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【妄想】 UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2023 「JET CO.」 2023.03.04 【LIVE(in the)BRAIN】

本稿は、ハグルマルマ様(@haguruma_usg)主催の企画「LIVE(in the)BRAIN」の4日目の記事となります。
素敵な企画を立ち上げてくださったハグルマルマ様に、この場を借りて感謝申し上げます。
企画の概要、他の執筆者様の記事はこちらのトレイラーから。


まえがき


はじめまして、べるという者です。
普段はTwitterで、UNISON SQUARE GARDENの存在しないセットリストを妄想したり、実際のセットリストの文脈を勝手に拡大解釈してウハウハしているセットリストオタクでございます。

そう、この「LIVE(in the)BRAIN」という企画はまさに夢のような企画。
私が担当するのは幕間前、第1ブロックのトリ。
kaleidoツアーのシャンデリア・ワルツ、ftH8の何かが変わりそうなど、セットリストにおいて大きな意味を持つこのポジション。
この記事が「LIVE(in the)BRAIN」がより素敵な企画になるためのピースになれれば幸いです。


※追記
本稿、いつの間にか分量がとてつもないことになっております。
お時間があるときに少しづつでも読んでいただければ嬉しいです。



それでは本編!!!!



※この記事はフィクションです。
実際に発表された情報や出来事とは異なるものが含まれます。


ライブ開催背景


2023年1月某日。
年明けから一切の新情報が提供されず、渇ききっていたUNICITYをゲリラ豪雨が襲う。
9枚目のフルアルバム「Ninth peel」の発売決定とそれを記念したいくつかの施策が発表されたのである。

恵みの雨に歓喜する住民たち。
新曲「Numbness like a ginger」のMV、対談動画、YouTube生配信など、魅力的なコンテンツが並ぶなか、一際異彩を放っていたのが「TOUR 2023『JET CO.』の開催決定」である。
もう一度言う。「TOUR 2023『JET CO.』の開催決定」である。


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突然のJET CO.ピックアップに昂ったままの人、泣き出してしまう人。
界隈は大きな混乱に包まれた。
「TOUR 2023」、つまりRevival Tourでもなく、2023年のUNISON SQUARE GARDENによる2023年のセットリストのJET CO.ツアーが観れてしまうのである。

このオタクの妄想が顕在化したようなツアーは、2月から3月にかけてZeppをはじめとした全国のライブハウスで行われる。
同じような規模感で行われたMMMEやNormalと同様、とんでもないチケット倍率であったが、何とかチケットを勝ち取ることができた。



そして本日、ついにライブに行ってきた。


UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2023 「JET CO.」 2023.03.04.


SE.絵の具 (r-r ver.)

いつも通り、SEの絵の具でライブは幕を上げる。
最近の我々にとってはいつも通りの絵の具だが、JET CO.ツアー当時は再録する前の絵の具が流れていたんだなぁ。
などと考えていると3人が入場してくる。
定位置につき、楽器を構える3人。
今回は3人向き合ってのスタンバイではないのでセッションから始まるわけではないらしい。
次第に絵の具がフェードアウトしていく。


01.メッセンジャーフロム全世界
Normalツアーと同じようにドラムがカウントを取り始まったこの曲。
2023年最新版のユニゾンのJET CO.が幕を開けた。
やっぱりアルバムツアーの1曲目といえばアルバムの1曲目だよなぁ。
そして次の曲もやはり...?


02.コーヒーカップシンドローム
ノンストップで繋がるコーヒーカップ。
メッセンジャーとコーヒーカップはセットで聞いておきたいですよね。
ギタボによるアンドゥトロワも決まり曲は進行していく。
この曲はギターのフレーズが単調なだけに、本当にベースが映えていていいですよね。。
アウトロのゴリッゴリベースも堪能し、曲は嵐のように過ぎ去る。


直後、混沌としたSEが会場を包み込む。
いつの間にか鈴木の頭にはヘッドホンが装着されている。
タム回しを合図に次の曲のイントロへ。

03.カオスが極まる
来ました、前回ツアーの終盤でやった曲をセットリストの序盤に持ってくる田淵智也の十八番。
2010年の曲たちに最新シングル曲が見事に溶け込む。

大さじと小さじの間の気持ちいところをついていき、まわる世界の中で極まってしまったカオス。
陽が沈み悲劇が巡っても、慣れちゃえば超気持ちいい。


04.Catch up, latency
ハイハットの4カウントから始まったのはCatch up, latencyだ。
カオスが極まるで作られた雰囲気がこの曲で一挙に浄化される。
latencyがセトリの第1ブロックに置かれたことって今まで意外となかったんじゃないか?
全編バンドアンサンブルで初期曲感の強いこの曲がJET CO.に馴染まないはずがない。

しかし、「ロックバンドは、正しくない。」という帯を携えたこのシングル。
自身の暗黒時代と称すJET CO.当時のユニゾンからの進化が窺えるこの起用。
不確実で不明瞭、でもそれがたまらない。
そんな今日を”記念日”にしてしまおう。


原曲通りに曲を締めたところで「UNISON SQUARE GARDENです!」と自己紹介。
鳴り止まぬ拍手の中暗転。
非常に満足度の高い第1ブロックだった。



程なくして再びステージが照らされる。
「東京ようこそー、最後までよろしく!」
斎藤が短いMCを済ませ、田淵による「わーん、つー、わんつっすり」のカウントで第2ブロックが始まる。


05.チャイルドフッド・スーパーノヴァ
裏拍から入る特徴的なベースフレーズによって始まるこの曲。
前回の披露はオンラインのLIVE (in the) HOUSE 2でのアコースティック編成。
有観客ライブおよびバンド編成での披露はおよそ4年半ぶりとなる。
ベースソロ、ギターソロを経てのホイッスルタイム。
このホイッスルを吹き切ってすぐに歌に戻るの本当に器用だよなぁ。

そう、今日は”記念日”。
ここから「ちいさな僕の"大冒険"」がはじまるのだ。


「チャイフッフッスッパッパノヴァ」ジャーーン!と曲を締め、間髪入れずにドラムが繋ぐ。
聞き覚えのあるドラムのビート、その曲を思い出した人からクラップを始めている。これはあのセッションだ。
ベース、ギターと順にソロを繋ぎ、ボルテージが高まってきたところで…
「サンディ will be true~~~~」

06.Miss.サンディ
この曲もなかなかお久しぶりですね〜。
リバイバルを除くと5年半ぶりとからしい。ひえ〜。
相変わらずAメロでは斎藤のコッテコテの手癖が、サビでは田淵の行進ステップが炸裂。
今回初めて気がついたけど「ジグザグすぎて」ってフレーズがlatencyと共通してるんだね、知らなかった。

花びら数えるだけの毎日を抜け、待ち合わせのターミナルへ君に会いに行く。


「サンディ 君をもっと もっと…」
余韻を残して曲は終了。
ハイハットの2カウントとスネアで次の曲へ。


07.オリオンをなぞる
ここで来ました、オリオンをなぞる。
kaleidoツアーでは控えめだった2Aのドラムが久々に大暴れしててよかったね。
それに呼応して斎藤の歌い方も荒っぽくなるのもいいですよね。

「ごきげんよう どうかしたんだろう?」でターミナルに向かってた僕と君が無事に会えたんだなぁ、とわかってほっこりするね。
おまけに「僕がいてあなたがいてそれだけで十分かな」なんて言っちゃって。


08.meet the world time
まさかのNormalのときと全く同じ繋ぎで始まったmeet the world time。
ユニゾンの曲でたまに登場する主語が”俺”の曲、いいですよね〜〜。
単純な曲の展開なのに、こうもカッコよく魅せてしまう。これぞUNISON SQUARE GARDEN。

ワンチャンスで夏が冬に変わるように、そばがスパゲッティーになるように、状況は一転する。


09.キライ=キライ
meet the world timeの最後の「world…」から間髪入れずに始まったキライ=キライ。
この曲はキメだらけで自然と体が動いてしまう。
コーヒーカップもチャイルドフッドもそうだったが、JET CO.の曲たちはゴリゴリしたベースの見せ場が多くて助かる。

「迷うことはできない」とMiss.サンディで言ってたのに「道に迷っ」ちゃってるし、オリオンまでの順風満帆な雰囲気とは打って変わっている。


アウトロを弾き切るとそのまま暗転。
前半と後半では全く雰囲気の違う第2ブロックだった。



しばらくして、スティックによる4カウントで第3ブロックへ。

10.気まぐれ雑踏
ゆっくりと灯ったピンスポットの照明に当てられながら始まったのは気まぐれ雑踏。
この曲の披露は実に8年ぶり。
JET CO.ツアー以外での披露もたった2回しかなかったこの曲が2023年に遂に復活。
楽器の音数や音量が少ないだけに、斎藤の声が直接脳まで届けられる。
そして皆様長らく待ち侘びた間奏の口笛の観測に成功。
冬の乾燥した時期なのによく口笛やりきったよホンマ…

最後の音を伸ばし、ドラムでゆっくり締めて暗転。


拍手が鳴り止んだ頃に、優しいギターの音と共に斎藤が歌い出す。

「日常を照らす あまりに優しい君の影
   鈍る足取り なんだか軽くなるような」

11.僕らのその先
冒頭の歌詞然り、演奏形態然り、音源とライブとでは全く違う顔を見せるこの曲。
いつか同期のピアノありバージョンなんかも聞いてみたいな。
それにしてもサビのコーラス隊、よく楽器弾きながらあんなの歌えるね…

いつの間にか一人に戻り、君の背に手を振る僕。
5時のチャイムが童心を思い出させ、物思いに耽る。
さっきまでの形を作っていたのは何だったのか。


One roll, One romanceの時と同じように、アウトロのパターンを2回繰り返して曲が終わる。
「ハァ〜ーーーー」
直後、ピンスポットに照らされながら叫び出す斎藤。
アレが来る。

12.夜が揺れている
MMME、PVと何故か直近のアルバムツアー皆勤賞の夜が揺れている。
JET CO.のツアーなのだからセットリスト入りするのは自然だが、とてもJET CO.出身とは思えない登板率である。(個人的にはJET CO.の曲の中で特に好きな曲なので嬉しい。)
そして相変わらずラスサビのオンドラムズが圧巻すぎる。


「ありがとう」「バイバイ」
呟くように歌い切るとそのまま暗転。


程なくしてギターのアルペジオが聞こえてくる。
Normalのぼくたちのしっぱい、kaleidoの5分後のスターダストの時と同じような、バラードが始まる前特有のあれだ。

13.もう君に会えない
「彼女が消えちゃった日 僕は空にいて どこかですれ違ってたはずなのに」
まさかの、始まったのはNinth Peelから先行公開されていた、もう君に会えない。
来るならNumbness like a gingerか、まだ公開されていない曲のどれかかなぁと思っていたが、見事に裏切られた。
DRIP TOKYO、YouTubeライブでのアコースティック編成と、何度か披露されているとはいえ、アルバム発売前にして既に板についてきている。

どんな季節にも君を思い出す。
だから君を思い出させる春と夏と秋と冬が嫌いだ。


「虚しさが続く もう君に会えない」
最後のフレーズを大切に歌い上げ、暗転。
文脈が重々な第3ブロックの幕引き。
10年以上前のアルバムのツアーに最新アルバムの曲が馴染む。
これがUNISON SQUARE GARDEN。



しばらくの静寂を斎藤の深いブレスが破る。
ゆっくりと照明に照らされながらまさかのアカペラが繰り出される。

「『もう少し もう少しだけ』これくらいの願い事で 時間が止まりそうです 空に広がって〜〜…」

14.リトルタイムストップ
そこまで歌い切ったところでドラムが曲を始動させる。
まさかのリトルタイムストップである。
この曲、世に出た時期こそfake town babyが発売された2017年頃だが、作られた時期はJET CO.の頃の曲なのだ(Bea side Sea sideのインタビューより)。
そんな背景を持つこの曲がJET CO.のツアーにラインナップする激アツ展開。

”君”のことで物憂げな”僕”
しかし、この世界には歌があることを思い出し、少しづつ変わっていく


ドラムソロ〜セッション
アウトロの余韻が消える前に「オンドラムズ、タカオスズキ!!」が宣言され、恒例のドラムソロが始まる。
とんでもない手数で叩き始めたかと思えば、突然ゆったりとしたビートを刻み出し、緩急の揺さぶりが激しいドラムソロだ。
雄叫びと共にフレーズを締める。
同時に参戦するギターとベース。セッションへと切り替わった。
ベースソロ、ギターソロと交互に繰り返し、ドラムがそれを支える。
このドラムソロとセッションによって一気にライブの空気を変えられるのが本当に凄みだよなぁ。

圧巻のアンサンブルを見せつけ、観客の拍手が巻き起こる中ドラムのカウントでライブは最終局面へ。


15.アイラブニージュー
圧倒的ブチ上がり曲、降臨。
田淵もAメロからステージ上を端から端まで駆け回る。
SSSでの風船割り、MMMでの寝そべり&覆面など、色々と伝説を残してきたこの曲。
今回は何か起こるわけでもなくバチバチにキマっていた。

リトルタイムストップの文脈を経ての「今夜のライブも最高ですわ」
グッとくるものがあるね。


アウトロでヘッドホンおじさんが鈴木にヘッドホンを装着しにやってくる。
原曲通りに曲を締め、そのまま同期音源をセットしドラムのフレーズへ。

16.シュガーソングとビターステップ
ここで来ました、親の声より聴いたイントロ。
2010年当時には当然存在しなかったこの曲がJET CO.と化学反応を起こす。
いつもセトリ予想/妄想のときにシュガーを外しがちなところあるけど、実際ライブで聞けたら結局めちゃくちゃ楽しいんだよなぁ。

今夜も最高のライブで世界中を驚かせてしまう。


最後のフレーズを弾き切り、曲を締める。
すぐにヘッドホンを外し、シンバルをシャラシャラ鳴らす鈴木。
その隙にギターの1フレットにカポをつける斎藤。
確定演出。

17.cody beats
シングル曲でありながら、披露率は低く(直近のfiesta in chaosで披露されているのがややこしい)、そのためか起用されるときは毎回グッとくるポイントに置かれるこの曲。
最近はRevivalやchaosでも聞けて、以前よりは披露される機会がやや増えているが、今後もこれくらいのレア曲感を保ったペースで、封印されない程度に見れたらいいなぁ。

不均等に幾何学する点と線で切り離されたボーイミーツガール。
セロファンテープで貼り直されたボーイミーツガール。


曲を締めると、そのまま鈴木の雄叫びからセッションへと突入。
「ありがとうございましたUNISON SQUARE GARDENでした、ラスト!」
これは、、One roll, One romanceでやってたアレだ!

18.23:25
Or, Orと同じ流れから繰り出されたみんな大好き23:25。
BPM爆上げの23:25がセトリの最後に来るライブが一番良いんだから。
イントロから手数増えまくりのドラム、ステージを縦横無尽に駆け回るベース、演奏に合わせて荒削りになるギタボ。
たまらん。

消えてしまいそうな大好きな景色を、七色のステージに書き替える。


最高潮に湧き上がったまま、曲を締める。
「UNISON SQUARE GARDENでしたまたね!」
流れるように退場していく3人。
怒涛の本編18曲だった。


ENCORE

ステージの照明が再びパッとついた。
手拍子に誘われるように3人が入場してくる。
アンコールが始まるのだ。

それぞれ楽器を構えると再び照明が落ちていき、斎藤のピンスポットだけが残る。
深いブレスを合図に曲が始まる。

19.スノウアンサー
One roll, One romance以来約5年ぶりの披露。
しかし、この曲が演奏された公演は映像化および音源化されていないのでかなり珍しさを感じる。

やっぱりアルバムツアーのアンコールといえばアルバムの最後から2番目の曲だよなぁ。
この曲は斎藤の低音ボイスをふんだんに堪能できるのもいいね。

聞こえなかった夜の息遣いも朝の足音も、この街がキレイに(七色)に染められることで見えるようになる。

原曲通り、ゆっくりとフレーズを弾き切り曲を終える。
「アンコールありがとうございます。」と斎藤が呟き、ここから久々の長尺MC。去年のツアーはマジでノーMCで終わったからな…

4月にアルバムを出すこと。
そのアルバムのツアーを2回に分けて行うこと。
そんな感じで今年もライブをやりながら来年の20周年に向かっていくこと。これらがMCで語られた。

そうか、もう20周年イヤーまで1年を切っているのか。
来年のお祭りに思いを馳せながら目の前のこともしっかり楽しもう。
そんなことを考えながらMCを聞いていた。

「では、もうちょっとやります!」
と斎藤が言い放つと間髪入れずに鈴木のハイハットカウントで次の曲へ。


20.アトラクションがはじまる (they call it "NO.6")
Normalツアーの美味しい位置にいたアトラクションがアンコールでの起用。
なんか個人的に物凄くしっくりくる配置だ。
遊園地モチーフのJET CO.とアトラクションがまず相性がいいし、今回はスノウアンサーの「もうちょっとで幕が開く」の文脈を背負っている。

YouTubeに挙がっているNormalの映像では何気ない約束にムカつくという珍アクシデントに見舞われたが、今日は見事に歌い上げる。
こころなしか普段よりも気合を入れてこのフレーズを歌っているように見えた。

アウトロの激ムズフレーズも難なく弾き切る。
この曲をギタボできるのほんと意味わかんねぇんだよな。
最後のキメフレーズの手前のジャーーーーン!の部分でいつもより長めの間を作る。
その間になんとカポを装着する斎藤。
やってくるヘッドホンおじさん。

ジャッジャッジャッ、ジャッジャッジャッ、、、ジャン!とキメを弾き、
そのまま「ラスト!」コール。
スティック2カウントで最後の曲へ。

21.kaleido proud fiesta
【速報】kaleido proud fiestaで終わるライブ、見つかる。
みんな待ち望んでいたkaleido proud fiestaがセットリストの一番最後に来て、多幸感に包まれたままライブが終わる夢がついに現実に。
この曲が聴けるだけで「いいライブだったな〜」になる自信がある。

ベタだけどアトラクションが"はじまる"から、「またストーリーが始まる」のいいね〜。
キレイに染まった街が忘れらないような景色になるのいいね〜。
アンコールで「始まる」って言って終わるの、その後への期待が高まる感じがしていいね〜〜。

キラキラのバンドサウンドに包み込まれ、曲が終わる。
「UNISON SQUARE GARDENでしたまたね!」
こうして2023年のJET CO.ツアーは、今後に希望を繋げるような形で幕を下ろした。




あとがき


ということで、私べるが頂いたお題は「USG2023 ツアー JET CO.」でした!!
お題をもらった瞬間の、圧倒的「引き当てて”しまった”感」は忘れられないですね。。
きっといろんな人が見たいお題だろうというプレッシャー。
でもこのお題が楽しみなのは私も同じだった。
田淵っぽく、ユニゾンっぽく、実際にあり得そうな範囲でありながら、べるの妄想成分を詰め込んだちょうどいい塩梅のところを、ウキウキしながら模索し続けた数週間でした。

結果として、個人的にはかなり満足のいく仕上がりになったな〜と思っております。

JET CO.の軸としてあるのが、
「ちぐはぐな曖昧さ」
「嬉しいも悲しいも巡り巡る」
「違った見え方の”夜”」
あたりだと思っていて、
それらをどうやって新しい曲たちと絡めるかが肝だな、と考えていました。
お題もらったときに勝手に、「JET CO.以外の曲は3rd.アルバム以降の曲しかやらん!」という縛りを設けました。だってその方が意外性があって化学反応が起きそうじゃん。
(これ後々気づいたんですけど、Normalってこの縛りが働いてそうなんですよね。)

「大さじと小さじの間の気持ちいいところ」「片想いをしてるようないないような」など、要所要所から曖昧さが窺えるJET CO.
それらをまずCatch up, latencyで拾い上げる。
「ジグザグすぎてレイテンシーが鳴ってる それが意外なハーモニーになって あまりにも不明瞭で不確実 でもたまんない」とか私がやりたかった曖昧さの回収がこの曲のサビでモロに謳われている。
”記念日”繋がりでチャイルドフッドにも繋げられるし。


「嬉しいも悲しいも巡り巡る」の一番わかりやすい例がmeet the world time。
1サビでは何十億の喜びを背負い太陽と巡り合う、2サビでは何十億の悲しみを背負いまた月と踊る、ラスサビでは再び何十億の喜びを背負って太陽と巡り合っている。
cody beatsではこれを「何度も繰り返して大人になる」ということが謳われている。
ここで欲しくなるのがカオスが極まる。陽が沈んで悲劇は巡る、しかし結局喜びはまた巡ってくるのだから、悲劇も慣れちゃえばヘッチャラなのである。
前回ツアーの顔だったこともあり、第1ブロックに配置。メッセンジャーコーヒーカップからの繋がりも良さそうだし。

するとセトリの中盤あたりで喜びと悲しみが移り変わっている流れが必要になってくる。
そこでチャイルドフッド〜オリオンのよろこびゾーンと、気まぐれ雑踏〜もう君に会えないのかなしみゾーンを組み立てる。
latencyからの流れでチャイルドフッドでワクワクの冒険に旅立たせ、サンディとオリオンを順風満帆な雰囲気を展開。
meet the world timeで一転、悲劇が巡る雰囲気を醸し出し、直後キライ=キライですれ違う2人。

その後の気まぐれ雑踏〜僕らのその先〜夜が揺れている〜もう君に会えないは個人的に超好みな感情激重ゾーンにできたので気に入っている。
これは偶然だけど、ユニゾンにしては珍しい「日本語だけのタイトルの曲」だけで固められたのもなんか良い。
夜が揺れているで春夏秋冬と君を嫌いと言って見せたのは、どんな季節にも君を思い出すからだったことがもう君に会えないで判明する。
未練タラっタラなのである。
まぶしい朝→夕方5時→夜が揺れている、と陽が沈んで悲劇がやってくるというカオスのフレーズもうまく拾えて満足。


ここまでの”夜”は悲劇がやってくる恐ろしいものであったが、世界中を驚かせてしまうようなポジティブな夜もある。
それがライブが行われる夜だ。
リトルタイムストップ物憂げな世界で歌や音楽があることを思い出した”僕”。
歌にすることで気持ちの強弱を自由に言葉にできるのだ。
そう、新未来を願う空前絶後の言葉が紡ぐことができ、時間が、少し、止まる、のだ。
止まった夜の時間の中で、最高のライブを体験し、音楽に行きてく理由を映し出すのだ。
ストップモーション、この時間そう君のなすがまま。(今回起用してないけど。)



あとがきとは…?となるような分量をまた書いてしまった。
完全に自己満足な駄文が生まれてしまったが、ここまで読んでくださっている物好きな方はいらっしゃるのだろうか…?

他にも待ち合わせのターミナル、閉まる改札、君を思い出すあの駅のホーム、列車のように走るメロディーなど、上手く書ききれなかった言葉の繋がりとかもまだいっぱいあるのでお時間のある物好きさんは是非!!


最後に改めて、こんなにもワクワクする企画を実施してくださったハグルマルマ様に感謝を。


お読みいただき、ありがとうございました!!!


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