日記(2022/06/21-22)

ジョン・フォード『人類の戦士』見る。ロナルド・コールマン主演。この人の髭をコールマン髭というらしい。ペスト映画。そしてめちゃくちゃ早い。冒頭写る馬車に乗ってる女の子は誰なんだろうか。主人公の母の昔の姿なのか。でも主人公の母なんて一切出てこない。ただ髪の長い男の子で、主人公の幼少期なんだろうか。それにしても早い。さっきまで男の子だった主人公が次の場面ではもう医者になって病院で働く女性をディナーに誘っている。次の場面ではもうプロポーズしている。これは何年か時間が経過したとかではなく、出会ったその日の晩に結婚するという場面。『駅馬車』のジョン・ウェインにしてもそうだが、男の結婚決断が早いのがジョン・フォードの映画なんだろうか。『駅馬車』は赤ちゃんを抱く女性を見ることで、『人類の戦士』は床掃除してる女性を見ることで結婚へと流れ込む。妻のヘレン・ヘイズがペストに感染する場面も死ぬ場面も光が美しい。バタッと床に倒れるとき、召使いたちが助けに来るでもなく少し離れたところからそれを見て「亡くなったわ…」というだけ、この距離感が冷たい。でも伝染病なので実際にそうなのだろう。

イヤホンの幽霊。イヤホンを洗濯機に入れてしまい駄目になった。買ってひと月くらいしか経っていないのに。壊れてほとんど使えなくなったと思っていると、何も操作してないのにBluetoothに繋がったときが一度だけあって、だからこれはイヤホンの幽霊だと思う。死ぬ前に挨拶に来た。「イヤホンの幽霊、へちょそう」と彼女が言って、ただでさえ瀕死のイヤホンにさらにダメージを負わせた。2人で次のイヤホンは何が良いかと話していて、横で死にかけているのにあんまりだと思った。悲しい。落ち込む。

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