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埼京戦隊 ドテレンジャー

荒川の土手をモチーフにしたローカルヒーロー「ドテレンジャー」というの実際にあり、そのストーリーを描いてみたものです。

映画になったらいいなと思い映画脚本のつもりで描きました。


 


キャスト

 

高田渉 (ドテレッド)パソコンで自分史を作る講習会のインストラクタ

高田将太 渉の息子小学生

並木健太郎(ドテブルー)小学校の学童の先生

椎名遼(ドテグリーン)

松島健作(ドテイエロー)

(ドテピンク) 謎

とげとげ頭の男

竹田重利 パソコン自分史講座に通う認知症を抱えるシニア

高田綾 将太の母親

とげとげ男を追う男A

とげとげ男を追う男

とげとげ男を追う男C

マサル 将太の学校のいじめっ子

マサヒロ マサルの下僕

バブロン星人の大統領


 

 

1ドテレンジャーショウの会場

 ドテレンジャーがアクションを繰り広げている

 会場でショウを見ている、とげとげ帽子の男

 ドテレンジャー悪役を最後に必殺技で成敗すると思いきや、悪役を説得して、仲良くなり、一緒に地球のため、この荒川土手の地域のため、ともに頑張ろうと悪役と固い握手を交わす

ドテレッド「みんなも、友だちと喧嘩をしないで、仲良くなろう」

 その姿に感動して、一筋の涙をこぼす観客席のとげとげ男

 

2ドテレンジャー控室前

 先ほどのとげとげ帽子の男中に入ろうとして警備員に止められる

警備員「ここは関係者以外立ち入り禁止です」

男  「ちょっと良いじゃないですか、ドテレンジャーに会いたいんです。」

警備員のすきをついて、入ろうとするがまたもや止められる男。

そこへ、謎の男数名が、とげとげ帽子の男のほうに走ってくる

それを見たとげとげ帽子の男「やべっ」と逃げていく

とげとげ帽子の男を追いかける謎の男

 

3ドテレンジャー控室

 ドテレンジャーが着替えをしている。

ドテレッドが、若手のグリーンをさそう

レッド「今日一杯どうだ!」

グリーン「俺これからバイトなんですよ!正義の味方だけじゃ食ってけないですから」

レッド「そうか」とちょっとさびしそう

 ブルーがちゃちゃをいれる

ブルー「レッドちょっとビールは控えたほうがいいんじゃないですか」

 とレッドの腹をみる

 レッド、ちょっと腹を気にして独り言

レッド「ヒーローの体格じゃあないかぁ」とため息

 扉があき、スーツ姿のピンクが、扉の間から少し顔を見せ

ピンク「お疲れさまでした。」

ピンクそのままスーツのままで、姿を消してします

レッド、ブルー、グリーン、イエロー「おつかれさまでした」

ブルー「ピンクって正体みせないよなぁ」

イエロー「謎の女か」

レッド「でも声はどっかで聞き覚えがあるんだよなぁ」

 

4住宅街

学校の帰り道、道路の上に尻もちをついている高田将太

いじめられっ子に跳ね飛ばされて、尻もちをついていた。

それでも、いじめっ子マサルをにらみつけている将太。悔しそうな顔をしている。

マサル「お前の父ちゃんいい年してヒーローごっこだもんな」

 その言葉に、苦虫を噛む将太

マサル「ドテレッドだってさぁ」

 マサルの下僕のマサヒロが

マサヒロ「こんな時、助けに来てくれるんじゃないのかよヒーローってさぁ」

そこへ、とげとげ帽子の男が通りかかり、こらーといじめっ子を追っかける

マサヒロ「うわー、ヒーローじゃなくて、怪人のおっさんが助けにきやがった」

男「おっさんちゃうわ!おにいさんじゃー、失敬な」

 倒れている将太の傍に行き大丈夫か?と声かけする男!

 男、将太に話しかける

男「あんたドテレンジャーの知り合いか?」

 将太、男を睨みつけ

将太「なんだよ、おっさん。きもいなぁ」と将太も逃げていく

 あとに残された男

男「おっさんちゃう!おにいさんやっ」

 

5 高田家

 新しいドテレッドのスーツを着て、自分の部屋の姿見をみながら、ポーズをとっているドテレッドこと高田渉。将太の父。隣では、息子の将太がテレビゲームをしている。

突然、父親が、部屋のふすまを開けて息子の前へ。ドテレンジャー参上とポーズを取る。

 息子少しあきれ顔で、父親を見る

 しばらくの沈黙

 またゲームに向かう将太

将太「正義の味方なんているわけないだろう」と捨て台詞

 ドテレッドのスーツの腹周りが裂ける

 

6同、渉の部屋

ドテレットのスーツを縫っている渉

 独り言のようにつぶやく、

渉「昔は将太も、父親のこの姿をみてかっこいい!って言ってくれたんだが」

 次の瞬間、渉の慣れない手つきが、指に針を刺し

渉「いてっ」F.O

 

7同 渉の部屋

 それから数時間たって、妻の綾が渉の部屋の戸をあけ様子を見に来る。

 ドテレッドの新しいスーツと一緒に寝ている。手には裂けたおなかの部分を握っている

 それを手に取る綾、ひどい裁縫のあと

 綾、それを見ながらあきれ顔

 でも、渉の気持ち良い寝姿を見て、ちょっと頬笑み

 

8 高田家概観

 綾の元気のいい声が聞こえる

綾「ごはんよー、起きてー」

 

9 高田家食堂

 将太が朝食を急いで取り、ランドセルを背負ってバタバタと家を出ていく

将太「いってきます」

 

10 渉の部屋

 寝ている渉。扉を開け、渉を興しに来る綾

綾「ほら、起きて」

 渉の頬を平手打ちする綾

 その威力で目覚める渉

渉「いてっ、相変わらず馬鹿力」

綾「なんか、行った」と渉を睨む綾

渉「いや、べつに」と愛想笑い

 手に持っているスーツの昨日裂けた腹の部分の縫い目がほとんど目立たなくなっている。それを見た渉

渉「あれっ裂け目がない。夢でも見てたのか?」

綾「ひっどい縫い方だったから直しておいたわよ、あれじゃあ子供たちの夢まで引き裂いちゃうかもよ」

 渉気まずそうに、軽く綾に向かってありがとうの会釈

 

11 公民館の一室

 部屋の前に「生涯学習講座、パソコンで自分史を作ってみよう」との張り紙

 

12同 中

 中には何代かのデスクトップパソコンがあり、そこで高田渉が指導している

ほとんどがシニア層だ

そんな中、一人のシニア竹田重利が、部屋に入ってくる。

あいさつをする渉

渉「こんにちは」

 軽く会釈をする、竹田

竹田「あのー自分史を作ってみたいんですが」

 

13 同 パソコン教室の離れたカウンター

 向かい合う渉と竹田

 竹田重い口を開くように

竹田「あの実は、私、医者から認知症を宣告されまして

渉「認知症?」

竹田「それで、この頭の中が空っぽにならないうちに」

 と自分の頭をさして

竹田「自分が生きてきた証みたいなものを残したくて・・」

 

14 学童の教室

受業をしているドテブルーこと学童の先生の並木健太郎

教科書を読みあげながら、数人の生徒の机のまわりをまわっている

受業を受けている将太

机に座って、頬の傷を気にしている

そのそばを通る健太郎

将太の頬の傷に築く

並木「将太どうした、その頬の傷は」

 黙っている将太

 すこし沈黙のあと

将太「さっきの校庭で転びました」

 その言葉を疑っているような並木

 

15 焼き鳥屋 十兵衛

 渉と、並木が焼き鳥を食べながら一杯やってる

並木「お前んとこの将太、いじめられていないか?」

渉 「将太が?」

並木「今日、頬に傷を作っていて、本人は校庭で転んだと行っているが・・」

渉「じゃぁ、そうなんだろ」

並木「教師のカンってやつが、そう片付けないんだ」

渉「そういや、この前も、将太の前でドテレンジャーの新しいスーツ姿を見せたら、正義 の味方なんているわけないじゃんって」

並木「ドテレンジャーが原因でのいじめなのかもな」

渉「おれ、ドテレンジャー辞めたほうがいいんだろうか」

並木「辞めんなよ!お前が辞めてどうする。どんな悪役でも、いじめっこでも、皆で仲良くなろうってのがドテレンジャーだろ」

 

16 高田家

酔っ払って、渉が帰ってくる。居間で一人でテレビゲームをしている将太

渉「たたいま、将太」

 将太テレビゲームをしている

渉「ちょうど良かった、話があるんだ」

 将太テレビゲームの手を止める

将太「なに?」

渉「今日、学童の、並木先生と話していたんだけど、お前苛められているのか」

将太「関係ない」

渉「お父さんには本当の事を離してほしいんだ、ドテレンジャーが原因なのか」

将太「・・・」

渉「もしそうなら、お父さんドテレンジャーを辞めようかと思って」

将太「え?」

渉「お前がつらいなら、辞める」

 

17 高田家 玄関

 遅刻しそうな将太が、バタバタと家を出ていく。

 渉を起こしにいく綾、ゴミ箱に無造作にドテレッドスーツが捨ててあるのをみて

綾「あなた起きて(きつい口調で、)」

 張り詰めた空気の中起きる渉

 渉の前にスーツが捨ててあるゴミ箱ごと差し出す

綾「これは何?私には、あなたの夢が捨ててあるように見えるけど」

 渉ゴミ箱のスーツを見て、少しきまずそうに、

渉「夢が捨ててあるか」

綾「どういうことか説明して頂戴」

渉「将太がドテレンジャーのせいでいじめられているらしい」

綾「将太がいじめ?」

 

渉「だから、ドテレンジャーを辞める」

 

18 学校からの帰り道

 将太がとぼとぼと帰ってくる。それを後ろから付けている謎の男

 謎の男後ろから将太に近づく

 気付いた将太が後ろを振り向く、

 男、不思議なダークに光る球体をを将太にかざす。将太急に頭が痛くなり頭を抱え

将太「いててててー」

 そこへとげとげ帽子の男が割って入ってくる。球体は、したに落ちて割れてしまう。

とげとげ帽子の男将太の手を引っ張って逃げる

 後を追う謎の男。

角を曲がって逃げようとしたら、また別の謎の男の一味が追いかけてくる。

とげとげ帽子の男「やべ、こっちにもいる」

 他の方角に逃げても別の一味が追っかけてくる

 とまどう、とげとげ帽子の男。将太が細い路地のほうを指さす

将太「こっち」

 その路地を入る。

 男たちも路地に入ってくる。

 男たち将太達を見失う

 将太達は少し入り組んだ所に隠れていた。男たちが土っ化へ

行くのを身をひそめて待っっている。

 男たちは将太達を探し、遠くへ走り去っていく

 それを確認して将太、とげとげ男を道案内する

将太「こっち」

 路地を抜けると、簡単に組み立てた小さな小屋に案内する

将太「ここ俺の秘密ちなんだ」

 

19 将太の秘密基地

 秘密基地を見渡すとげとげ帽子の男

とげとげ「なんか凄いところやな、今にもくずれそうや」

将太「贅沢言うなよな、おっさん」

とげとげ「おっさん言うな!おにいさんやて」

 将太、恐る恐る、とげとげ

帽子の男に尋ねる

将太「あの人たちは、何者?」

とげとげ「宇宙人や」

将太「宇宙人?」

とげとげ「お前らから見たら宇宙人や。」

将太「お前らからみたらって?」

とげとげ「わしも、宇宙人なんや。あいつらと同じバブロン星人」

 それを聞いて将太後ずさる

とげとげ「まあ、逃げんと聞けや!」

 将太、逃げてもしょうがないと思い、話を聞くことにする。

とげとげ「宇宙人といっても、わしは、地球育ちや、でもなぁ、わしの故郷のバブロン星が地球を攻撃するという情報を、あの謎の男たちから盗み聞きしてしもうたんや!」

将太「盗み聞き?」

とげとげ「向こうは、俺がバブロン星人だと知らないので、地球人に計画を知られて霜歌と思い、わしを追いかけているんや!」

将太「じゃあ、なんで僕を狙ったの、あのボール見たいのは何?」

とげとげ「おそらく、一度お前に近づいたところを目撃されたんやろ?わしのせいで、済まん事をしたと思っている。そしてあのボールは、恐ろしい兵器や脳味噌の中を吸い取っちまうんだ。おそらくお前の脳味噌を吸い取って、その中の記憶から、わしの居場所を見つけようとしたのやろ」

 将太それを聞いて身震いする

とげとげ「なんかあったらわしに連絡せい!お前携帯持っているか?」

 将太ごそごそとランドセルの中からキッズ携帯を出す。

とげとげ「キッズ携帯か、かわいいやんか!」

将太「うるさい!悪かったなぁ、インターネットも出来ないんだからやんなっちゃうよ。」

とげとげ「子供は、それで充分じゃ、インターネットの世界なんてろくな事あらへん。」

将太「出会い系なんかで、痛い目見たんだろ」

とげとげ「うるさい!子供は関係ない!」

 とげとげ帽子の男、どこから取り出したのか紙とペンを取り出し、何やらメモする

とげとげ「この番号に電話してみい」

 電話をかける将太、

 すると、とげとげ帽子の男の携帯が鳴る、それを取り出す男

とげとげ「へい!こちらへそ曲がり署」

 その言葉を聞いて、一寸笑ってしまう将太

とげとげ「へそ曲がり署は、わしの隠れ蓑や、携帯の名前の登録もへそ曲がり署にしてや」

将太「本当の名前はなんていうの?」

とげとげ「ミドーとでも呼んでくれ」

将太「ミドー?」

 ミドー、突然真剣な顔になり

ミドー「お前に頼みがあるんや、」

将太「たのみ?」

ミドー「ドテレンジャーに会わせてほしいんじゃ」

 

20 高田家勝手口

 将太がミドーに向かって手招きする

将太「ミドー、こっち」

 ミドーと将太、体を低くして家の裏から、家に入っていく

 

21 同、勝手口から繋がるキッチン

 将太が入ってきて手招きする

 それに続き手ミドーがくる。その瞬間キッチンに入ってくる綾

ミドー「おじゃまになります」

 綾、ミドーを見て軽く会釈をしてボカーンとしている。

 

22 同、居間

 渉と、ミドーが向かい合ってテーブルについている。

 ミドーの横には将太が座っている。そばで綾も見守っている。

渉「というと、宇宙人が攻撃してくると」

ミドー「そういうことです。」

渉「でも、そんなことって」

ミドー「信じてくれへんのですか?」

渉「いやー、失礼ですが、あまりにも唐突なお話なので」

ミドー「スーパーヒーローなのに、信じてくれへんのですか?」

将太「お父さん、あいつら本当に宇宙人だよ、僕記憶を吸い取られそうになったんだ。」

渉「記憶って、」

ミドー「とにかく地球が危ないんです」

渉「でも、私たちは、地域を活性化させるためのヒーローなんです。宇宙人と対決できる力なんて、持ち合わせてないんです。そういうことが本当であったら、警察とかに連絡したほうがいいのではないでしょうか?」

将太「お父さんは、スーパーヒーローだろ。やっぱり、いい年してくだらないことやってるだけなのかよ」

 傍で聞いていた綾が、将太に平手打ちをする

綾「お父さんに謝りなさい。」

 打たれた頬を手で押さえて、次の瞬間駆けだし自分の部屋に行ってしまう将太。

23 将太の部屋

 綾が、心配して部屋に入ってくる。

 机にふさぎこんでいる将太

綾「将太、ドテレンジャーの事で、いじめられているんだって?」

将太「・・・・」

綾「お父さん、将太が生まれた時に、将太のヒーローになりたいと言っていてね。今では地域のヒーローになったんだけど、みんなを幸せにしたいと思っているのよ、そういう地域になるのが夢なのよ。だけど、一番幸せになってほしい将太がつらい思いをしているから、ドテレンジャーを辞めるって言ってるのよ。」

将太「えっ」

綾「将太のために、夢をあきらめるんだって」

将太「・・・」

綾「将太がつらいのは、ドテレンジャーのせい?」

将太「それは・・・」

綾「昔、将太、ドテレンジャー好きだったわよね。ちびグリーンとしてステージに立ったこともあるわよね。大きくなったらヒーローになるって、ヒーローは決して誰かのせいにはしないと思うんだけど。」

将太「・・・」

 

 

24 公民館 自分史講座教室

 竹田重利がパソコンに向かって自分史を作成している。

 そこへ渉が見に来る

渉「おーっだいぶ出来てきましたね。今度じっくり読ませてくださいね。」

竹田「だいぶ出来たんで今度見てくださいよ。」

渉「それは楽しみです。」

竹田「あなたは若くてうらやましい」

渉「えっ?」

竹田「私は、もう人生も残り少ないから、自分史がほぼ出来上がってしまって。残りのページが少ない。でもあなたは若いから、まだまだ白紙のページがいっぱいある。自分の人生を精一杯謳歌して、それをかきこめるページが。」

渉「はぁ」

竹田「夢をあきらめちゃいけません。もうページが残り少なくなってからでは遅い。」

 

25 喫茶店

 カウンターに座ってカレーを美味しそうに食べているイエローこと松島健作

 イエローに突っ込む隣に座っているグリーンこと椎名遼が突っ込む

椎名「イエローは、カレーばっかだな。」

松島「ここのは特にうまいんじゃ」

 そんな二人を隣で、ほほえましく見守っている渉

 松島、カレーを口から飛ばしながら、渉に話す

松島「地球が狙われてるってのは、本当なんかい?」

 飛ばしたカレー、椎名のほうに飛んで行き

椎名「うわっ、きたなぁー、おっさん、口にものが入っている時にしゃべんな」

松島「誰がおっさんじゃい、」

椎名「口にものが入っているのに、廻りかまわずしゃべるんは、立派なおやじじゃ」

松島「まだ、俺は30代だ。この親の脛かじりまくりモンスターのニートが」

椎名「俺はまだ自分の進む道を探している途中なんだ。」

松島「まーだ、探してるんかいな。(ちょっとバカにしたように)」

椎名「なにぉー」

 二人。軽い取っ組み合いになる

 それを見た渉、止めに入る

渉「まあまあ」

 暫く二人睨みあって、突然松島が、何もなかったかのような顔をして渉に話しかける

松島「それで、地球が狙われているということで、我々スーパーヒーローはどうするんじゃい」

 それでも、松島を睨んでいる椎名

椎名「おっさん、話は終わってないぞ」

松島「子供の話に何時までも付き合っておれんわい、早く大人になれ!」

 と松島、椎名の額をピシャリとたたく

椎名「いてっ」

 と額を抱えうずくまる

 松島、渉に向き直り

松島「それで、どうするんじゃい」

渉「今週の日曜日のKOデパートのショーの後に皆で話し合いを持とうと思っている。

松島「また、焼き鳥屋、十兵衛か」

 と、うれしそうに、焼き鳥を食うまねをする。

 

26 高田家

 渉が帰ってくる

渉「ただいまー」

 綾が出迎えに来る

綾「あなた、将太が学校に行かないのよ。」

渉「将太が?」

綾「例の、宇宙人に狙われてから、怖いから外に出たくないって。」

 

27 同 将太の部屋

 将太が机にふせっている

そこへ、ドアをノックする音

渉「入るぞ」

 とドアが開く。

渉「学校行ってないんだって?」

将太「・・・・」

渉「宇宙人の話だけど・・」

 そこへ将太が顔をあげ割って入る

将太「お父さん、ドテレンジャー辞めるの?」

 渉少しあっけにとられて

渉「ああ!」

将太「お父さんが辞めたらだれが地球を守るんだよ」

渉「お父さんが何よりも守りたいのは、将太なんだよ」

将太「でも、お父さんの夢なんじゃ、ぼくのせいで」

渉「確かに、夢だった。この地域の子供たちに夢と希望と正義の心を知ってもらうのが夢だった。」

将太「じゃあ」

渉「なあ、将太、将太は将来何になりたい。将太の夢はなんだ。」

将太「それは・・・」

渉「お父さん、じっくりそういうこと将太と話してなかったな」

将太「・・・・」

渉「お父さんは、誰かのために生きて、初めて自分の生きる意味がわかると思ってるんだ。」

将太「・・・」

渉「今日は、学校へ行かないのなら、お父さんのパソコン講座に来てみないか?いい気分転換になるかもしれないぞ」

 軽くうなずく将太

 

28 公民館 パソコン自分史講座会場

 自分史の作り方を教えている渉。傍の椅子に座っている将太

 そこへ竹田重利がやってくる

 渉、将太を竹田に紹介する

渉「息子の将太です」

 将太軽く会釈

竹田「ほうー息子さん」

 

29荒川土手付近廃工場

 例の謎の男たちが、何かを運び込んでいる。それを陰からのぞいているミドー

 男たちが運んでいるケースには、何やらの文字が

 ミドーそれを見ながら驚愕

ミドー「ナフタリンZだとぉ」

 

30荒川土手

 ミドーが大変だぁーと叫び走っていく

 

31 公民館 パソコン自分史作成講座会場

 将太と竹田が話をしている。渉は席をはずしている

将太「(竹田に向かって)おじいさんは、自分の人生を振り返って、これを描いているのですか?」

竹田「それが、今のわしのすることじゃからだよ。」

将太「今、すること」

竹田「わしは、何十年と長く君より生きてきましたが、二十代のときには、二十代のすべきことが、四十代になったら四十代のすべきことが、その時その時ですべきことが、あると思うのです。今八十歳になったわしのすべきことはこの自分史を書くこと。君にも今じゃなきゃ出来ないこと、今すべきことがあるのではないかと思いますよ」

将太「今、すべきこと・・・」

そこへ、渉が帰ってくる、

渉「(将太に向かって)竹田さんに色々お話してもらったか?」

将太「お父さん、僕の今すべきことって・・・」

 そこへ将太の携帯が鳴る

 発信者は「へそ曲がり署」

将太「ミドーから電話だ」

渉「あの宇宙人か」

 将太携帯に出る

将太「もしもし」

 電話口のミドーはかなり慌てている

ミドー「やつらが、やばいものを地球に持ち込んだんや」

将太「やばいものって?」

ミドー「やばっ、見つかった。また後で連絡する・・・」

 電話切れる。

将太「あっ、切れた」

 将太、渉のほうを見て、

将太「お父さん、やっぱり地球がやばいよ」

 

32KOデパート「ドテレンジャーショウ」会場

 ドテレンジャーがショウを繰り広げていいる。

 最後には、悪役を説得して、改心させる

 観客席にはミドーもいる。

 

33ドテレンジャー控室

 控室に、レッド、グリーン、ブルー、イエローが着替えている。

 隅のほうには、観客として来ていたミドーが、座っている

 それを見てイエロー、不可思議な顔

イエロー「あんな怪人役、居たかいなぁ?」と首をかしげる

 

 渉が、皆に声をかける

渉「みんな、今日は、話があるんだ。例の焼き鳥屋十兵衛にこの後集まってくれ

 そこへ、控室を除くピンク

ピンク「お疲れ様―」

渉「ピンクも参加してくれないか?大事な話なんだ」

ピンク「私今日用事があるから」

渉「でも本当に大事な話なんだ」

ピンク「宇宙人が地球を狙ってる話なら、知ってるわよ。それともレッドが辞める話?」

 渉、唖然としている

 皆も「レッドがやめるって?」「ほんとか?」と動揺している

 ピンク、さっさと帰ってしまう

渉「(ひとりごとのように)あいつなんで知ってんだ?」

 

34ドテレンジャー女子更衣室前、

 ピンクが入っていく。

 着替えが終わり、出てきたのは綾だった。

 

35焼き鳥屋 十兵衛

皆で飲んでいる

ミドーも来ている

 イエローこと松島、ミドーに手に持った箸をミドーのほうに突きつけ

松島「そのナフタリンZちゅうのは、そんなにやばいんかいな」

ミドー「はいっ、人類を根絶やしにするぐらいの力はあります。」

松島「そりゃ、おそろしいもんやのぉ」

並木(ブルー)「やはりそういうのは、警察に届けたほうが」

渉「警察じゃぁ、信じてくれんだろ」

椎名(グリーン)「俺達で、やらなきゃだめってことか」

並木「でも、どうやって、やるんだよ。うちらは、普通の小市民だよ。本当のスーパーヒーローじゃないんだよ

椎名「だから、チャンスなんじゃない?本当のスーパーヒーローになれる。早くやったほうがいいぞ!」

並木「もし、そんなやばいものがもちこまれているんならな、早いうちに始末しないと。」

ミドー「まだ大丈夫だと思います。やつらは、バブロン星が銀河連合から独立した日を大切にしています。その日に行動を起こすのではないかなと思っとるんです」

並木「それは、いつなの、」

ミドー「一週間後の六月五日あたりです。」

椎名「じゃあ、その前日に結構しよう。俺らの手でその何とかZを始末して地球を救おうぜぇ」

並木「場所はどこなんだ」

ミドー「はい、荒川土手沿いに廃工場があるんです。」

 ミドー地図を開く

 みんなの視線が地図に向く

ミドー「ここです。」

 そこへ松島割って入る。

松島「そんなとこに廃工場があったかのう?」

ミドー「はい、バブロン星人特製消えるバリアが張ってあるので見えんのですは、でもある暗号を言うことによって・・・」

松島「それも大事だけど、レッド!ドテレンジャー辞めるって本当なのかいな」

 松島、ミドーからそっぽ向く

ミドー「あれ、ここから大事なのにきかへんのかいな。」

松島「本当にやめるんか」

渉「ああ」

松島「こんなときに、リーダーがいなくなったら、どうしたらいいんじゃ」

渉「・・・」

 

36 高田家朝

 綾がバタバタしている

 朝食と一緒にテーブルにボクシンググローブ

 起きてきた将太それをみて、目を丸くする

将太「なに、これ」

綾「これはお母さんの」

将太「お母さんの」

綾「お母さん、ダイエットのために、駅前に出来た格闘スポーツクラブに通うことにした   の」

将太「格闘スポーツクラブ?」

 綾、ボクシンググローブをつけてワンツーとシャドーボクシングをする

 そこへ、渉が起きてきて、綾の姿を見て唖然とする

 

37 パソコン自分史講座会場

 渉が、書類の束を前に感動している。その前に照れくさそうにしている竹田

渉「出来たんですね。」

竹田「まだ、途中なのですが、少し形になって来たので」

渉「これを読むと、竹田さんのたどって来た道が、判るというわけですか。今晩じっくり読ませていただきます。」

竹田「息子さんから、ドテレンジャーの事聞きました。」

渉「いや、おはずかしい」

竹田「いいではないですか!夢があって、あなたが人生が謳歌出来る生き方をすればいい、闘い方をすればいいんですよ」

 

38 格闘スポーツジム 昼

 綾が、サンドバックをたたいている。何か信念があるような顔をして

 

39 高田家 渉の部屋 夜

 竹田の原稿を読んでいる渉

 驚愕の顔を隠せないでいる渉

 そこに書かれていたのは、自分の人生そのものだった

渉「これ俺の事?なんで竹田さんが・・・」

 原稿の中から、一筆箋が落ちる

 そこには、竹田の言葉がつづってあった。

 それを読む渉

 

竹田(言葉のみ)「黙っていてごめんなさい、実は、私は、未来から来たあなたそのものなのです。認知症を宣告されてから、自分が一番輝いていた時代に戻りたいと思っていたら、本当にタイムスリップしてしまったのです。だから自分史は、あなたの人生が書いてあることになります。

残念ながらこの続きを描こうとしたが記憶が定かではない。

でも、あなたや、大切な人の未来を築いていくのは、あなた本人です。あなた次第で、未来がどうにでも変わるのです。」

 

渉「あの竹田さんは、僕の未来の姿。でも竹田さんが、自分の未来の姿があるということは、宇宙人に勝ち、地球を守れたということだよな。俺には出来るはずだ。」

 渉、竹田の原稿の最後のところを読み返す。だが、宇宙人との戦いを決意するところまでは書かれているが、どうやって闘ったのか、勝ったのか負けたのかは書かれていない。

渉「この先の未来は、自分で築くということなのか」

 そこへ、しゅっしゅっという声が外から聞こえてくる。気になって外の戸をあけて覗い   てみる。

 

40高田家 中庭

 

 綾が真剣なまなざしで、シャドーボクシングをしている。

 綾の傍に行く渉

渉「綾、お前がピンクだということは、うすうす気づいていた。地球を守るために、こんなに努力しなくても・・・」

綾「レッドが辞めるのなら、私がドテレンジャーを率いる。地球を守る。」

渉「・・・・・」

 そこへ、ちびグリーンのスーツをも手に持った将太がやってくる。

将太「僕も闘うよ、誰かを頼るんじゃなく、自分で闘ってみるよ。」

 と綾と一緒にシャドーをする将太。

渉「将太、お前まで危険な目にあわせられない。」

 渉、将太と綾を抱いて、

渉「大丈夫、お父さんがドテレンジャーとなって地球の危機を救うから」

 そこへ、将太の携帯が鳴りひびく

 着信は「へそ曲がり署」

将太「ミドーからだ」

 電話口には、かなり焦っているミドーの声が

ミドー「捕まった!お父さんに例の廃工場と言ってくれ」

将太「例の廃工場?」

 その声に渉が反応する

渉「あの廃工場が我々には見えないだろう」

ミドー「お父さんに、次の言葉を大声で叫んだら、廃工場が出現すると言ってくれ・・・わっやばっ」

 携帯切れてしまう

将太「何のことだろう?言葉って?」

渉「とにかく行ってくる。」

将太「お父さん・・・」

 走り出す渉

 それを見て、携帯を取り出す将太、ブルーこと並木に電話をかける

将太「並木先生?おとうさんが・・・」

 

41 廃工場

ミドーの携帯が地面に落ちて壊れる

謎の男にブッ飛ばされて口から一筋の血が流れているミドー

ミドー「なにすんのや」

 

42荒川土手

 渉、ミドーが以前見せてくれた地図のあたりに、たどり着くが廃工場は見当たらない

渉「やはり、見えないようになっているのか?」

 うろたえる渉

 そこへ、将太と、綾、ドテレンジャーのメンバーが

 皆走って来る、イエローとグリーンはドテレンジャースーツを着ている

渉「みんな来てくれたのか?」

椎名「こういう時に活躍してこそ本物のヒーローになれるってもんだからな」

並木「でもやっぱり、廃工場なんてみあたらないな」

松島「あんとき、もっとミドーの話を聞いときゃよかったんじゃ」

将太「ミドーが言っていた言葉って何だろう。廃工場が出現する言葉。」

 将太携帯を取り出し、もう一度ミドーに電話をかけてみる。

 でも、携帯は通じない

 並木が将太の携帯をみて、かがんで、将太のと同じ高さになり、将太に向かって

並木「将太、ちょっと携帯貸してみろ」

 将太携帯を並木に渡す

 携帯画面には、「へそ曲がり署」の文字

並木「このへそ曲がり署というのが、工場を出現させる言葉なんじゃないか?」

将太「えっ?」

 立ち上がる並木、皆に向かって携帯を差し出し

並木「みんなで、この言葉を叫ぶんだ」

 みんな携帯を見る

 みんな必死の思いで

みんな「へそ曲がり署」

 

 すると廃工場が出現した。そこへみんなで突入していく

 ミドーが囚われている場所を探すドテレンジャー

 あるフロアーに入っていく松島と椎名

 松島、椎名に向かって話す

松島「お前が、本物のヒーローになれるチャンスというからついて来たんじゃけど、どえらいところにきちゃったのう」

 すると目の前に、積み上げられているボンベのようなものの山が

椎名「これが、なんとかZと呼ばれる兵器か?」

松島「こんなにあったら、地球がやばいのう」

 次の瞬間、椎名と松島、謎の男に背後からなぐられる。

 その場に崩れる椎名と松島

 

別のフロアーを探す渉

そこへ、他を探している綾の声が

綾「いたわよーっ」

 渉、声が聞こえたほうに向かう

 広いフロアーに綾と将太がいた、

 後から並木も駆けつけてくる。

 渉がフロアーについた瞬間に、

 綾と将太が、ミドーを助けようとして、走ってミドーのほうへ向かっていく

 その前に立ちはだかる、バブロン星人

謎の男「何者だ」

綾「ドテピンク」

 といいつつ、バブロン星人に顔面パンチを放つ

将太「ちびグリーンだ」

 といいつつ、バブロン星人の股間をける。

 男地面にうずくまる。

 それを見ていた囚われの身のミドー、唖然として

ミドー「一家そろってドテレンジャー?なんちゅう家族や」

 綾、背後から別のバブロン星人から一撃をくらう

 倒れる綾

 それを見て将太

将太「お母さん!」

 将太、綾を倒した男に立ち向かおうとするが歯が立たない

 それを見て渉が飛び出し、男を倒す。

 並木も飛び出し、宇宙人の一味相手にアクションを繰り広げる。

 

そこへ、フロアに響くような、バブロン星人の大統領の声

バブロン星人の大統領「地球人よ、我々の計画を邪魔するな。邪魔すると、まずこの仲間か  ら抹殺するぞ」

 フロアー上部のモニターに、ナフタリンZが山のように積まれた部屋が映り、そこに、囚われている、松島と椎名がいる。

渉「グリーン、イエロー」

 二人の前には、ナフタリンZのボンベを持っている。バブロン星人がボンベの口を開けようとしている。

バブロン星人の大統領「このボンベを開けると、我々には無毒でも地球人は命を落とすガスが出てくる。二人は、数秒で命を落とす。」

渉「やめろ!」

バブロン星人の大統領「だったら、邪魔せず。大人しく帰れ」

渉「宇宙人よ!話し合おう」

 渉のこの発言に並木が

並木「話しあったって無駄なんじゃないか?」

渉「どんな相手でも、話し合って最後は仲良くなるのがドテレンジャーじゃないか!おれたちは俺たちの闘い方をしよう」

バブロン星人の大統領「どんな話し合いをするんだ」

渉「なんで地球を攻撃するんだ」

バブロン星人の大統領「お前らに言う必要はない」

渉「俺がこの地球を守りたいのは、大切な家族や友達この地球にいるからだ。」

バブロン星人の大統領「俺は大事な息子を地球人に殺された」

 その言葉に唖然となる渉。

渉「その復讐のためなのか?・・・」

バブロン星人の大統領「野蛮な地球人の手にかかったんだ」

 それを聞いたミドーが、

ミドー「嘘や!。地球人がそんなことするはずあらへん」

バブロン星人の大統領「どうしてうそだとわかる」

ミドー「それは・・・」

バブロン星人の大統領「何もいえんだろう」

ミドー「それは・・・」

バブロン星人の大統領「俺が、息子を勘当したのも悪かった。息子が飛び出して行った時は後悔した」

ミドー「・・・・」

渉「息子を失った気持ちは俺にもわかる、おれも・・」

バブロン星人の大統領「失ったものにしかわかるわけがないだろう、もう守るべきものも無くなってしまったのだから」

ミドー「違う、息子は死んでなんかいない!何故なら、その息子がおれだからや」

バブロン星人の大統領「訳の分らん嘘をつくな」

 ミドー腕まくりをして、腕を晒す。そこには、あざがあった。

ミドー「このあざを覚えているか!」

バブロン星人の大統領「お前が決意の証として付けたあざ」

ミドー「俺は、地球に行ってみたかった。だから10歳のときにつけた決意のあざや、あれから6年、地球人によくしてもらったんや」

将太「てことは、ミドーは16歳、おっさんくさいのに」

ミドー「だから、おっさんじゃなくて、おにいさんっていったやろ」

渉「バブロン星人って、わりと老け顔なんだ」

ミドー「うるさいわい」

バブロン星人の大統領「そうか、お前は地球人によくしてもらったのか」

ミドー「だから、こんなことはやめてくれ、おとうちゃん」

バブロン星人の大統領「そうか・・・」

バブロン星人たち、ボス息子だとわかると慌てて、ミドーを縛っているロープをほどき丁寧にあつかう。

渉「じゃあ、地球から引き返してくれるんだな」

バブロン星人の大統領「・・・・」

渉「どうなんだ」

バブロン星人の大統領「この計画は国民の同意を得ての事なのだ、この計画を破談にするということは、私が優柔不断なリーダーだという烙印を押されることなのだ。」

渉「自分の名誉のために地球を攻撃するのか?」

バブロン星人の大統領「だから、すまないが・・」

渉「今度は、私たちの大事なものを奪うつもりですか?」

バブロン星人の大統領「・・・」

渉「あなたも、リーダーならば、皆を説得したらよいのではないですか?」

ミドー「おとうちゃんならやれるよ」

バブロン星人の大統領「お前も手伝ってくれるか?」

 

43 高田家 朝

 玄関先で渉と将太が空を見上げている。

将太「ミドーとお父さん、皆を説得できたかな」

渉「さあなぁ、ただ、また地球に来たら、ドテレンジャーが説得するさ」

将太「もう学校行かなくちゃ!」

 といいつつ駆けだそうとするが、渉のほうを向いて

将太「僕もちびグリーンだから、いじめっこと、話し合って仲良くなるよ」

 そういうと、学校へ駆け出していく。

 そこへ綾がやってくる。

綾「あなた郵便が来てるわよ」

渉「郵便?」

 封筒を受け取る渉

 差出人名はない

 郵便の日付を見て驚く渉

渉「2058年・・・」

 中には、白紙の紙の束と、一筆箋が

渉「竹田さんの手紙?未来からの?」

 竹田の手紙にはこうある

 

 私は無事未来に帰りつきました。未来がちゃんとあるということは、あなたが地球を守ってくれた何よりの証だ、自分史用の原稿用紙を送ります。この白紙が素敵な人生で埋められるよう。あなたの人生を謳歌してください。」

 

 渉、それを見て、歓喜余って何度もうなずく。

 

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         END

 

#ジャンププラス原作大賞

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