「魅力のない男性に対して嫌悪ないし排除を示す」女性は発情してる?~負の性欲という概念~

 「負の性欲」というのは、今は亡きツイッタラー「リョーマ」さんによって提唱された概念である。これは男性が女性に対して持つ「セックスしたい!」というプラスへの執着とは反対に、女性は「この男性とセックスしたくない!」というマイナスの執着を持っているが、どちらもそれは「性欲」に基づく反応ないし感情であり、男性側の異性を求める性欲とは反対に、女性側は謂わば異性を拒否する「負の方向に発露される性欲」を持つというような意味だ。これに近い既存の概念としては「ベイトマンの原理」というのがある。これは生物学において、ほぼ常にメスの方がオスよりも妊娠や出産など繁殖に大きなエネルギーを費やすので、その為に殆どの種でメスはオスにとって希少価値を持つので、オスはメスを争って互いに競争しメスはどのオスと繁殖するか慎重に選好する。。。という理論だ。

 「メスはオスにとって希少価値を持つ」、これは間違いなく人間においても同様だろう。最近はマッチングアプリの広がりに伴い、人間の男女には「男女という性別それ自体が性的需要の格差が激しいこと」や「男性より女性の方が選り好みが激しい」事を示すデータが蓄積されつつある。例えばtinderは「平均的な」ユーザーの特性を反映するように設計された男性と女性の14のプロファイルを作成し、ロンドンとニュヨークを場所にしてマッチを調べたところ、平均的男性のプロファイルの一致率は0.67%だが、平均的女性のプロファイルの一致率は10.3%という結果だ出た。これは換言すれば、先進国において平均的な女性は平均的な男性の15倍の需要があるということだ。
https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3192510

 次に「女性は男性に比べて異性の選り好みが厳しいか?」であるが、これもマッチングアプリにおいて、それを支持するデータが集まりつつある。Yahoo Personals Dating Preferences Studyはニューヨーク、ロサンゼルス、シカゴ、アトランタにおいて、異性愛者のパートナーを探してるユーザープロファイルを分析したところ、男性の58%が人種的嗜好を表明したが、女性は74%が人種的嗜好を表明したという。(因みに人種ヒエラルキーは男女共に白人>ラテン>黒人>アジア>中東>インド)
https://www.icpsr.umich.edu/icpsrweb/ICPSR/studies/36347

 また米国マッチングアプリ会社であるOKCupidは、マッチングにおいて男性は非常に均等な釣鐘曲線分布で女性を評価したのに対し、女性は男性の80%を平均以下と評価したことを発見した。

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またマッチングアプリにおいて女性と男性に凄まじいイイネ格差があるという研究もある。

 これらの調査を踏まえると「女性は男性に比べて異性の選り好みが厳しい」傾向があると言えるだろう。またこの手の議論が揉め易い理由として「人間は性愛において他者によく思われようと見栄を張ったり、未認識のバイアスにより自身でも何処に惹かれているか自覚出来ない為、主観での発言は本心とは異なるものが出てしまう」というのがある。1例をあげるとHitsch GJはオンラインデートサービスの22000人のユーザーのアクティビティを分析し、人種的嗜好を述べた人がそうではなかった人と異なる行動をしたかどうかを具体的に調査したが、確かに人種的嗜好がないと述べた男性は人種的偏見の少ない態度で行動したが、人種的嗜好がないと述べた女性は、人種的嗜好があると言った女性と全く同じように行動していたという結果がでた。このデータは人種的嗜好を述べる女性とそうでない女性の違いは「どれほど自覚があるか?」だけであることを示唆している。(人種的嗜好がないと述べた男性は、人種的嗜好があると言った男性とは実際に異なる行動をとったが、これは自覚性の有無という以外に男女間の性的需要格差の要因が強い側面があると思われる)

http://home.uchicago.edu/~hortacsu/onlinedating.pdf

人間は性愛において主観における自己認識は客観的現実と符号するとは限らないのだ。

 「負の性欲」に関して、「女性は男性より性的需要が高い」事と「女性は男性より異性の選り好みが厳しい」事は間違いないと思われる。そして男性の発情が「自分の種を撒きたい」という性欲にブーストされてるのも間違いないだろう。では女性の「この異性を拒否したい」という気持ちは性欲であり、魅力のない男性に対する嫌悪ないし排除の表明は発情なのだろうか?これに関して「女性は男性を性的に眼差せば眼差すほど、性的嫌悪を感じる」という事は示唆されている。91人の女性にイケメンと不細工の写真を提示し、そこに映ってる男性との「会話」「ハグ」「キス」「セックス」を想像したときの性的嫌悪感を評価させたところ、当然であるが想像する行為が右になるにつれて不細工な男性ほど性的嫌悪感が激しく増加した。
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs40806-017-0106-8

 このように負の性欲を「男性を選別したいという性的欲求」と考えた場合、「女性にとって男性を袖にするのは性的欲求を満たす営為である」という事が出来るだろう。これに関して興味深い研究がある。カナダの女子大学生のグループに対して魅力的男性と魅力的でない男性のプロファイルを提示し、「希望であればデートのマッチ希望を申し込める」としたところ、魅力的な男性によってデート拒否された参加者は、魅力的でない男性のデート希望を取り下げて拒否する可能性が高いことが発見された。逆は全く見られなかったという。女性が何故このような行動をとるのかに関しては「傷ついた自尊心を回復させようとしている」「自分の社会的地位を高めようとしている」、そして「自分が選好する立場である事を確認してる」などの理由が考えられている。これは換言すれば、女性は魅力的男性に拒絶されたら、魅力的でない男性を激しく拒絶するという事だ。(これはインターネットで所謂「オタク層」が、特定の人間達から性的に叩かれる理由をある程度は説明してると思われる。また特定の人間達がオタクとマッチしたいわけでは決してない事も示している。特定の人間達は「オタクに求められたうえで拒絶したい」のだ)
https://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1948550615584196?journalCode=sppa

 またTwitterの女性の間で「抱かれたくない男ランキング」や「キモ男のDM/LINE晒し」や「××な男性にビシッと言ってやった武勇伝」や「××な男性の盗撮」は人気のあるコンテンツだが、負の性欲の概念から人気の理由を読み解いた場合、「男性を選別したいという性的欲求を満たすポルノコンテンツだから」と言う事が出来るだろう。

 このような研究やデータを踏まえるに「魅力のない男性に対して嫌悪ないし排除を示す」女性は発情してる。。。とまでは断言出来なくても、個人的には「女性には男性を選別したいという性的欲求があり、魅力のない異性に対する攻撃的態度はその発露である」ぐらいは言えると思う。そして自分は、どうやらその女性からの試練を乗り越えたらしい。

彼女が出来ました

祝ってください。
(彼女とのセイカツに役立ちそうなリストを作りました。
https://www.amazon.co.jp/hz/wishlist/ls/1ZI0BOJ4IZDTH/ref=nav_wishlist_lists_1?_encoding=UTF8&type=wishlist



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