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冬季

https://www.tophamhatkyo.com/myseason

トップハムハット狂「My Season」という盤について断片的に語ります

まず最初にジャケいいですね
冬と春が繋がっているかのような暗示的な風景
というよりこれまでのすべての季節が混在しているのかな

あと開いた内ジャケ絵の、油絵の質感がいい

そして歌詞カードの漢字とそれ以外でフォントサイズ変えてるの
細かくて可愛いデザインだなあって思ってたら
よくよく見るとこれコーポレート・ロゴだわ!
(ナユタン星人さんとかが動画でよく使用してるフォントです)


●01 My Season

「今日も人知れず降り積もる 淡いメロディーライン」
の部分のメロディが淡くていい!好き!

この部分のコードが、たとえば最後の方とか1回だけでも
マイナーじゃなくてメジャーだったらハッピーになるのになあ
などと妄想しています
(試しに録ってみて遊んでみてます)

「真っ新な親切を疑って やがて失っていった」
この部分は「新雪」との言葉遊びだと思います
他にもこういうのが隠れてるかも?

「メンタルシェイク Drink more and more」の部分は
「自分のメンタルがかき乱される(シェイクされる)」
という意味と
「シェイカーでカクテルをシェイクして飲み干す」
という意味のダブルミーニング?

そして「童祭」の「Drink it Drink it more 一気一気もっと」
のセルフオマージュですね!
これはまさに「エモ」です

「グラスの縁にかかる雪」
「スノースタイル」と呼ばれるカクテルの提供方法ですね
特にソルティドッグとかが有名かと思うけれど

あ、でもAOの「誕生日カクテル」は「ブラーバック」だった!
違うわ!

あと「I gotta do 否 I wanna do, bring back」
ここもオシャレだなあ

I gotta do =(音楽を)やらなくちゃいけない、義務感
いや、そうじゃなくて
I wanna do =(音楽を)やりたい、願望

という風に読み解けますね

それ(音楽)を辞めることは自分にとっての
Suicide(自殺)嫌、だと繋がってるのだと思います
つまり2曲目のテーマと関連性があるのかな
あるいはこのアルバム全体のテーマかもしれない

そもそも、少し振り返って超エモみのある話をするとですね
俺の大好きな名盤「THEME OF THHK」の1曲目で彼自身が

「でも大した金にもならない こんなものいつまでやるの?」
「何度自分を騙して惨めな思いしても何故マイク握るの I don't know」

と歌っていたのです
ところが聴いてくださいよマジで

●02 Kruel Kreator
「音楽やめたくない やだやだ死んでもやめたくない」

●06 ホワイトアウト
「こんな俺に唯一できそうなのがミュージック」

な ん と い う こ と で し ょ う

こんなに「音楽を続けること」をポジティブに歌ってくれるなんて
マジでもう感動です 死んでもやめないでね!
ってファン全員思ってるからね!
生きてるうちに伝えておくね!

そんで02 Kruel Kreator
この曲は本当に頭おかしいほどのキレ
まさにRAPではなくMAD

彼は我々ラッパーとは全く異なる
別次元の「何か」をやっています
これをRAPだと思い込んで
「ラッパー」として彼をリスペクトしてしまうと最後

凡人と天才との差のようなものを見せつけられ
精神に異常をきたしてしまうかもしれません

異常なまでのリズム感・発声・言葉遊びのキレ
完全に異常者です

「あいつのはRAPじゃなくてMADだ」
と思っていないとやってられませんマジで

ちなみにこの曲の「女神の怒号」「貴女の言うがまま」「超ワガママ暴君」
というのはひょっとして、Princess♂のあの子のことなのでしょうか?

「MV観てくれたら分かると思います」と彼が言っていたので
すごく楽しみに待ちます!

とりあえずMVでの「視覚的補正」を待つ前に
音楽として聴覚的に、この曲単体の異常なキレを味わえてよかったと思います

得してます 我々買った民

●03 舞踏天国

この曲について、雑誌のインタビューで語ってましたね

「ダンス」でもなく「舞」とかでもなく
どうにかハマる言葉がないかと考えて
「舞踏」に思い至ったと

その「舞踏天国」という四文字から
怒涛のサビの中国語っぽい漢字の羅列
見た目がまず面白いですよね

そんでこの曲も先行で配信されて以来
めっちゃリピートしてます
トップハムハット狂ソロ曲の中でもかなり上位で好き!

この曲で絶対に注目してほしいのは、
彼のワードチョイスのセンスです
まず「鳳凰と情熱のGrowl」って何!?

グロウルは「うなり声」
獅子とか大型犬とかの低い威嚇の声ですね

待て鳳凰(フェニックス)は吠えねえだろ!
って感じですよね!

なのに自然にストンと納得できてしまう
あっ吠えますよね みたいな

この曲にはそういうフレーズがたくさん散りばめられてて
「分かりやすく応援・鼓舞する曲」ではないのに、何故か
聴くたびに強く背中を押されているような感覚があります

「皮膚ぶち破りそうな鼓動」
「筋肉が弾け 骨軋んで 血液が煮え」
「笑顔の裏には想像絶する感情のウェーヴ」
「失神警告」
「共振音 絶叫しろ」

とにかくワードチョイスが格好いい
どの語にも込めた熱量が本当にすごい

自分に思いつかないような「強い言葉」を使ってくれるのが
きっと自分の気持ちにも勢いを与えてくれるのでしょうね

「本能ベースの自己陶酔 そんくらい自信なきゃやれないぜ」
これをハッキリ言うのもマジで格好いいと思う

「本能的に自分に酔う」くらいの自信がなければ
人前で踊る(あるいは歌う)なんて行為はできない

だから酔え 踊れ 完全燃焼しろ と勇気づけてくれます
あとこの曲の好きポイントがさらに三つあって

(1)「ほら堂々行動 空っぽになれ」
これいつかTwitterでも言いましたが
ここのメロディ好きすぎる!
ハモリもうつくしすぎる!やべーーー!

(2)「Anytime 揺さぶる内面から外見」
のところから、何小節続くんだこれ!
おい!ここの韻やばすぎるだろうが!

韻キッズみたいに分析すると、ここから約10回くらい「aaaie」の母音で小気味よく踏み続けるのですが、あまりに耳が気持ちよすぎて無理やりに踏んでる感じが一切ない

そもそも、普段から彼の常軌を逸したフロウに目が行ってて、彼のライミングに対する評価が足りていないように思いませんか皆さん?
めっちゃ韻すごいんですよね~~~

(3)「すこ!」
サビの1・3小節目で高らかにリバーブ掛けて「すこ!」って言ってない?
これ「すこ!」じゃない???笑

やべえ すげえ文量になってきましたので
最後に3曲、ひとことずつ

●04 Freeze
なんかこの曲「ビジュアル系ラッパー」って感じがして好き
この低めで芯のある発声も王道でカッコいいよな
FAKEの「So What」の時にもそう思った

あと「なんでこうスカッと生きられないんだろう」
アカギという漫画のセリフが元ネタだと思います

●05 Good luck, Clown
この曲はまずトラックが一番やばいと思う
音圧バッキバキでド迫力なのにコンパクトに収まりきってます

本人も一番気に入っていると言ってくれた
「公開 転じ 後悔 転じ 航海 転じ 行こうか 天竺」というライン

わざわざ言葉にするのも無粋でしょうが
いちおう考察すると、おそらく
若気の至りでネット上に曲を公開
悔しい・苦しいこともあり一度後悔
しかしチャンスを掴んでデカい航海
一緒に行こうぜまだ見ぬ理想郷へ
みたいな意味が込められているのだと思います
「YOSORO SODA」という曲にも通じるものがありますね

●06 ホワイトアウト
「MADではなくRAPしてる!」と思った曲
この曲と02 Kruel Kreatorの狂気が同居してるこの盤はやばい

そして仮に「普通に」RAPしていたとしても
三連符のビートアプローチやリズムの崩し方が普通以上に巧いので
やはりその辺のラッパーは太刀打ちできません

メロディセンスに加えて
トラックメイキングも巧くて
誰にも書けないリリックが書ける
まさに音楽の申し子

死ぬまで(死んでも)創り続けてください
死ぬまで(死んでも)聴き続けるので

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