおりになりました。大は小を兼ねる。



カード

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ディープマットブラック220kg/ゴールドインク印刷

こちらはノベルティではなく、アクキーの台紙として作ったものですが、同じ印刷所で作りました。


同じゴールドインクでも、しおりで使ったマットポストだと表面にツヤがあるのでゴールドがキラッとするし、こっちのディープマットだとシックなゴールドになります。
こういう差を見て、ひとりで喜んでました。イベントなくなっちゃったので……さびしい。



アクリル製品

当初、アクキーもノベルティに含めるつもりでいましたが数を用意するのが難しかったため、グッズつきver用につくりました。

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ミニサイズで数種類のアクキーを作るなら圧倒的にお安いここ、

CORNERPRINTING
https://cornerprint.thebase.in/items/11383482にお願いしました。

A3サイズのアクリルに、デザイン自由で敷き詰め放題のやつです。



これとは別に、アンソロの参加者さん向けに作ったアクキーもあります。

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表紙のデザインをBIGサイズのアクキーに加工させていただきました! 13×10cm!おおきい!

MYDOO
https://mydoogoods.com/Home/sp

ちょうどお安くなるフェアをやっていたので、作らせていただきました!

いまみたら30%オフイベントやってるみたいですね! 30%もオフになったらそれはもうタダみたいなものですし、予算のことは忘れてみんな作ってください。

発色もはっきり目でキレイですし、お値段もお安いのでおすすめです。おっきいアクキーつくりたい場合は他と比較しても安いのでは。



サコッシュ


これに関しては本当に自己満足です。いや全部自己満足ですが! やりたかった。なんとなく、憧れがありました。本のオマケにカバンがついてるのって強い。強さへの憧れ。

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A5サイズサコッシュ/シルク印刷/2色

ノベルティ市場
https://xpress-novelty.com/smartphone/

シルク印刷なら版をそのままインク替えしてもらえるかな、と思い問い合わせたらできます!とのことだったので、2カラーつくりました。


トートやポーチも魅力的だったのですが、納期の都合でサコッシュに。あとまだこの頃は予算を捨てていなかったので、そこそこのお値段でできるところを……という考えがありました。

予算を捨てたあとではもっといろいろできた気もするのですが、仕上がりかわいくて満足です。犬の散歩行くときとかに使ってください(限定的)


この印刷所は同人印刷のサンライズさんの系列です。返信がめちゃくちゃはやくて仕事も早いし対応が良いので、ますます好きになりました。
サンライズオンデマンドさんをいつも使っているのですが、お値段の安さと締切の遅さはピカイチなので困ったときは頼りましょう。いつもいつもありがとうございます。



缶ミラー

ここからは、コロナの影響でイベントがなくなったことが確定した後の話になります。


イベント頒布ができないと大量の在庫を抱えることになるかもしれないし、ちょっとしんどいな〜という思いはあったのですが、なんかここらへんからますます予算のことがどうでもよくなったのでグッズを追加で作ることにしました。


かなり急ピッチで作ることにしたので、デザインを作っていただく時間がめっちゃ短くなってしまって、本当にご迷惑をおかけしました! 

イラストいただいたらわたしの方で自由に加工していいですよ! と言っていただけたので、いろいろ好き放題させていただいたのですが、かわいく仕上がって安心しました。



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春らしい色ってなると安易にピンクを選択しがちなのですが、ちょっと大人っぽくくすみ系の色にはしてみました。マット加工になってるので、ポップすぎない感じになったのかな? とは思います。

おたクラブ
https://otaclub.jp

みんなだいすきおたクラブさん。なに頼んでも良くしてくださるイメージ。




PVCパスケース


サコッシュに次いで憧れがあったんですよね。パスケース。

グッズを追加でつくろう!ってなったときに、最初に思いついたのがパスケースなのですが、小ロットでやってくれるところはあんまりないですね。あともうこの段階になってくると、納期がネックになります。

イベント2週間前にグッズ作ってるって本来ならちょっと遅くない!?ってなるところですが、仕方ないですね、イベントなくなったのでテンションがおかしくなっていたので……


人生、最初で最後のアンソロ主催かも……と思ったので、後悔しないことにしました。作った!


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NICO FACTORY
https://www.tri-pod.co.jp/mobile/

他のグッズが単色系が多かったので、ここであえてカラフルに作ってみました。


キャラグッズである以上、普段使いできるデザインを考えるのが難しかったのですが、スミ一色のデフォルメデザインでポイントを抑える感じにすれば、グッズ感は軽減されるかなあ?と思って配置してみました。

もともと送っていただいてるデザインがすばらしいので、どう調理してもかわいくなるので加工考えるのはめちゃくちゃ楽しかったです!


結局全部わたしが好きなグッズになった! ガハハ!






まとめ

イベント延期というハプニングはありましたが、原稿も順調、大きなミスもすることなく完成したので、めちゃくちゃ満足してます。

欲しいと思ってくださる人の手に渡ればいいなあ、と思ったのですが、通販でたくさんの方に手にとってもらえて、主催してよかった〜!とむちゃくちゃ幸せな気持ちでおります。


締切もみなさん守ってくださって、実は用心に用心を重ねて第三締切くらいまで設定していたのですが、そこまで食い込むことはなかったです。いちばん締切を守ってなかったのは私……



原稿制作期間3ヶ月、編集期間2週間くらいで考えていたのですが、編集に2週間いらなかったっぽいですね……もっと原稿期間にあててもらうべきだったかも。
まさか早割が始まる前に原稿揃ってるとは思ってなくて、ちょっと焦りました。
余裕があるのはいいことですが、余裕があるとアレコレ手を加え始めてしまうので、結果ギリギリになる……みたいなことありませんか!?



参加者さんが、べのさんのためなら……とたくさん協力してくださって、うわーっこの好意に報いたい、とめちゃめちゃ思いました。本当にうれしい。好きなものを作るのに、応援してもらえるのってすごいことですよね。

やりたいことを詰め込んだアンソロになったので、気になる方はぜひポチってみてください! (宣伝)




げんましはいいぞ。