雑感

以下の記事は、過去のブログから発掘したものです！考え方自体は今も変わっていないので、再掲させて頂きますね。

最近気になってること、２つ。

(1) 「（原曲の）歌詞勝手に変えんなよ」「ラップいらねー」
(2) 「おいill.bell 早くニコラップに帰って来いよ」

というコメントに関する返信というか、雑感です。
お暇な方のみ、以下の続きをどうぞ。

まずVOCALOID原曲のラップアレンジについて思うこと。じっくり考えてみてるつもりなんですが。誤解なく伝わるだろうか。

(1) 「（原曲の）歌詞勝手に変えんなよ」「ラップいらねー」
これは結構、いろいろ悩んできたところです。

まず大前提としての話ですが「これアレンジしちゃって原曲を越えてやろう」などと、おこがましいことを考えたことは、当然ありません！

何においても、原曲は根源であり、完成形であり、ベストの形です。よって最大にリスペクトする対象は、常に原曲（元動画）です。そこは誓って、ぶれたりすることは決してありません。

ここまでが大前提！
ここからは蛇足かも。

たとえば、とある原曲に惚れこんで歌ってみたくなる人がいるっていうのは、当然のことですよね。いい曲なら。（リスペクト無しに適当に歌ってる人は、マジで本当に論外です。絶対やめてほしい）

んで、その際に、「普通に歌ってみる」というのが、自分にはなかなかできません。だって普通に歌上手いやつはたくさんいるし、すでに動画投稿してるし。自分の「普通の」歌に、あまり需要というか、価値が見出せません。

そこで、原曲の歌詞を読み解いて、ゆーっくり味わって、「アンサーソング」のような形で、ラップ歌詞を付け足させてもらっております。文化として、千年以上も昔から営々と行われ続けてきた和歌における「返歌」のようなものかもしれませんね。それは言い過ぎかな？でも、そうでありたいな。

歌詞を変えることが原曲への「冒涜」であると思われる方がいらっしゃるのも、もちろん理解しております。なので今後動画投稿の機会があれば、必ず「アレンジ含む」のアラートを明記しておきますね。

ただ一応、「歌詞を変えずに歌う」場合にも、必ず何らかの「曲の解釈」は存在するはず。

「この曲が好き」「私が歌うとこうなります」「この声を使います」「ここに感情を込めてみました」「ここの滑舌がんばった」「ここ難しい」それらが全て「私はこんな風に、この曲を解釈しました」という主張になって、そうして（原作者様との）コミュニケーションが発生するのではないかと思います。

むしろそれがないのなら、それをわざわざ投稿する意味は全く無くなってしまうので、録ったらひとりごとのように仕舞っておくのがいい。それはそれで、とても楽しいです。

自分にはそういった「曲の解釈」を、「歌唱」だけでは十分に表現できる自信がないので、言葉遊びの楽しさや、違ったテンポのアプローチが可能なラップという表現方法が向いているかなと思って、これを選択した。というのが、アレンジの理由です。

ゼロから好き勝手に言いたいことを言いまくるオリジナル曲も、もちろん楽しい。アルバムを聴いて頂けたのなら、きっと伝わってるはず。俺がどれだけ楽しんでるか。

同時に、ラップアレンジも、同じくらい楽しい。ぶどうの実のように、一語一語をつまみ取って、ゆっくりと味わって消化吸収して、形を変えた別の作品を作る、そういった一連の「原作者さまとのコミュニケーション」（たとえ一方的であれ）を楽しむことのできるという、とっても贅沢な営みです。

そこからさらに、聴いて頂けた方とのコミュニケーション、つまり動画内でのコメント、ご批判、お褒めの言葉などが頂けるのも、とっても嬉しい。

音楽とは、すなわちコミュニケーション。なんだかそう思えてきませんか！話が広がり過ぎたわ！やべえ！長くなってきたので、そろそろ (1) はこの辺でやめときますね！

ああ、言い忘れた！「ラップいらねー」って人！ラップ楽しいよ！ラップやろうよ！ああ、ごめん、「俺のラップがいらねー」って意味ですね！精進します！あざーーーっす！

あと、もうひとつ言い忘れた。万が一、原作者さまが「いや、ラップアレンジとか要りません。マジでやめてください。」って仰る場合には、全力で謝罪して速攻で動画消します！いつでもお申し付けください！

(2)「おいill.bell 早くニコラップに帰って来いよ」
いつだったか昔、こんな感じのコメントを頂いたことがありました。あなたの言う「ニコラップ」って何を指すのだろう？ボカロのアレンジは「ニコラップ」には含まれませんか？オリジナル曲じゃないとダメ？

ちなみに、ill.bellとしてオリジナル曲をニコニコ動画に投稿したのはたぶん「けつばん」「アイゾメ」の２曲くらいじゃないかな。他にあったっけな。どちらもいちおうサンプリング元というか原曲があるトラックですが…。

とにかく、全力でラップしてるつもりだったんだけど、それが「ニコラップ」なのかどうなのかは良く分からない。でも帰ってくる場所があるってのは素敵なことだな。ありがとう。

実はニコニコ動画というサイトは、特別な愛着があって、今でも大好きなんですよ。youtubeよりも断然。あのコメントが流れるという文化が、それだけでノスタルジイを感じるというか、暖かい気持ちになれるというか。本当好きなんです。

ただ、実はあんまりオリジナル曲って投稿するの恥ずかしくて、出来れば自分のアルバムとかでやりたいなって思うんだけども。ともあれ、もしまたニコニコ動画にオリジナル曲を投稿する機会があれば、その時はよろしく！

ここまで読んでくれた人は、きっと優しさと暇さを兼ね備えた人。
ありがとうございました。