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長女出産、緊急帝王切開

昨日の続きを書きます。
出産予定日を10日過ぎても陣痛が起きず、陣痛促進剤で出産する事になりました。
当時私は東京に住んでいましたが、里帰り出産ので奈良に戻り実家から一番近い大学病院に入院しました。
入院は午後からでした。
死産の病室よりはかなり質素でしたが、個室に入れてもらい落ち着く暇もなく処置が始まりました。
点滴が入り、しばらくするとあの下腹部を襲うドーンと鈍い痛みが始まりました。
「キター!」あの恐怖が蘇りながらも、今回は赤ちゃんは生きている!引っ張り出さなくても自分の力で産まれて来てくれる!大丈夫!と自分に言い聞かせていました。

大学病院ならでは、助産師研修の学生が私に付き添い、頑張って呼吸法を伝授してくれるのですが…なんせ人工陣痛の痛みの波は容赦無い!
きちんと呼吸法を守れない私に学生は色々言って来るのですが「無理だー!あなたも陣痛促進剤の点滴打ってみたらわかるよー!」と心の中で叫びながら、うんうんと頷いて返事していました。

2時間程陣痛促進剤を投与するものの、子宮口は開かずこの日は中断して終わりました。
夕飯を食べてシャワーを浴びて、ぐったり…
「明日は出てきてねー」とお腹に話しかけ、さっさと寝ました。

次の日は午前中からスタート。
「昨日はなかなか子宮口が開かなかったから点滴の量を増やしてみるね。」と看護師さんが平然と言いました。
終わった。昨日より痛いんだ…。
陣痛促進剤の量が増え、痛みの波の間隔も短く痛みも大きくなりました。
今日も基本は学生さんが私にべったり付き添っていて、ベテラン助産師さんは時々チェックに来る程度でした。
点滴が始まってから3〜4時間程経ち、長時間の痛みに耐えれなくなり、ふぁ〜っと意識が遠のいて行く感覚に襲われました。慌ててベテラン助産師が駆けつけ、続いて担当医もやって来ました。
子宮口は開き切ってないのに出血があり、その場で緊急帝王切開が決まりました。
ベッドに仰向けになりながら力の入らない手にペンを握らされ承諾書にサインし、あれよあれよと手術室へ運ばれました。
麻酔医が「今から背骨に麻酔を打ちますよ。痛いですからね。」と言いました。
麻酔医が「痛い」と太鼓判を押す注射でしたが、その時の私は全く痛みを感じませんでした。

胸の下辺りにカーテンが敷かれ、寒いので肩に毛布をかけて貰いました。
半身麻酔は下腹部をビヨンビヨン引っ張られる感覚だけがあり、お医者さん達が話す声も全部聞こえていました。

間も無く赤ちゃんの泣き声がして、看護師さんが「女の子ですよ〜」と、赤ちゃんを見せに枕元に来てくれましたが、余韻に浸る暇もなく赤ちゃんはさーっと連れて行かれ、そこから1時間程産後手術が行われました。
後から聞いたところ、掻爬手術を繰り返した私の子宮は傷だらけで、出来る限り傷を縫い合わせてくれたそうです。だから産後処置が異常に長かったんですね…。
家族控室で1人待つ母は私がなかなか出てこないので、心配で座っておれず、ずっと歩き回っていたそうです。

続く…。

写真は私の作品です。
羊毛フェルトで出来ています。

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