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冬山サバイバルゲーム"The Long Dark"の魅力について語らせてくれ

定期的に知人やフォロワーにおすすめしているゲームなんだけど、一向にプレイしたという話を聞かないので、少し気合を入れて語ろうと思う。

このゲームは3つのモードがあるんだけど、一番好きなサバイバルモードの話をする。

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最初に伝えておくこととして、このゲームにはほかの量産型サバイバルゲームにありがちな建築要素は存在しない。ついでに言えば養殖も栽培もないし、ゾンビもマルチプレイヤーもない。悪意を持った略奪者もいない。プレイヤーが立ち向かうのは、白い死に覆われた大きな自然そのものである。


乗っていた飛行機が北カナダの山中に墜落し、プレイヤーキャラクターはそこで生き延びるために行動することになる。

目的は生き延びることだけで、死が唯一のエンディングです。

ゲームが始まると、プレイヤーはいきなり冬山のど真ん中に投げ出される。
ほぼ間違いなく十分に寒さをしのげる服は着ていないので、徐々に体温が下がっていく。ついでに言えば道具も心もとない。腹も減るし喉も乾く。なので当面は火を起こすための燃料を集めながら拠点となる場所を探して歩き回ることになる。

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人々の生活の痕跡が残る無人の集落を漁って、自分が生き延びるための物資を手に入れていく。個人的にはこれがたまらない。
"The Last of Us"の高難易度のような、限られた物資をやりくりしていく感覚がとても気に入っている。

物資は限られている。そして、自分が持ち歩ける量も限られている。
狩猟のためのライフルも、防寒のための衣服も、缶詰の食糧も、燃料も、燃料を得るための手斧も、獲物を解体するためのナイフも、抗生物質も、水も、となるととんでもない重さになる。さすがに全部は持ち歩けない。
おまけに物資は時間とともに劣化する。腐った肉は食べられない。

長時間活動していると疲労によって持ち歩ける最大量も減少してくるし、無理してたくさん物を持ち歩くと捻挫の危険が増加する。また、移動速度が大幅に落ちる。

慣れないうちは、探索に出かけるために持ち歩く物資をそろえただけで所持制限になってしまったりする。もちろん本末転倒である。
そういった選択を迫られるのがこのゲームの醍醐味ともいえる。

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舞台となる北カナダの山中は、一言で言い表すのであれば終末である。
いくつか存在する集落や建造物も、磁気嵐の影響で完全に無人になっているため、プレイヤーはそこを勝手に拠点にしたり物資を拝借したりすることになる。

また、磁気嵐の影響によって恒久的に電気製品や機械などが使えない環境となっている。これもよい。
かつて人がいた文明の跡地で、原始的に生きる。
これが終末ゲーの最も良いところだと個人的に思っている。

山中とは言っても、中には海辺や湿地帯、農場などもある。それぞれの地形が常軌を逸した寒さと合わさってどのような形でプレイヤーに牙をむいてくるかも、このゲームの見どころの一つだと思う。

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このゲームはBGMがかなり控えめで、その分環境音やSEが非常に繊細に作られている。
缶を開ける音、火を起こす音、狼の遠吠え、ナイフを研ぐ音、肉が焼ける音、ライフルの手入れをする音、吹雪が小屋を揺らす音、など枚挙にいとまがない。
基本的にとても静かなゲームである上に先述のようにマルチプレイがないタイトルなので、繊細なSEは"自分だけの世界"への没入感を大いに高めてくれる。火のそばでツールの手入れをしたり、本を読んだりしていれば、このエモさはわかってもらえるはず。


このゲームではいつだって恒久的な死がプレイヤーと隣り合わせで存在している。今日生きているからと言って一週間後も生きているとは限らない。
いつものように家の近くの探索に出かけたら、吹雪に襲われて拠点の数メートル先で凍死することだって可能性としてはあるのだ。

でも、自然は美しい。白い雪に覆われた厳しい自然の中だからこそ、そこで育つ生き物は美しい。星も朝焼けもきれいだし、火はいつでも温かい。
腹は膨れないけれど。

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グラフィックはリアル系ではなく、どちらかと言えば絵本のような感じ。
それでいてストイックでシビアな世界観はしっかりと描写されている。


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白い雪に鮮血が散る。白と赤と、そして黒(dark)だ!


まとめ:The Long Darkをやれ。


PC版は3090JPYだけど、amazonのPS4版(輸入版)は1980JPYになっている。

・Steam

・amazon(PS4)多分日本語対応してない。
→(20191125加筆)日本で発売されてないけど、日本語対応してるって!!!買え!!!!!!!!!!!!!



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