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日記(2022/08/20)

四時半くらいまで起きてたから坂本慎太郎ライブのチケット争奪戦を寝過ごしそうなところで十時前に彼女が電話をくれて起きる。2人とも頑張ったがやっぱり今回もダメで取れず。PFFの青山真治特集の方は案外取れた。意外と眠くなくシャキッとしてユーロスペース。もう売ってないと思っていたカラックスのTシャツがあったので欲しいと言っていた彼女に報告し自分の分と2つ買う。
ギヨーム・ブラック特集。一本目『遭難者』『女っ気なし』併映。冒頭に自転車を投げる場面があることを知っていたのだが、何年か前に見た『勇者たちの休息』の峠の場面が印象に残っていて、もしかすると峠から投げ捨てるのかもしれないと期待し先走って興奮もしたが見てみると完全に郊外の田園風景のような平地で勝手ながら落胆した。『女っ気なし』は終盤のベッドでのやり取りがあまりにリアルで恥ずかしくなった。ヴァンサン・マケーニュに優しい人がいて良かった。次のやつまで間があるからタイ料理行ったり中村書店行ったり『仮往生伝試文』読んだりしているとあっという間に『みんなのヴァカンス』の時間に。
上映前舞台挨拶つき。ここでもまたモテない男が醜態をさらしていく。チャラい男を殴りにかかる場面は『女っ気なし』に続いてこの最新作でもやっぱりある。『女っ気なし』の場合は嫉妬がきっかけだったが今回は友人が嫉妬を代弁してその義憤でもって殴る。ヴァカンスとカラオケというところでいうと観光地でのカラオケ垂れ流し場面は山本英『小さな声で囁いて』を思い出した。「性愛とか恋愛じゃない無私の関係もある」と立派そうなことを言ったその次の場面で女性に期待を裏切られ即不機嫌になる『おおかみこどもの雨と雪』のTシャツを着た黒人青年がトボトボとテントに入っていく姿が何ともいえず悲しい。『女っ気なし』もそうだが結局はセックスして報われて終わり、というところがもはや潔いというか、セックスしてその先というのではなく、セックスまで至ったかどうかの決着がつけば映画が終わる、というところはギヨーム・ブラックの非モテ映画両作に共通している。舞台挨拶でエドゥアール役の俳優が16歳のときに鈴木清順の『けんかえれじい』を見たと言ったとき会場が微笑ましくなったのが何となく分かった。

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