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髪を切った藤井風さん

藤井風さんが髪を短くして。
楽しくて可愛くて、色々な人々の感想を見て回った。
きっとみんな「イメージがガラリと変わったね」がファーストインプレッションで、私が好きだった感想たちは「元の風さんに戻ったね」だった。

きっとYouTubeの初期の時代の風さんの事を言っているのかな。

男の子が学校から帰って来て、制服を脱ぎそこら辺にほっぽり投げて、ジャージやトレーナーやスエットに着替えてとりあえずピアノの前に座ってなんか弾く。

制服の時代が過ぎても、とりあえずなんか鍵盤の前に座ってる。

そんな無垢で、「帰って来てお菓子を口に放り込む気軽さでなんか弾いてみる。口ずさんでみる。あっ、これなんかいい、あっこれなんか違った今の気分じゃねぇ、とりあえずこれこれ、こっち」みたいな感じで弾いて歌ってみる。あ、おなか空いたかも!みたいな、そんな頃に戻った様な、軽めの短髪。きっと、重荷を脱いだみたいにホッとした方たちもいるんじゃないかなぁーなんて事を考えながら、風さんの周りにふわふわ漂う愛情を感じながら見ていた。

髪を切っただけでも、そこに、周りのスタッフの声やその愛情のような物語が見えてくる。あんまりこちら側にそこまで感じさせてくれる人はいない。髪を切って、孤独で妖艶な黒い瞳から一転、愛され感が増したように思った。

長い髪と一緒に黒いものはさっさ手放して。

また伸びてきたら今度はまた新しい艶やかな日々。

アジアツアーへの願掛けかもしれないな、とも思いながら、風さんの柔らかな部分の思いが剥き出しになった短い髪見て、きっと誰もがぐしゃぐしゃの野良猫を庇護したくなるような気持ちになるだろうから。またこれから世界中でいっぱい愛されるんだろうな、と思った。

と言うか、愛してもらっているのは実はこちら側だったりするので、それを決して忘れてはいけないな、と感じた。

電子ピアノが置かれた部屋の窓ガラスから、優しく突き抜けた西陽にしびが少年の横顔に当たり、その温かい光の中で鍵盤を見る伏目がちな瞳。がチラつき、「いつまでも、そこにあると思うな風と音。」そんな切ない言葉が何故か頭の中を巡って、はっとさせられて、これからまた新しく貰うであろう音を一音一音大切にして行こう、と思った。

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