8月26日 モーサテメモ
【マーケット振り返り】
3指数とも上昇。ナスダック、S&P最高値更新。ドル円110円前後。
インフラ投資法案などの経済対策への期待から上昇。金融やエネルギー銘柄などの景気敏感セクターがならんだ。
・アフガン退避「撤退後も保証」
・ウエスタンデジタル(半導体大手)とキオクシアの合併交渉を開始
・耐久財受注がわずかに減少も予想を上回った。民間航空機などが半減するも、自動車は微増。
・ドイツの8月の企業の景況感指数は2か月連続で低下。供給制約やコロナ拡大への懸念がドイツ経済を圧迫している。
・アメリカ大規模支出計画
→9月27日までに1兆ドル規模のインフラ投資法案
→3.5兆ドルの予算決議案
2031年会計年度の債務残高への懸念が大きい。金利上昇圧力がストップする可能性もある。
◎ドイツの景況感指数について
景況感指数は気持ちを表す指標。
【為替見通し】110円
昨日は長期金利が上昇するリスクオフムードだった。
注目ポイントは米ドル以外の動向。ジャクソンホールに焦点を当てた動きにはなっていない。足元では対ドルパフォーマンスが上下を繰り返している。動いている2つの理由。1つ目は原油価格の下落。資源国の通貨安につながった。2つ目は世界的な成長低下懸念。オーストラリアのPMI低下などが通貨安につながったりした。他通貨に軸足を置く傾向が続く。
【株価の見通し】27600~27900予想
中国株上昇。比較的日本株も買われやすい傾向にあるだろう。
注目ポイントは需給環境の改善傾向。
上方修正が株主還元につながってきていることがわかる。
実際に今年の自社株買いは高い水準となっている。日銀のETF買いがないなかで、日本株の上昇を支えるのは自社株買いになる。
【ニュース】
・モデルナ製ワクチンに異物が混入していた。
・菅総理がワクチン接種証明書を活用することを表明。
・国連トップに日本人
・国産ワクチン 10月にも治験 少量接種で完了できる
・楽天ペイ 中小企業を中心に手数料1年無料 加盟店獲得競争
個人消費が悪化していく可能性あり。これが今後の経済対策発表につながればいい。日本株は現状とても悪い状況。
【プロの目】みずほ銀行 唐鎌大輔さん
日本回避ムードが強まる金融市場
出遅れる日本の経済成長。ヨーロッパですらコロナ前復帰シナリオが出ている。アメリカはすでに回復している。日本はまだまだ。
日本のコロナ前は増税や台風の影響で低い水準となっており、本来の水準はもう少し前に設定すべき。そう考えると本来のコロナ前水準に戻るのは22年くらいになるシナリオ。これでも楽観的なシナリオであり、保守的に考えると24年あたりになる可能性も高い。間をとって22年の10月くらいになるのではないだろうかと考えるのが妥当。
成長の出遅れが市場へ影響するのか?実際に株式市場では現状出遅れしている。為替でも圧倒的に負けている。
マーケットでは日本だけがコロナが終わらないという認識をされている。
◎アメリカ ワクチン接種義務加速
これにより未接種の3割が摂取することを表明している。一部の企業はすでに義務化している。EX:エネルギー企業大手 現場の密が強いため。
エネルギー供給面の安定化につながる。
【経済視点】
・銅と金
→指標が下がっている。銅は実業を反映して動く。経済の収縮を伴っていると考えるべき。
・50兆円
アメリカ企業の自社株買いの合計額。今年は業績の回復とともに株主還元を強めている。
【循環型経済 サーキュラーエコノミー】
◎循環型経済のルール形成 日本も積極的に 中山さん
循環型経済は業界再編にもつながっている。Veoliaの再編は特に注目されている。
循環型経済を通じて経済を回復していくべき。ヨーロッパはルール形成で主導権を握ってきた。循環型経済は経済安全保障にもつながる。
日本も循環型経済を(3R)という名目で実施してきた。ヨーロッパよりも先行してきたが国際基準にはできなかった。ヨーロッパに取られてしまった構図。循環型経済の市場規模はとても大きい。この辺にも注目すべき。
【事例紹介 カーボンニュートラル】
◎脱炭素に向けて 川崎重工の水素事業
水素のメインプレイヤーになろうとしている。水素戦略本部というものを設置し、全体的に水素を追加していく。大きな技術を継承しながらカーボンニュートラルへ。EX:水素エンジンの開発。
水素の問題点はコスト。作って使うの循環を作ることが大切。上流から下流まで自社で管理する。
褐炭という素材から水素を取り出す取り組み。
先に実現してしまえばルール形成に関与できる。この先行者メリットはとても大きい。