先進国に蔓延する強姦冤罪

2019年3月9日、英国のジョーダン・トレンゴーブさんは友人たちと夜遊びを楽しむ典型的な18歳だった。夜遊びを楽しむぐらいなので品行方正とは言えないが犯罪に手を染めない程度の良識はあった。しかしそんな彼の人生は強姦告発で1変してしまう事となる。告発を行ったのはエレノア・ウィリアムズ氏であり、彼女は彼がアジア系グルーミングギャングに属している事や人身売買に関わっている事や自分を強姦した事などを告発した。ジョーダンさんは突然自分が人身売買に関わってるギャングということにされ、刑務所で10週間を過ごし家に「強姦者(rapist)」という文字を書かれまくり、彼女がSNSで告発した事もあってネット上でも炎大上。投獄経験とこれらの誹謗中傷で彼はうつ病と心的外傷後ストレス障害に苦しみ、何度も自殺を試みたもののそれでも無罪を訴えた。そして2023年3月エレノア・ウィリアムズ氏の訴えは虚偽告訴である事が確定し、彼女は司法を歪曲した罪で懲役8年の有罪判決を受ける事となる。しかしながら単なる夜遊びが好きなちょっとガラの悪い程度の18歳が人身売買に関わるギャングで強姦犯ではないことが明らかになるのに4年の歳月が必要になり、尚且つ周囲からは証拠が全くないにも関わらず女性の発言1つで完全にそうだと扱われてしまったのだ。

実はこうした強姦冤罪…False rape accusation…は欧米先進国で大問題となっており、弁護士達は新たな金脈とばかりに日本における過払い金請求の如く「私の事務所は専門の弁護士を用意してます!是非強姦やその他性犯罪冤罪の際はご相談下さい!」と呼びかけまくってる。以下googleの検索リンクだが、これを覗いて幾つかのリンクをクリックすれば大体の空気感は分かるだろう。

しかしこうなると気になるのは「女性はそんなに男性に強姦やその他性犯罪冤罪をかける事があるのだろうか?」という点である。しかしながら当然冤罪はその性質上、正確な数を把握するのが難しい。何故なら虚偽告発のデータはそれを推定する為に設計された研究からは得られず、刑事司法制度における捜査と裁判のレビューから例えば証拠や証言の矛盾や不足等から「これは冤罪じゃね?」と推測するしかないのだ。それに加えて冤罪の推定値はあくまで確度の高そうな推定値でしかなく、例えば冤罪率は10%と推定されても告発の90%は真実と推論する事は出来ない。証拠の不在は不在の証拠ではないのだ。そのような事情があるものの、凡そ欧米先進国において強姦その他性犯罪の冤罪率は4~20%だと推定されている。

カナダ統計局によれば性的暴行疑惑において2016年は19%、2017年は14%が根拠がないと見なされている事を発表した。

https://www150.statcan.gc.ca/n1/pub/11-627-m/11-627-m2018024-eng.htm

尚カナダ政府が下記の画像を作って「性犯罪は冤罪の可能性が結構高いからね?」と広報したのは、2017年に始まったmetoo運動及びそれに伴う虚偽告発が以前から問題視されてた背景がある。より直接的な出来事としては2018年4月23日にトロントにてAlek Minassianがパーティーでセクハラ行為を糾弾された事を動機にして車で歩行者を跳ねて10人を死亡させ16人を負傷させた事件だ。この26人が死傷するという大事件は当然に日本含む世界中で報道された。

また性科学の査読済み学術ジャーナル「Archives of Sexual Behavior」で確認された性的暴行の誤報率のメタアナリシスでは事件の5.2%が誤報であることが発見された。著者は確定例と曖昧な例の両方を含む虚偽報告率の合計は5%よりも高くなり、また警察以外へ行われた通報の冤罪率も5%より高くなるだろうと結論した。

https://eprints.qut.edu.au/91459/

英国法務省の暴力犯罪事件簿1149件を分析した報告によれば強姦容疑の12%が冤罪であり、また強姦告発の3%は悪意の申し立てである事が判明した。

https://assets.publishing.service.gov.uk/government/uploads/system/uploads/attachment_data/file/217471/understanding-progression-serious-cases.pdf

米国ロサンゼルス市警が提供したデータを調べた研究によれば強姦事件のうち4.5%が虚偽通報であることが発見された。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/lasr.12060

そしてオーストリア、ベルギー、イギリス、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、ポルトガル、スコットランド、スウェーデン、ウェールズといった欧州圏の1次データを調査したところ、平均すれば性的暴行の4~9%は警察によって虚偽と認定されてる事が判明した。

https://www.researchgate.net/publication/265234041_Different_systems_similar_outcomes_Tracking_attrition_in_reported_rape_cases_across_Europe

こうした冤罪の原因は意図的な嘘と意図的でない嘘の2つに別けられる。後者の例として有名なのが米国における「蘇った記憶」騒動だろう。

1992年ハーバード大学医学部精神科臨床准教授であったジュディス・ハーマンは「心的外傷と回復」という本を出版し、「女性の苦しみは幼少期の性的虐待が"抑圧された記憶"としてトラウマとなり、それによって今も苦しめられてる可能性が高い」と訴えた。彼女はノイローゼや希死念慮に苦しめらてる女性達を救うには「抑圧された記憶」を回復させる事が必要だと主張し、米国ではその為に催眠療法やグループ療法が盛んに行われる事となる。これによってアメリカ社会は大混乱に陥った。療法により記憶が回復した女性が親に対して「性的虐待を受けた」と訴えはじめたのだ。

現在これは「人間は例え過去にそんな事がなくても、他者から"こんな事あったんじゃない?"と言われると存在しない記憶を作り出してしまう」事が判明し、冤罪誘発装置として行われる事は無くなった。しかしながらここまで極端じゃなくても、他者に「本当は不本意だったんじゃない?抵抗したんじゃない?」と言われた結果、「そうだ私は不本意で抵抗したのに強引に挿入された!レイプされたんだ!」となるケースは上記研究を追う限りチラホラ散見されるようである。

意図的な嘘に関して女性がそれを行う動機は「復讐」「アリバイ作り」「口封じ」「注目」といったところだ。尚米国の男性を調べた研究では、パートナーから暴力を振るわれた男性の73%…1般男性の3%が女性から脅しとして性的暴行の虚偽告発をチラつかせれた経験があることが判明している。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ab.21540

ただし虚偽告発を行った女性の20%は「意図的に嘘をついたけど、それはそれとして自分でもなんでこんな事をしたのかよく分からない」と述べており、所謂「ついカッとなってやった、後悔してない」事案も結構多いようだ。

とここまで読んで貴方はこう思った事だろう。「強姦冤罪の発生率は結構あるし、本人が誤解するだけでなく意図的に悪意を持って虚偽告発する例もあるのは分かった。しかし結局は雲を掴むような話でピンと来ない」と。正直私も調べていてそう思ったが、視点を少し変えるだけで強姦や性犯罪冤罪は途端に解像度の高い話になった。そうつまり

虚偽告発するのは如何なる女性か?

まず最も多いのが10代の少女だ。如何なる学術研究においても「少女が不純異性交遊や売春等のトラブルを避ける為に両親に性的暴行されたと嘘をつく」ケースが多い事が示唆されている。因みに最も少女が嘘をつく理由は「門限破ったことを責められたから(原文:missed curfew)」だ。これを誤魔化す為に少女が「強姦された」と嘘をつき、両親が「警察に通報しなきゃ!」となるのが黄金パターンた。こうした冤罪事情は虚偽告発のほぼ半数は本人以外…両親から出されていること、レイプされても警察に訴えない女性が多いことの理由としても推察出来る。

こうしたパターンは日本でも発生が疑われており、有名なのが御殿場事件だろう。2001年9月16日に御殿場駅近くの公園で近所に住む女子高生が「知り合いの高校生に集団で性的暴行された」と訴えた事件である。この事件は逮捕された少年達全員にアリバイがあったこと…事件された時刻に出会い系サイトで知り合った会社員と電話していたこと…少女がそこで「帰宅が遅くなる言い訳として何か理由をでっち上げる」と話していたことが確認され、正に上記パターンの冤罪だと思われた。しかしそこで少女が突然「暴行を受けた日も時刻も間違えてた。本当は1週間前の9月9日だ」と証言を変え、裁判所も訴因の変更を認めた事で少年達は有罪判決を下される。尚、9月9日は台風でありアリバイのある少年もいたが「公園周辺だけ雨が降っていなかった可能性もある」と裁判所に判断された。

また成人女性も同じような目的で性的暴行されたと嘘をつく事も確認されており、これが成人女性が声高に被害を主張したにも関わらず告発に至らない原因の1端であることが示唆された。この手の嘘をつく女性は目的を果たした後は当然実際に告発することに興味がない。(面倒臭いしやぶ蛇で嘘がバレる可能性がある)

https://www.ojp.gov/pdffiles1/nij/grants/237582.pdf

成人女性の虚偽告発

まずレイプ被害者には統1された属性がない。性別は女性が多いとされるが暗数を含めると、それすら怪しくなる可能性すら指摘されている。

我が国においてもそれは同様であり、例えば性的被害にあった年齢においても「20歳代」が35.1%で最も多く、次いで「中学卒業から19歳まで」が20.1%となっており、「30歳代」が14.2%となっているが大きなバラつきはなく、せいぜい「女性は20歳代が1番被害にあいやすい」くらいしか言えない。(これは性被害加害者の選好というよりも家の外で行動する時間との相関の方が大きいと言われている)

https://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h26/zentai/html/zuhyo/zuhyo01-03-11.html

しかし性的暴行被害者に共通点が薄い1方で、虚偽告発の事例を見ていくと直ぐにあるパターンが浮かび上がる。それは成人女性の虚偽告発者は大体例外なく奇妙な嘘や刑事詐欺の過去があるということだ。例えば上記で19歳の少年を「人身売買に関わるギャングで強姦魔」と虚偽告発したエレノア・ウィリアムズは、以前にも2回虚偽告発をしているのだ。最初の告発はマリファナ吸って体調を崩し家族に引き取られた際に「マリファナ吸わされてレイプされた」と主張し、2回目は突然失踪し帰ったところで「人身売買された」と主張した事による。何れも「アリバイ作り」の為に性的暴行被害をでっち上げたものだ。

日本においても群馬県草津町で黒岩信忠町長から性的被害を受けたとして告発し、後に告発内容に虚偽があったことを認めた新井祥子元町議に対する地元民の印象は画像の通りだったと言われている。

またこれは客観的な研究や統計など無いが、Xで女性メンヘラが「キモイ男性からストーカーやつきまといされている」と訴える時はほぼ100%金銭トラブルが原因だ。断言出来る。特に相手がなんで自分に執着してるか?またどのような主張してるか?を明かさず、ひたすらにキモイを連呼するのは「キモイで全てを誤魔化そうとしている」証である。これは個人的観測範囲からの確信…と思っていたら、どうやら私の偏見では済まされない話らしい。

研究を調べてみると私の想像の10倍女性は金銭トラブルの解決ないし復讐手段として虚偽告発を使用してる事が判明した。逆に意外にも元恋人に振られたことを理由にした、謂わば色恋沙汰を動機にした虚偽告発は少ない。

例えばアメリカでは麻薬の代わりにセックスしていたら「貰える麻薬の量が少ない」事に腹を立てて虚偽告発…みたいな例が結構ヒットする。

またそもそも論であるが日本においても賠償金目当ての意図的な痴漢冤罪事件が確認されており、また虚偽告発者の狙い通り示談で済まされた際は表に出てこないので、金銭を目的とする性的暴行冤罪に関しては相当な暗数があることが予想される。
https://enpedia.rxy.jp/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E5%96%B6%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E5%BE%A1%E5%A0%82%E7%AD%8B%E7%B7%9A%E7%97%B4%E6%BC%A2%E6%8D%8F%E3%81%A1%E4%B8%8A%E3%81%92%E4%BA%8B%E4%BB%B6

虚偽告発は大体悪意100%

良い悪いは別に性的暴行の虚偽告発は話が盛られる傾向にある。恐らく些細なコミュニケーションの違いやアルコールや曖昧な性的同意の問題等では他者の同情を引きにくく、また何らかの目的を達成するために嘘をついてるせいだろう。実際ロサンゼルス市警に寄せられた虚偽告発の8割は「銃やナイフで脅された」「傷害を引き起こす暴行された」「集団で強姦された」といった類のものだ。

しかしそのような明確な悪意が認められつつも、先進国において女性の虚偽告発冤罪被害がおさまったり社会問題として議論になる事は当分ないだろう。現に2017年に大量の自殺者を出し、またテロを起こした「metoo」騒動にしてもその反省が行われる事はないし、こうした情報自体がシャットアウトされる。また新井祥子氏の言説を真に受けた人間達により草津町は「セカンドレイプの町」呼ばわりされ、海外に報道されるほど深刻な風評被害にあったにも関わらず騒いだ人間達はだんまりだ。

女性の性的暴行虚偽告発は「女性の訴え…特に性的被害はある種の聖域であり、同情を惹けるのは勿論、疑いを挟むことが許されない」という先進国における女性権力の象徴であり、権力者がわざわざ自分から権力を解体するようなことはしないだろう。この記事がこうした構造を危険視するキッカケとなれば幸いだ。

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